4.浄化の旅と思っていたのに業(カルマ)を重ねる
ついノリで倒してしまったが。これで良いのだろうか?魂の浄化の旅と言われていたのに、逆に罪を重ねてしまった気がしないでもない。野良オートマタでなく、政府や個人所有物だと、訴えられたり逮捕される可能性もある。ということで。現場からすばやく離脱。
薄暗い路地や横道を縫いながら進む。
石造りの壁や建物が続き、やがて建物に囲まれた小さな広場に出た。欧州の街だと、噴水かマリア像、水飲み場なんかが置いてあるロケーションだが、石造りのベンチがあるだけ。3方向に放射線上に道が伸びている。ということは、この都市は碁盤目ではなく、放射状に道を配置した構造の可能性もある。
これは、注意して進まないと方向を誤る。空が暗いのと、ランドマークになりそうは尖塔の類が見つかっていないので、すでに迷ってる可能性もある。右か左か迷ったが。とりあえず右を選択。しばらく進むと、背の低い石壁が見えた。
近づくと石壁の先は、深く落ち込んだ崖になっており、かなり下の方に町並みが見下ろせた。山頂から麓を見下ろした感覚に近いから、数百メートルくらいの高低差はありそうだ。視線を右側に転じると、太いパイプが配置された巨大で機械的な建造物がそそり立っており、そこから線路っぽい軌道が空中に伸びていた。ようやく、スチームパンクらしい建物。駅に違いない。当面の目標が定まった。
駅らしい巨大建造物に向かうには、崖をいったん降りる必要がある。結構な高低差があるので、下りと上りで体力を消耗しそうだ。できれば、この高さから平行に移動できる道はないものか。と、探すと、軌道がこちら側に伸びて建物の影になっている。
あの方向に進めば、こちら側の駅にたどり着けるかもしれない。と期待して、少し戻って、出来るだけ崖に沿う道を選びながら進んでみることにした。
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できるだけ軌道と崖から遠ざからない道を選択して進む。やがて開けた場所が見え。駅らしき建物に行き着いた。駅から軌道が空中に伸び、さっきの巨大建造物につながっている。
さて、ここからの判断ミスはバッドエンドの危険がある。慎重にことを進めるために。まずは周囲を観察する。駅周辺には少ないながらも商店と飲食店らしき建物があった。この世界に来てから初めての商店と飲食店。そう考えたら、何時間も飲まず食わずだったことを思い出した。
だが、所持金はわずか、ここで金が足りずき切符が買えないのも間抜けである。ゲーム的に考えると。まず切符を買う、飲み物と食べ物を買う。の二択である。さて、どうしたものか。と、考えたところで。人影に気づいた