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Seventh Remnant ―竜王の牙を継いだ少女―  作者: 星野 澄夜
罪を背負った最後の竜王(1)
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0-1 竜の終焉

戦争は終わった。


――それでも、空はなお燃え続けていた。


赤く燃え盛る炎が天を覆い、まるで癒えることのない巨大な傷跡のように世界の上空を横たわっている。


黒煙は太陽も月も覆い隠し、灰は風に乗って降り注いでいた。


砕けた大地へ。


崩れ落ちた城壁へ。


焼け焦げた旗へ。


静かに、絶え間なく。


これは世界の終焉ではない。


だが――


竜族の時代の終焉だった。


山脈は裂け、河は途絶え、森は焦土と化した。


かつて繁栄を誇った都市は瓦礫へと変わり、高塔は崩れ、街路は寸断されている。


文明が築き上げた光は、廃墟の中で一つずつ消えていった。


そして今。


空を見上げても、竜の群れはもうどこにもいない。


炎竜王は消息を絶った。


水竜王はこの世から姿を消した。


地竜王は大地の深奥へ沈黙した。


風竜王は行方知れずとなった。


光竜王もまた、その姿を現さない。


かつて天地を統べた六柱の竜王。


その中で最後まで残ったのは、ただ一体。


闇竜王。


巨大な竜は戦場の中央に立っていた。


その躯は山岳のように巨大だった。


漆黒の翼は無残に裂けながらも、なお空の半分を覆っている。


城門ほどもある鱗には無数の亀裂が走り、その隙間から暗赤色の光が脈打つように漏れ出していた。


二本の黒き角は天を貫かんばかりに伸びている。


滴り落ちる血は地面を焼き、低い音を響かせた。


満身創痍。


孤独。


それでもなお――


黄金の竜瞳だけは誇り高く、世界を見下ろしていた。


敗れてなお。


傷ついてなお。


王であることをやめなかった。


彼はまだ王だった。


最後の竜王。


そして――


そのすべての罪を背負うことになる、最後の竜王だった。


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