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詩全集4

祈りはめぐる。

作者: 那須茄子
掲載日:2025/12/27

静かに沈む灯りが

誰かの涙をそっと照らしていたのかな

守りたいものほど遠くなる世界で

私たちはそれでも手を伸ばし

魔法の力をふるった


ある女の子は

壊れた未来の断片を拾い集めて

胸の奥にしまい込んだ

その痛みは

名前を呼ぶたびに疼いて

それでも歩き出す理由になったらしい

女の子のは魔女

そう、いつか忌み嫌われるモノ


──願いは、いつも脆い光だった


時を巻き戻しても救えない笑顔

何度繰り返しても変わらない結末

それでも諦められない想いが

また誰かの心に宿る

それを呪いと呼ぶこともできるし

愛のかたちとも呼べる


いつだって正しさと愛の狭間で揺れ

幸せを願うほど

追いかけてくる影が長く伸びていく

青い旋律は近くで鳴っている

嗚呼そうかまだ一人で戦っていたわけじゃないんだ









ひとり分の紅茶が冷めていく部屋で

守れなかった日々を見つめる

強くあろうとするほど脆くなる精神

それでも微笑むのは

誰かの希望でいたいから


欲しいものなんてもうないと思ってた

奪われる痛みを知ってしまった分

心はずっと閉ざしたまま

だけど差し出された手の温度が

私の世界を変えてしまった

救われるということがどんなことなのか

身をもって刻まれた





甘い匂いのする記憶がふっと胸を締めつける


──たとえ道が違っても

  たとえ願いがすれ違っても




私たちは同じ夜空を見上げていた

壊れた世界の片隅で

小さな光を探しながら

それでも歩き続ける

泣きそうな夜を越えて

何度でも立ち上がる

孤独という名の檻を越えて

灯りを分け合うように

祈りを重ねていく

それぞれの願いがひとつになって

まだ見ぬ次の彼女を照らす

たとえ私たちがどこにいても

その光はきっと届く


──これは、誰かを想ったすべての祈りが

  巡り、重なり、未来を変えていく物語


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