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人生ってこんなもん?他人事な百年終えたら、最強神だったと判明しました〜お疲れ元人間はかつて愛したもふもふと怠惰を謳歌したい〜  作者: 瑠璃玉ねむ
【第2章】拠点づくり

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第16話:ネット環境への執念

 今日からの野宿か…?せめてテント欲しいよなぁ…

おかきの結界に色つけれないかなぁ…


 そこにちょうど規律の神が降りて来た。


「あ、規律の神、ちょっと家の作り方を教えてほしいんだけど…」

 彼は忙しそうに早口で教えてくれた。神力を込めながら、頭にイメージを浮かべて、『そこにある』と、これも錯覚することで作れるそうだ。


 そんなに簡単に作れていいのか。


「あと、家にインターネットを引きたいんだけど、天界って電波受信してる?」


 規律の神が今度は真顔できちんとこちらを見て答えた。


「仮に受信できたとしても、不正受信なのでは?契約と支払いは?」


「え?そもそも私たち、人間の感情を勝手に受信して神力に変えてるのに?私人間だった頃そんなの知らなかったよ?無断使用だよね?」


「そ…それは……」

 規律の神が言い淀んでいる。痛いところを突いてしまったらしい。


 いや、でもネットで私はアニメやら漫画の続きが見たい…本来そのことで収入を得る人たちのことを考えると、無銭使用は良くないな…

 うーん…銀行口座とクレジットカードが作れれば…となると、戸籍と住所が必要…


「よし!じゃあ無断使用にならないようにするから私がいた世界線に戸籍作って!」


「そ、それは…世界線に神が介入することになってしまいます…」


「えぇ?でも神が星に視察しに行った帰りに『神隠し』とか起こしてる時点で介入してるじゃん。

 私まだ極刑にされたお詫びされてないなぁ?

 さっき落魂と神力も分けてあげたお礼もしてもらえてないなぁ…」

 チラッチラッ


「うっ…で、でも、戸籍を作ったとしても、人間界のインターネットを天界で受信するのは技術的に無理ですよきっと…」


 規律の神は私からのカウンターをくらうたびに一歩ずつ後ろに下がっていくので、妙な距離感での会話になっている。

 技術的にと言われると…わからないなそれは…


「受信できるよ」

 予想外にたぬきが話に割って入ってきた。


 え!?どうやって!?


「んーなんか『たぬき』って名前が関係あるみたいだよ。狸って方位を司ったり磁気を察知できるって一部の人間が信じてるらしいんだけど、僕さ、猫じゃん?猫じゃんね?」


 2回言った。でかい顔がずいずい迫ってくる。だが君は猫であり『たぬき』だ!


「だから、何かその絶妙なバグり方と神力のおかげで、電波を受信して、その電波自体も騙してこっち仕様に変換できるって、時の神が言ってた。

 葉っぱだった時に、時の神が『暇だから何かアニメとか漫画見せてよ』ってうるさくて、1回やってみたら神力の消耗が激しいみたいで、すぐにこれ以上はもうダメだぁってなった。」


 たぬきがさりげなく、悪気もなく時の神がすでに無断受信していたことを暴露した。


「あの時の、時の神の半狂乱ぶりは面白かったよ。『続きを!!続きを見せてくれ!!推しが!!推しがピンチなんだっ!!』って」

 アッシュが時の神の真似をしながら言う。


 時の神…不憫だわ……どの作品見てたんだろう?でもそれより!


「ほら、時の神がすでに前例作ってるじゃん。

 戸籍作ってよー!時の神に比べたら正規の手続きで受信して料金払おうとしてる私の方がマシじゃん。

 あーぁ、被害にあったにも関わらず色々協力してあげてるのになぁ!

 シャフ君、ネット繋がらないと何もできないよねー?もう魂管理の出向業務取りやめようかー?」


 私はシャフくんの横に立って、ねー?だと言わんばかりに体を捻った。


「ネットないとか…このPCただのパカパカする石板じゃん…これからもあの古代文明みたいなアナログ作業してたらいい…これからもミスし続ければいい…」

 シャフ君が1番やさぐれている。後半はもはや呪いになっている。


「わっ…!わかりました!!ちょうど最近、あなたの世界線で神隠しに合い、こちらに残った人がいるので、その方の戸籍を使わせていただきましょう…!」


 っしゃ!!シャフ君とハイタッチする。


 そうと決まれば…


「ねぇ!どうやって元いた世界に行けばいい!?ちょっと急ぎでやらねばならん!」


 規律の神が私の勢いに負けてぽろっと漏らす。


「行きたい場所を具体的に思い浮かべて、『そこに自分がいる』と、自分の認識を騙すことですが、そんなに簡単なことでは…」


「おっけ!」

 食い気味に返事をし、念のため神力水を一気飲みして、目を閉じる。


 イカれた精神してた元人間をなめるなよ。何度自分は違う場所にいると錯覚を起こして来たことか…


 ピュンッ


「いっちゃったねぇ…」


 おかきの、のんびりした一言だけが響いた。



 ヒュッ

「ただいま!」


 あっという間に戻って来れた。

 ふぅ…間に合った…今ちょうど私の葬式中らしく、家には誰もいなかった。


 私は生前密かにあちこちに、へそくりを貯めていた。その現金と、自分のノートPC、タブレット、スマホを持って来た。

 甥っ子たちにへそくりが見つかる前に回収できてよかったー!

 銀行口座作ったらまずこれを振り込もう…電子マネー化したらあとはこっちのもんだ。


「な…!あちらのものを持ち込むのは禁止ですよ!?」

規律の神が私の持ち物を見て声を荒げた。


「知りませんでした!!」


 私も負けじと大きな声で規律の神を一言でぶった切る。

 さーて、戸籍は?その人の名前は?住所は?と規律神に詰め寄った。


「本人に許可を取ってからです!」


 ちっ!じゃあ先に家づくりからするか…



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