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女子的な趣味をオープンにしたら似たような趣味の女子達と仲良くなれて親友まで出来ちゃったお話  作者: いちくん
第二章:女子的な趣味をオープンにしたら魔王と呼ばれてしまった話(仮)
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明日から学校で会えないのは淋しい(俺も淋しい)

 41個の造花ブーケを作るために必要な布(花)と紙巻ワイヤー(茎)の数はそれぞれ1631枚(本)にも及ぶ。


 高級ブーケ32の造花を12個で384枚(本)

 超高級ブーケ43の造花を29個で1247枚(本)


 白 シルクホワイト 薄ピンク 薄黄色 真紅1つ そして緑の葉も混ぜる。


 俺の指示で材料がどんどん元手芸教室に運び込まれる。


 さらにリボン、持ち手を飾る為の袋部分、花を束ねる紐もこだわりがある。これらは自分で選んで自分で運んだ。




 5時半になった。


 カオリおばちゃんが3人を集めた。


「嬢ちゃんたちは今日からしばらくスマホで遼太にメッセージするのは禁止だ」


「おいこら。勝手に決めるな!」


「勘違いするな。一日の作業を終えたら、遼太の方からメッセージが届く。そこからは解禁とする」


「そう言う事ですね。わかりました」


 西村さんの返事が良い。なんかおばちゃんの弟子みたいだ。あれ? めちゃめちゃ嫌だな。


「遼ちゃんは作業を終えて、メシと入浴を済ませた後に、スマホを解禁とする」


「それまでは集中しろって事ね。わかったよ」


 やれやれ、めんどくせーな


「遼太は必ず12時までには寝ること」


 オカンか!? って、半分もらわれてる話を思い出しちまった。嫌なこと聞いたわ。


「嬢ちゃんたちも、遼太を12時までには寝かせてやってくれ。頼む」


 カオリおばちゃんが頭を下げた…だと。


「はいっ。わかりました。約束します」


 西村さんがなんかおばちゃんと相性よさそう…マジで嫌だ~。


「本当に済まない……本来なら嬢ちゃんたちハーレムと、キャッキャウフフするべき大切な時間を…アタシのポカのせいで台無しにしてしまった。本当にこの通りだ」


 潔く頭を下げるのは殊勝な態度なんですけどね?

 アンタの発言で全部台無しだよ!


「「「……」」」


 だれもツッコまなかった。いや、ツッコめなかったのか…苦笑いでスルー。



 みんなが帰ってしばらくすると、母さんが俺の着替えをたくさん持って手芸店に来てくれた。


 ばあちゃんも一緒で、今晩はみんなで一緒にご飯を食べることになった。


 カオリおばちゃんの旦那さんとも久しぶりに会い、泊まっていくことを快く認めてくれた。というか、俺は泊まるんじゃなくて泊められる。いや、拘束されると言った方が正しいんですがね。


 寝具は元教室の隅に置いた。起きたら作業。寝るまで作業。と言ったスタイルだ。

 俺的にはお気に入りの環境だ。素敵。


 その日は一応10時半までかかって、8万8000円のブーケ作りの段取りを整えることに終始した。


 明日、起きたらすぐに作業に取り掛かれるように準備を終え、俺は杉見家の居間に向かう。



 事情を詳しく聞いたおじちゃんが俺に謝罪してきた。


「またうちのカオリが迷惑をかけたんだってな。本当に済まない。『年末調整』は私が何とかするから、うちのカオリを見捨てないでやってくれな? な?」


 『年末調整』の意味は分からないが、このおじちゃんを俺は好きだ。人柄がいいだけでなく理解力や包容力といった、大人の優しさを感じて安心感がある。


 でも、おじちゃんは婿養子だけあってあまりカオリおばちゃんに強く出られないのだろう。それとも本来こういう性格なのか、いつも腰が低い。


「任せておいて。やれるだけやってみせるから」


 おじちゃんのおつまみの鮭トバを一切れつまんで、お風呂を頂くことにした。




☆★☆ 11時 グループチャットだ ☆★☆




 もはやこの時間が一日の憩いというか癒しだ。


 約束通り俺からメッセージを送る『今日はみんなありがとう。明日からの準備は完了。もう寝るだけです』


 みんなからの反応が来るまで1秒もかからなかった。こういうのを、秒で返ってきたと表現するのだろうか?


 チャットの内容は相変わらずだ。まさにいつも通り。


 村上さんが変なメッセージで笑いを取り、自分の好きなことを話す。


 西村さんが村上さんのボケにツッコみ、俺やみんなには質問する。


 森口さんは自分の趣味を増やそうとしてか、みんなの趣味の質問をしている。


 俺は自分からはあまり話さず、主に手芸に関する質問をされ、それに答える受動的なスタイル。






 あと少しで12時という時。


 『明日から学校で会えないのは淋しい』と村上さんがメッセージした。


 誰に対するメッセージなのか、主語はなかったがみんな分かった。


 分かっていたけど、俺は何も返せなかった。


 なんと返信するべきか、思いつかなかった。


 俺も淋しいとでも送ればいいのだろうか。


 みんなも何も返さなかった。


 俺の返信を待っているのだろうか。


 誰も何も語らず、スマホが数秒沈黙した。




 『ごめんなさい。もう12時になっちゃったね』と村上さんから連投の形でメッセージが届いた。


 『シンデレラではないけど落ちます。おやすみなさい』また村上さんが続けた。


 みんなで『おやすみなさい』とだけ返して、グループチャットは閉じられた。







 俺は、明かりを消して布団に入った。






 村上さんから送られた『明日から学校で会えないのは淋しい』のメッセージが(まぶた)に残っている。






 俺も素直に淋しいと思った。






 すでに明日の放課後が待ち遠しかった。

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― 新着の感想 ―
[一言] お返事ありがとうございます。ここで会話するのはマナー違反な気もするので手短に。 自分も小学5年生の時、まったく何のきっかけもなく学校サボってました…。その時は仮病だったかな。週に数日お休み…
[気になる点] カオリおばちゃんの年齢容姿がイマイチ分からん…。 どこかに記述あったかな? ババアババア言われてるので還暦過ぎたバァさんかと思ってたけど母親と同じ世代っぽいよね40代ぐらいかな。 […
[良い点] 主人公とみんなの信頼関係が徐々に積み上げられていくような感じが良いと思います。 [気になる点] 私だけかもしれませんが、大分杉見さんへのヘイトが高くなっています。 主人公の許可なく商売を…
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