一つの恋の……裁判②
引き続き私の下手な裁判シーンが続きます。
みなさん海の様に広い心でお読み下さいm(__)m
「勝手にした事ですか、そこの所弁護人も同意見ですか?」
裁判長がアリーシャの国選弁護人に聞く。
「これまで何度か話し合いましたが被告人は周りの人間達の勝手な行動で知らなかったと申しております」
「証言にはそれぞれどこで誰とどんな話をしたかの証拠書類が添付されています。これで知らなかったとは苦しい言い訳ですね」
「バカにしないで貰えます?証拠なんてみすみす残す訳無いでしょ、あわわっ」
「みすみす残す訳無いと言い切りましたね、あなたの会った相手方の複数の証言です」
「私を貶める為です、エドモンド様信じてください」
特別席の方を見て小首を傾げて祈る様に手を組み合わせる。
「ここは神聖な裁判の場です。勝手な発言を許した覚えはありません」
「皆が皆、私をどうあっても罪に問うと言うのです。証拠なんて捏造しようと思えば簡単ですわ」
「あなたがそうしたようにでしょうか?」
裁判官の一人が問う。
「私の場合は、です」
「言い逃れは出来ないですよ、トム・アボット弁護人手元の資料を被告人へ見せてください」
「こちらを見て……」
横から渡された資料をアリーシャは手で払いのける。
「見ても私の意見は変わらないわ。時間の無駄よ」
「裁判を冒涜したと捉えます、記録にしっかりと残してください」
「冒涜なんて……何だか怖いわ」
目では常にエドモンドを意識しながらしなを作る。
「いっ、一時裁判を休廷します。弁護人は別室へ」
傍聴人達がザワザワと収拾のつかない状態になっている。
アボット弁護士がアリーシャに素早く小声で囁く。
「ここの所はあくまで冒頭部分ですよ、審議するのは殺人か否か。こんな事を繰り返していたらいつ迄経っても終わりませんよ。何故いちいち証拠のある事に食って掛かるのです?心証が悪くなるだけですよ。私は裁判長と話して来ますので」
それだけ言うと急いで裁判長の後を追った。
エドモンドは呆れて退室する王と王妃の後に続こうとする。
「殿下、少しお持ちいただけませんか」
エドモンドにそう言うとリリアナはアリーシャに声が届くところまで進み出た。
護衛の者やまだ席にいる多くの者が注目する。
これから何が始まるのかと期待を込めたような顔つきだった。
それもそのはず王太子殿下と言う一人の男を取り合った二人の直接対決を目の前で生で見聞き出来るのだから。
話をよく聞こうと会場は先程とは打って変わって水を打ったように静まり返っている。
「アリーシャさんお久しぶりです。私の事、覚えていらっしゃいますか」
「勿論、私に婚約者を盗られたマヌケな女だったかしら」
「何!」エドモンドはこぶしを握った。
其れをリリアナはそっと手で止める。
「確かに一度はそうでしたね。でも彼は私を思い出してくれました」
リリアナは凛として言い切った。
「思い出した?随分と変な言い方をするのね」
訝し気にアリーシャが答える。
「アリーシャさんはご存じなかったようですね、私が眠ってからの事そして目覚めてからの事」
「あぁ、話してはいなかったからね」
エドモンドがリリアナをかばうように言う。
「アリーシャさんにしてみたらそれを知らずにこの裁判に臨んだのですから、こういった態度に出られるのだと思うのです」
「何?まるで私を非常識な人間とでも言っているようね」
アリーシャが答えた時後ろから声がした。
「その通りでしょう?私も関係者だから話に加わらせて貰います」
そこには頬がこけて一回り瘦せてしまったメリッサがそれでも目をギラギラさせて立っていた。
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