第0話「プロローグ」
2023年、舞台は誰もが銃を持つ事が当たり前になった銃社会の日本。
世界の理を捻じ曲げ、科学で証明出来ない様な現象を引き起こす魔術が認知された世界。魔術によって人々の生活は飛躍的に充実し、また、医療の最先端技術より効力のある魔術は、病に苦しむ多くの人々を救った。そうして魔術は人々に認知され、世界がそれを受け入れつつあった。
だが、充実したのはそれだけでは無い。生活、医療、技術、等々多くの物に影響を与え、短期間で飛躍的な進歩を生んだ魔術は、人を殺す技術も向上させてしまった。
更に、銃社会になった日本では、銃や魔術を使った事件が多発し、政府はこれらを抑制する為に……
警視庁公安部 公安第0課 通称;公安0課
&
対魔術特殊強襲部隊 通称;A・M・S・A・T (Anti Magic Special Assault Team)が設立された。
これにより日本での銃や魔術を使ったテロ事件は設立する前に比べて事件発生率が80%以上も低下した。
だが、近年で事件発生率は徐々に上がってきている。その原因は…
過激派宗教組織;Seven Deadly Sins「セブンデッドリィーシンス」 通称;SDS
意味;七つの大罪
が引き起こす宗教テロによる物が多い。
内容は様々で自爆テロや集団拉致、猟奇殺人事件など、イマイチ統一性が無いがテロ組織である事はSDSが公表している。
この物語の主人公である高原 愛人は、所属している父親のコネもあって15歳という若さで公安0課に所属、2年と半月の間テロ事件の解決に当たっていたが、自身の特異体質が身体を蝕み、本人の事を考えて公安0課を退職?・・・身を引いていた。
裏の世界から手を引いてしばらく・・・・姉。高原ちなせは、弟が父親のせいであまり充実した学生生活を送れていない事を知っているので、これを機に弟にちゃんとした学校生活、もとい青春を味わって貰いたく高校に行くことに進める。
普通の高校は3年生からの編入は出来ないので、これまた父親のコネを使って特殊部隊や自衛隊を目指す者、特殊能力者などが集う……
東京軍事育成機関学校 通称;東軍
に編入してみては?と進められ、暇つぶしも兼ねて3年から編入する事を決意する。
そこで様々な人と出会い、関りながらも、時にテロ事件に巻き込まれたり・・・・・そんな波乱万丈な人生を歩む主人公の物語
―――潮風が頬を撫でるのと同時に磯の香りが鼻孔を擽る。
それに交じって硝煙と鉄臭い匂いの中、俺は揺れる船首の上で一人の男と対峙し、その男は不敵な笑みを浮かべながら高らかに叫ぶ。
「クックック……君は良く頑張った。人の身でありながら、その人間より高位な存在である僕にこれ程の傷を与える事が出来たのだからッ!」
不敵に笑う男は、全身を鮮血で真っ赤に染めているにも関わらず、勝ち誇った様に声高に叫ぶ。
俺はその様子を苦虫を嚙み潰した様な顔でただただ見ている事しか出来ない。
夜闇に紛れて独特なローター音と暴風を起こしながら近づいて来る一機のヘリコプター。それが男の頭上まで近づいて来ると、男は常人には有り得ない高さでその場から飛び上がり、スキッドに足を掛けて機内に乗り込む。
それを確認したパイロットは、そのまま旋回して元来た方向へと進んでいく。次第にローター音は聞こえなくなり、男が搭乗したヘリは黒い布の様な雲に紛れて消えていった。
――そして、大きな爆発。打ち上げ花火が花を咲かせる時の様な轟音が直ぐ背後で起きる。それが連続して起きると、色とりどりの照明と装飾で煌びやかだった客船は、たちまちドス黒い煙を上げ、地獄の業火をも思わせる炎が立ち昇る。
爆発音に紛れて聞こえる多くの人々の叫び。恐怖に震える者、これから起こるであろう事を察して泣き出し、絶望する者。我先にと怒号をあげながら船外に出る者。
彼ら彼女らがあげた悲痛な叫びは、俺の脳内に児玉し、心にそのまま染み込んでいった。きっとそれは、一生忘れる事が出来ない……
俺は、そんな死に物狂いで助けを求める人達をただ見つめている事しか出来ない。
―――――――いや。
―――――――――――――出来なかったのだ。
いかがだったでしょうか? 今回はプロローグという事で短めですが、以降は4~5000文字を目安に投稿していきますのでよろしくお願いします。
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