62話 ユナハ国建国式典
ユナハ国建国式典、当日。
僕は朝から玉座に座り、貴族たちや役人たち、一人一人の挨拶を受けていた。
その列は、開かれた謁見の間の両扉の外まで並んでいる。
いつになったら終わるのだろう。
服装も、いつもとは違う豪華できっちりとした物を着させられ、身体を圧迫される感じだ。
しんどい……。
途中、ルビーさん、レオさん、エルさん、それぞれの一団が現れると、貴族たちは横へずれて、順番を譲った。
彼女たちから『フーカ新王』と呼ばれると、こそばゆかった。
そして、彼女たちが僕への挨拶を済ませ、謁見の間を立ち去ると、再び、貴族たちが列を作る。
僕も一緒に立ち去りたいが、僕の横で立ちっぱなしのイーリスさんたちに比べれば、座って返事をしているだけの僕が逃げ出すわけにもいかない。
どれくらいの時間が立ったのだろう。謁見の間の外に伸びていた列は消え、列は室内のみとなった。
順番が来て、跪きながら挨拶をする貴族を見る。
カディス男爵だった。
確か、今日から侯爵に陞爵されるんだっけ。
「カディス侯爵、あなたに言っておきたいことがあります。雫姉ちゃん……コホン。ルース様は、王印を消失したことを責めていません。あれは国政を誤った方向へと導いた周囲の者たちの責任と見ています。ですから、あなたたち一族が気に病むことはありません。これは、ルース様からも伝えるように頼まれていたことなので、確かに伝えましたよ。それと、ルース様はシズク様に改名したので、祈る時にシズク様にしないと伝わらないかもしれないので、気をつけて下さい。これからはユナハ国を支えて下さい。以上です」
彼は嗚咽を漏らし、感謝を述べる。
そして、ユナハ国を支えると宣言し、謁見の間を出て行った。
次に跪いていたのは、ダーフィットさんとアレックスさんだった。
二人は挨拶を終えると、エトムントたちがユナハ国から出国し、姿を消したことを報告した。
彼らは監視に気付いたのか二手に別れ、最後に消息を絶った場所はレクラム領とカーディア正統帝国ということだ。
「ダーフィットさん、ありがとう。アンさん、後は頼んでもいい?」
「はい。手配します」
アンさんは、ダーフィットさんたちから詳しい話しを聞くため、一緒に謁見の間を後にする。
カーディア正統帝国に逃げ込んだのは誤算だ。
どんどんきな臭くなる。
そして、誰がどう関わっているのかが、ややこしくなりそうだ。
僕は小さく溜息を吐いた。
その後は、チャドやマシューの家族など、身内から貴族主義派閥をだした者たちが挨拶と謝罪を述べていった。
続いて、僕の前に跪いた人たちは、ベンさん、イツキさん、ネネさん、カイの四人。
リンスバック一家だった。
カエノお婆ちゃんは、一度返ってきたが、今度は夏に向けての祭りの準備とかで大変なんだと言って、また、戻ってしまったそうだ。
確かに、神社の夏祭りや、町内の盆踊り、観光客目当ての花火大会などと、役員をしている大人たちは、準備で忙しい時期だ。
ネネさんが、二つの大きなビニール袋を差し出す。
その白い袋には、青色で『伊豆熱海温泉』と書かれている。
中には温泉饅頭、果物のダイダイとそのお菓子、干物、たくあんや漬物などが大量に入っていた。
それは、慰安旅行のお土産だった。
もしかして、リンスバック家は、日本の食べ物とかを頻繁に食べているのでは?
そんな疑問を抱くが、今は式典中だ。
まだまだ、スケジュールも詰まっている。
スルーするしかない……聞きたいのに、悔しい。
僕は、渡された袋をイーリスさんへ渡す。
彼女は、それを持って一度下がると、再び定位置に戻る。
そして、ベンさんが「今日からカイをこちらに預ける」と告げた。
僕は了承し、シリウスに目配せをすると、彼は頷き返す。
その後、ベンさんたちは挨拶を終えると、謁見の間を出ていった。
カイだけはシリウスに呼ばれ、彼の隣に控える。
これで、全ての者との顔合わせが終わり、席を立とうとすると、二メートルはある大男が女性を従えて入って来た。
僕はイーリスさんを見る。
彼女は小さく首を横に振った。
彼女も知らない人物のようだ。
誰だ?
「げっ!」
誰かの嫌そうに驚く声が漏れる。
その方向を見ると、オルガさんだった。
大男は、堂々と僕に近付いてくる。
よく見ると、彼は、黒い短髪から羊のような角を生やしていた。
白いが若干、青みのかかった肌に戦闘系であろう体格で、顔つきはコワモテ系。
肌の色と体格がアンバランスに感じるのは僕だけだろうか。
彼は、たぶん、魔族だ。
そして、彼が従えている女性は、ダークエルフだった。
彼女は長くサラサラとした銀髪に褐色の肌をし、オルガさんに似た美人。
もしかして、オルガさんのご両親か?
それなら、彼女が嫌そうに驚いたのも頷ける。
「お初にお目にかかる。フーカ新王ですな。私は、ビルヴァイス魔王国魔王、ロルフ・ラ・ビルヴァイスだ。よろしく頼む」
彼が頭を下げると、僕はすぐに立ち上がる。
「僕はユナハ国国王、フーカ・モリ・ユナハです。よろしくお願いします」
そして、頭を下げた。
「おぉー。さすが弟君、カザネ様に似ておられる。いやー、懐かしい」
彼は僕を見て感想を述べる。
オルガさんのお父さんじゃなかった。って、それどころか、魔王が来るなんて聞いてないよ。
僕がイーリスさんを見ると、彼女も驚いていた。
オルガさんを呼ぼうと後ろを振り返ると、彼女は逃亡しようとしていた。
「オルガ! 逃げるな! こっちへ来なさい!」
ロルフ魔王の横にいた女性が叫ぶと、オルガさんはビクつきながら、渋い顔で、こちらに来る。
「まったく、このバカ娘は……」
「お母様、ごめんなさい」
彼女は耳を萎えさせて、下を向く。
「あっ、申し遅れました。私は、ビルヴァイス魔王国宰相、ブレンダ・ラ・アルテアンと申します。お気づきと思いますが、オルガの母です」
彼女は軽く腰を落として頭を下げる。
「フーカ・モリ・ユナハです。了承も得ず、勝手に婚約を決めてしまい、申し訳ありません」
僕は強張りながら、深く頭を下げた。
「謝らなくていいのよ。やっともらってくれる人が現れて、ホッとしているのだから。それもカザネ様の弟さんだなんて、こんなに良い縁はないですから」
彼女は僕に微笑む。
「フーカ殿、後で時間をもらえるかな?」
「はい。時間は作ります。それと、席を用意させますので、ロルフ魔王殿も午後からのイベントを楽しんで下さい」
「それはありがたい。是非、見させてもらう。それと、私のことはロルフで良い。堅苦しいのは嫌いでな。アハハハハ」
彼はそう言って、豪快に笑う。
二人はイーリスさんが呼んだ侍女に案内されて、謁見の間を出ていく。
その姿を見て、オルガさんがホッとしていた。
ダミアーノさんとオルランドさんが、ロルフさんたちと入れ違いで入って来た。
彼らは二人を見て、すれ違いざまに驚いた表情をする。
「ダミアーノさん、オルランドさん、お久しぶりです」
「フーカ様、お久しぶりです。この度はおめでとうございます」
ダミアーノさんが、頭を下げると、オルランドさんも頭を下げる。
「ありがとうございます」
僕は、二人に頭を下げた。
「こんな時に、何なのですが、今日は客人も連れてまいりました。是非あっていただけないでしょうか?」
「ええ、もちろん。その方はどなたでしょうか?」
僕が尋ねると、オルランドさんが扉まで行き、二人の男性を連れてくる。
「お二人は、クレイオ公国の方です」
そう言って、ダミアーノさんは二人に場所を譲る。
「フーカ新王、この度はおめでとうございます。私は、クレイオ公国宰相、オレール・フォン・アルカン。そして、この者は、我が国の騎士団総長、マクシム・フォン・バランドと申します。どうぞ、お見知りおきを」
オレールさんは、そう言って頭を下げると、マクシムさんも頭を下げた。
オレールさんは、白髪頭に背筋の伸びた初老で優しそうな顔つきをしている。
それとは正反対に、マクシムさんは、少し白髪の混じった茶色の短い髪に、武人らしい威圧を持った体格をしていた。
マクシムさんのあごひげを短く生やしたいかつい顔を見ると、いかにも強そうな感じがする。
「この度、プレスディア王朝、エルヴィーラ女王から、ユナハ国のことを知らされ、我々、クレイオ公国も貴国との関係を深めたいと参上いたしました。まだ、国交を持たぬゆえ、我が国の女王自身ではなく、我々が参った無礼をお許し下さい」
オレールさんが再び頭を下げると、マクシムさんも頭を下げた。
「わざわざ、遠くまで足をお運びいただき、ありがとうございます。僕のほうでも、クレイオ公国と友好関係を築きたいと思っていたところです」
「それは、ありがたきお言葉、女王もお喜びになります」
オレールさんの言葉遣いが硬すぎて、疲れてくる。
僕も言葉を選んでいるが、そろそろボロが出そうで怖い。
「後程、お時間をお作りいたしますので、まずは、建国式典を楽しんでいって下さい」
僕はイーリスさんに視線を向ける。
彼女は頷くと、四人の侍女が現れ、彼らと共に謁見の間を出て行った。
やっと、全ての挨拶が終わって、僕はグテーとする。
「お疲れ様です。少し休んだら、テラスのほうへと移動します」
イーリスさんがそう言うと、オルガさんが冷えた水を僕たちに配っていく。
ゴクゴクゴク。
ふぅー、生き返る。
シャルは横の椅子に座ったまま、大人しかったけど、どうしたのだろうか?
「スピー、スピー」
この子、前髪を下ろして寝てますよ。
しっかりと寝息まで立てている。
王位が移った途端にこれですか……。
一応、将来の妃で副王なんだから起きてようよ。
彼女の居眠りに気が付いた皆も、舟をこぐ姿に苦笑する。
「フーカ君はお色直しをしないとね」
「えっ?」
いきなり、そばに来たマイさんが、問答無用で僕の手を引っ張って行く。
後ろで、イーリスさんがシャルを揺すって起こしている姿を見つめつつ、僕はマイさんに連れていかれるのだった。
◇◇◇◇◇
別室に連れて行かれた僕は、服を着替える……。
メイド服姿にマントって、おかしくない?
「マイさん、この服、絶対に違うよね?」
「何言ってるの? シャルちゃんに、お仕置きを延長するって言われたでしょ!」
彼女は真剣な顔をしていた。
確かに言われたけど、こんな日にもお仕置きされるの……。
しかし、貴族予備総会も貴族総会も着せられていたことを思い出すと、否定はできない。
「何をのんびりしてるの? さっさと行くわよ!」
戸惑っている僕の手を取り、彼女はテラスへと引っ張っていく。
テラスへの入り口は、垂れ幕が下がっていた。
僕は垂れ幕の隙間からテラスを覗いてみる。
テラスに用意された席には、ルビーさんたち各国の賓客が、すでに席へ着いている。
そして、テラスの先には、ユナハ市民だろうか? 多くの人たちが集まっているのも見える。
こんな中に、この姿で出て行って大丈夫なのだろうか?
それに、さすがにこれは、とてつもなく恥ずかしい。
シャル、このお仕置きは、えげつなさすぎるよ……グスン。
反対側の垂れ幕から、シャルたちが現れると、群衆から歓声が沸き上がる。
シャルの人気を見せつけれた。
イーリスさんは、群衆に向かって手で制すと、歓声はおさまる。
「皆さん、お集まりいただき、ありがとうございます。今日はユナハ国の建国式典です。私たちは、……いえ、ユナハ伯爵自治領は、今日からユナハ国として、一国家として、新しい歴史を築いて行くことになります。それは、皆さんにとっても同じことです。もう、カーディア帝国の領地ではないのです。これからご紹介する新王をはじめ、私たち為政者が掲げる政策は、国民の財産と生活を守り、より良くすることです。私たちは、国民に愛される国家を目指して頑張ります。よろしくお願いします」
シャルは、城の広場に集まる群衆に向けて、深く頭を下げた。
少し間をあけて、さっきの倍以上の歓声と拍手が巻き起こる。
イーリスさんは、喜びと興奮の混じった歓声と拍手をすぐにおさめることはせず、群衆の熱がおさまりだす頃合いを見計らっていた。
か、駆け引きが凄い……。
彼女の、いや、彼女たちの本当の姿を、これから何度も見せつけられてれていくことになるのだろう。
めでたしめでたし。さて、僕はお暇しよう。
僕は踵を返したのだが、ガシッとマイさんに取り押さえられた。
「嫌だー! 無理だー! 平凡な高校生の僕にはハードルが高すぎる! 生徒会選挙ののりでこなせるレベルじゃないよ! ガチマジじゃないか!」
僕はあがくが、マイさんからは逃げ出せない。
そうだった。彼女は闇ギルドを襲撃するような人物だった。
僕があがいても、逃げ出せるわけがない……。
「何を訳の分からないことを言ってるの。今さら、怖気づいても、もう遅いわ! 巻き込まれ体質の己を呪うことね。オホホホホ」
彼女は勝ち誇ったように高笑いをする。
何それ、普通、大丈夫ですとか励ますものだよね。
何で、彼女に負かされた気分を味あわされなくちゃならないんだ……。
「フーカ、いったい何をしている。お前の出番だぞ! シャルがいくら呼んでも、お前が出てこないから、会場がざわつき出しているぞ!」
垂れ幕の隙間からアスールさんが入って来きた。
「フーカ君が怖気づいて、駄々をこねてたのよ」
「なんだそれは……。ドラゴンの姿のわしを相手にして臆さなかったのに、何でこれしきのことで臆しているのだ? お主の臆する条件が分からん……」
「へー。そうなんだ。フーカ君って面白いわ」
二人は僕を興味ありげに見つめる。
「いや、そんなことはどうでもいい! 民衆が待ちわびているのだ! フーカ、さっさと行かんか!」
ゲシッ。
アスールさんは、僕の尻を蹴り飛ばした。
僕は、垂れ幕の隙間からテラスへと飛び出ると、そのままヨロヨロとふらつきながら、シャルたちのもとへとたどり着く。
「「「「「おぉぉぉー! ……おっ???」」」」」
僕が現れたことで群衆は歓声を上げたが、途中で疑問形に変わる。
そして、静まり返ってしまった。
シャルとイーリスさんは僕を見て、驚愕した表情で身体を震わせている。
それどころか、テラスの席に座っている賓客の皆さんだけでなく、この会場にいた者たちの全てが固まった。
「な、な、何ですか!? その格好は!」
シャルの額に青筋が浮かぶ。
「えっ? だって、マイさんがお仕置きの延長だって……」
僕は首を傾げた。
「フーカさんを民衆にお披露目するのに、お仕置きをするわけがないでしょ!」
「うっ。でも、シャルだし……」
「なっ。フーカさんは私をなんだと思っているんですか!」
「ヒィッ! ごめんなさい!」
僕が謝ると、会場に笑いが起きる。
テラス席では笑っていいものかと、口元を隠すようにして笑いをこらえていた。
「それにしても、メイド服にマントって……。王冠はどうしたんですか?」
「これ?」
僕は頭につけているヘッドドレスを触る。
「それは、ブリムです!」
再び、会場に笑いが起きる。
今度はテラス席でも耐えきれずに笑いが起きた。
バタン。ドタン。
ルビーさんとエルさんが、椅子ごと倒れ、お腹を抱えて笑い転げた。
他の賓客の皆さんは、目が点の者と笑っている者に別れる。
悔しさと恥ずかしさでいっぱいの僕は、マイさんの潜んでいる垂れ幕を睨みつけた。
アスールさんが真っ青な顔をして何度も頭を下げて謝っている。
その隣では、四つん這いになって床を叩きながら笑っているマイさんが見えた。
ムカッ!
僕はアスールさんに向かってマイさんを指差し、軽く蹴る素振りを見せた。
彼女は、ウンウンと頷き、マイさんのお尻を蹴り上げる。
ビューン。ドン!
マイさんがこっちまで吹っ飛んできて、反対側の垂れ幕で隠されている石壁にぶつかり、のびてしまった。
アスールさんは、大量の冷や汗を流しながら、真っ青な顔で放心する。
会場の笑いは悲鳴に変わり、ケイトとミリヤさんがマイさんに駆け寄り、急いで治癒魔法をかける。
賓客の皆さんが、アスールさんのように、真っ青な顔で固まった。
エルさんは、次は我が身とでも思ったのか、椅子を直して姿勢を正して座ると、造り笑顔になる。
一方、ルビーさんは、アスールさんのしでかしたことに顔を青ざめ、頭を抱えてうなだれる。
その横では、ネーヴェさんも同じ仕草をとっていた。
シャルとイーリスさんですら、戸惑い、行動をとれずにいる。
うん。もうハチャメチャだ。どうしよう……。
僕は、ほどよく緊張が取れて、調子が戻った気がする。
皆には悪いが、この勢いで進めてしまおう。
壇上に用意されていたマイクらしき物に近付く。
さっきまではビビりまくっていて分からなかったが、スピーカーらしき物もある。
まだ、初号機なのだろうか、マイクもスピーカーもほぼ木製だった。
木製のマイクは初めて見るが、なかなか味があると思う。
スピーカーはメガホンのような形の物もあり、それもまた木製だった。
こっちもなかなか味がある。
一度、深呼吸をした僕は、マイクに口を近付ける。
「えー、皆さん、ドタバタして申し訳ない。僕が、ユナハ国国王のフーカ・モリ・ユナハです。言いたいことは、シャルが言ってしまったので、あまりありませんが、皆さんが暮らしやすいと感じる国にしていきたいと思います。そして、都市に住む人から村に住む人までが、同じ水準の暮らしが出来るように頑張ります。よろしくお願いします」
僕が深く頭を下げると、歓声と拍手が巻き起こった。
良かったとホッとしながら、壇上を離れる。
すると、イーリスさんは、まだ、若干戸惑いを隠せないまま、壇上のマイクをとった。
「皆さん。この後、建国式典にふさわしい素敵なショーが行われます。是非、そのままご観覧下さい」
彼女は頭を下げると、ケイトに合図を送る。
ケイトは、木箱を取りすと、木箱に向かって話しかけた。
すると、ピー、ガー、と音がなり、かすれた声が木箱から聞こえる。
僕の位置からは、話しの内容までは聞き取れないが、話している人が誰かも、これから何が起きるのかも分かっていた。
皆が驚き、感動する顔を見れると思うとワクワクしてしまう。
シャルの隣に用意された席に座ると、隣から威圧感が襲ってくる。
僕も皆と一緒に楽しみたいのに、ここにいては無理なようだ。
きっと、シャルが鬼の形相で、僕を睨んでいるのだろう。
生き地獄だ……グスン。
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