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転生したら九戸政実だった件 〜北の鬼、現代知識で天下に喧嘩売ってみた〜  作者: 一戸 二郎


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第1話 目覚めたら俺、九戸政実になってた

主人公は九戸政実

「……は?」

目を開けた瞬間、土壁と囲炉裏の匂い。視界の端に、煤けた梁と、刀の柄に似たものが転がっている。


そして何より——鏡代わりの水桶に映った顔が、完全に俺じゃなかった。髭面。鋭い目つき。


年齢は40歳前後くらいか?


でも体はバッキバキに鍛えられている。


腹筋とか見事に割れてるし、腕の血管が浮きまくってる。


「……マジかよ。俺、九戸政実じゃん」


現代日本でブラック企業に勤めながら「なろう系小説ばっか読んでる30歳社畜」だった俺は、過労死したはずだった。


徹夜明けにコンビニで買ったおにぎりを頬張りながら横断歩道を渡っていたら、急にトラックが……。

そして次に目覚めたらここ。


天正18年(1590年)あたり?


九戸政実が南部宗家に対して不満を爆発させ始める、ちょうどその前夜くらいの時期らしい。


(待て待て待て。九戸の乱って……結局豊臣秀吉の6万の大軍にボコられて、政実切腹エンドじゃん!

最期は「天を衝く」みたいなカッコいい言葉残して死ぬんだっけ?いやいやいや、そんなエンディングいらねぇよ!!)


俺は(今は政実だけど)慌てて記憶を漁る。


九戸政実のステータスを脳内ステータス画面で確認(なぜか見える)。

【名前】九戸政実

【年齢】42

【武力】94

【知力】78

【政治】65

【魅力】88(北の鬼って呼ばれてるだけある)

【特殊スキル】

・鬼神の槍術(戦場でテンション上がると攻撃力+30%)

・奥州人脈(東北の豪族に顔が利く)

・現代知識チート(転生ボーナス) ←NEW!!


「……よし。生き残る。いや、生き残るどころか、東北から天下取りにいくわ」


決意した瞬間、襖がガラッと開いた。


「兄上! 南部信直がまた動きを見せております。そろそろ決断を……」


現れたのは忠義顔の家臣・九戸実親


史実だと俺の腹心の一人で弟だ。


俺はニヤリと笑って立ち上がった。 


「実親。まずは南部宗家に喧嘩売るのは保留だ」

「は、はぁ……?」


「俺たちはもっとデカい敵を狙う」


「……デカい敵でございまするか?」


俺は囲炉裏の火を見つめながら、静かに言った。


「太閤豊臣秀吉。あとついでに徳川家康も潰す」


実親、固まる。


俺は現代知識をフル活用する計画を頭の中で整理し始めた。


鉄砲の量産(種子島で作ってるより遥かに精度の高い設計図を脳内に保存済み)


ジャガイモ・サツマイモ・トウモロコシの試験栽培(食糧革命起こす)


火薬の改良(黒色火薬 → より強力な組成を化学知識で)


ゲリラ戦+心理戦のマニュアル作成(豊臣軍6万相手でも耐えられるように)  


東北豪族の連合結成(最上・伊達・蘆名あたりを味方に引き込む)


最終目標 → 奥州藤原氏の再興ならぬ「九戸幕府」樹立


「……兄上、まさか本気で」  


「本気だよ。俺はもう、切腹エンドなんてごめんだからな」 


俺は刀を手に取り、鞘から抜き払った。


刃に映る自分の顔(九戸政実の顔)が、妙に凛々しく見えた。 


「歴史を変える。俺が、九戸政実として」


外では雪が降り始めていた。北の鬼が、再び牙を剥く冬が来た。


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