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渋谷少女A―続編・山倉タクシー  作者: 多谷昇太
第三章 夢の絆

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夕日の暗示

こんな老境に至るくらいならもう遠の昔に死んでればよかったと思いますよ。ふふふ。小説も書くが短歌も熟す私であれば、かの石川啄木の妻、節子さんの辞世歌「区役所の屋根と春木と大鋸屑はわが見る外のすべてにてあり」という寂寞じゃくまく感が我がことのように伝わってくる。彼女、節子さんがその晩年であったにも拘らず貧窮していた様は周知の通りだが、私のいまのこのザマも、全くご同様である。ふふふ。このような私であったればふつう世間の大概の者は誰も近づきたがらず敬遠する筈だ。それなのになぜ彼、山倉はこうも私に親切にしてくれるのだろう?15年も前に僅かにご交誼をいただいた仲でしかないのだ。とんと得心の行かぬことである。その彼の突然の出現ばかりか、昨晩来の明美ちゃん、栄子さん、ビアクさんとの出会いは私には晴天の…ならぬ、晩年の霹靂以外の何者でもない。その栄子さんが近々訪ねてくれると先程聞かされた。それを思えば彼方の夕日が一瞬でも光を増したようにも見えた。

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