表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/71

飛躍的な進歩(自己申告)

 一番初めにアルトゥロに打ち明けたときに比べれば、私の言語能力は飛躍的に進歩している(個人の感想です)。今回はあのときよりもお母様には詳しくお話ができた。しかも順次情報を共有していたアルトゥロのフォローつきだ!・・・と言っても、お母様に全てを伝えられたかというと、あれなのだけど、今必要なことは伝えられた、と思う。

「とりあえずラモーナ様達の旅路を守ればよいのね」

・・・最低限のことかもしれないけど。

「しょう!」

「そう。わかったわ」

お母様は力強く頷いてくれた。

「アーロンたちはいつまでいるの?」

私は気になっていたことを聞いてみる。

「数日の予定だったけれど」

 そこでお母様はいったん首をかしげて言葉を区切る。

「もっと滞在していただく必要がありそうね」

今後の旅路の準備について打ち合わせなければ。言いながらお母様は頷いている。

 そのままそのお話合いに行ってしまいそうな勢いだったけど、

「アレックス」

お母様は、また私と視線をしっかりとあわせてくれた。

「追々お父様とも一緒に情報を共有していきましょう」

「あい」

やはりまだあまり伝わっていなかったか・・・。

 ちょっとしょんぼりした私に、お母様は、

「これからゆっくり教えてちょうだい」

と笑った。

「だけど、今は何よりラモーナ様達の身を守ることね」

「うん。おねがいします」

 私が頭を下げると、お母様は、

「任せなさい」

頼もしく請け負ってくれた。

 そうだ、アーロンに関する心配事と言えば。

「あともう1つおねがいがあるの」

 アーロンとお母様の関係についても何か力になれないだろうか。

 騎士だったアーロンのお母様は、なぜかアーロンが騎士の訓練をすることにあまり積極的ではなくて、どちらかというと護身術にとどまるようなものをアーロンに学ばせている。

 それがアーロンにお母様は自分に期待していないように感じさせてしまい、彼の劣等感に拍車をかけてしまう。ゲームの中ではすでにアーロンのお母様はいないから取り返しがつかないけど、今なら何とかできるのではないだろうか。

 そして、お母様が亡くなる未来を変えることができたら。

 身を隠して育たなければならないアーロンが、それ以上に不幸な子供時代を送らなくてすむようにできるかもしれない。ここにきた次の日の朝、1人でこっそりと剣を振っていたアーロンの憂いを少しでも払ってあげたい。

 私はそう願った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ