友人
夕食の時間に、妹は、ぶーたれる。
「プロはやんなくて良かったんだけど。せっかく買ってもらったインナー無駄になってしまうのは、嫌だ。」
「そんなこと言っても、あなたも危険なのは嫌でしょ。」
「そうなんだけど…。」
「やりたいこととかはないの?」
「…やっぱりモンスターと戦いたいかな。」
「…はあ。全くあんたは。仕方ない子ね。」
「母さんのところで、きたえてやるのはどうだ?」
「私のところでは、アルバイトって形でも厳しいわ。18才まで我慢ね。」
「趣味で、モンスター倒すんじゃだめなの?」
「やっぱり肩書きとか大事だよ。どこ所属とか。」
「そっか。」
「っていうか、兄貴!また、武器作ってよ!私用のかっこいいやつ!」
「…余裕でてきたらな。」
「約束ね!」
「いくら、お兄ちゃんだからって、ただはだめよ。素材とか、お金とかしっかりしなさい。」
「うー、わかった。」
次の日も、レッドスケルトンの狩場に行く。
朝、9時。
別に約束しているわけではないが、ベンチで、鍛冶の本を読みながら、少年を待つ。
9時30分。
少年はやってきた。
「お兄さん!もしかして、待っててくれた?」
「いや、そういうわけじゃないんだけどな。」
『そういうわけでしょうに。』
「今日も一緒に行く?」
少年は、どこか嬉しそうだ。
俺は、ベンチから立ち上がる。
少年は、今日も武器はない。
レッドスケルトンくらいは、武器なしで大丈夫な強さなのだろう。
観察していたのは、少年も同じなようで、不思議そうに俺に聞く。
「お兄さん。身体強化のレベルすごいね。でも、スケルトン相手なら、普通に技使った方がよくない?」
「俺の3力平均20届かないくらいなんだよ。」
「…それは、また大変な感じだね。ケガしたりとかしたの?それとも、滅び属性の攻撃くらったりとかした?」
「生まれつきだよ。」
「…そうなんだ。なんか、ごめんね。」
「いや、別に気にしてないよ。慣れてるから。」
その日も、レッドスケルトンを40体倒して、解散になる。
「明日も、一緒にまわる?」
「俺はありがたいんだが、お前はいいの?」
「僕も暇だから大丈夫。」
「じゃあ、連絡先とか聞いて良い?」
「いいよ。」
「…このあと、どうする?飯でも行く?」
「いいの?」
「なんか苦手なものは?」
「特にはないかな。」
「じゃあ、ラーメンでいい?」
「いいよ。」
少年にとっては、初めての同世代との外食。
緊張と、うれしさといろいろな感情が浮かんでくる中。
そんなこととは、つゆ知らずの俺は、今日は、何を注文するかを考えながら、歩くのだった。




