111 エクストラ難易度の特典
水魔の心得と風魔の心得を作り、鍛冶レベルは、4397に上がる。
睡眠学習空間での訓練もあり、4元素の魔球と闇球は、最大で、威力LV10、規模LV10、射程LV10をそれぞれクリアするくらいの魔法になった。
それでも、オルトロス激昂種の対策としては、十分ではない。
強くなるスピードが、追いつかないのだ。
そんなわけで、9月9日金曜日、朝を迎える。
『おはようございます。明日のオルトロス激昂種討伐に際して、難易度エクストラの選択が適用されます。』
ん、どうした?
急に、変なこと言い出さないでくれよ。
『失礼しました。現在の私は、難易度エクストラを進行するだけの人格となっております。この後、説明を終えましたら、いつもの千里の道も一歩からの人格に戻ります。』
…冗談って、わけではないんだな?
『冗談ではありません。進行を続けてもよろしいでしょうか?』
よろしく頼む。
『あなた様が、選びました難易度エクストラの人生ですが、今後も、こういった形で、死亡可能性が高い場面や、重大な選択肢の前で、事前に、通達がなされます。これは、難易度エクストラの特典のようなものとお考え下さい。』
エクストラの特典ね。
わかった。
今回も何かあるのか?
…というか、オルトロス激昂種で死ぬってことか?
『その通りです。今回のオルトロス激昂種との戦いで、あなたは、99%以上の確率で命を落とします。』
俺は、どうしたらいい?
『全て、放り出して逃げることを推奨します。』
アッシュとガイとリーシアは、どうだ?
あいつらも、死ぬのか?
『あなた様ほどでは、ありませんが、死ぬ確率は高いです。』
俺がいてもいなくても変わらないのか?
『そうですね。』
エクストラな選択肢ってなんだ?
ただの負け犬ルートじゃないか…。
『エクストラの難易度に関することなら、お答え出来ますよ。ちなみに、負け犬ルートではありません。そこは、間違いないです。』
…。
じゃあ、まず、エクストラの難易度ってなんだ?
『イージー、ノーマル、ハードで測れない難易度です。エクストラは、マスターに設定された要件を満たす目的で設定されています。』
そのマスターに設定された要件ってなんだ?
『2代目マスターとしての育成がメインの要件です。』
いや、そもそもマスターってなんだよ?
『マスターは、この世界に降り立った崩壊した別世界の維持システムです。』
ごめん、わかんないから、もうちょっと詳しく教えて。
『こことは、別の世界の世界管理システムがマスターです。より詳しく、マスターについて説明するなら、マスターは、別の世界が崩壊した時、その世界から、持てるもの全てを持って、新しく出来る別世界に飛びました。新しく出来る別世界というのが、今、あなた様がいるこの世界です。』
うーん。
滅んだ世界の管理機能がマスターで、そいつが、逃がしてきたデータがこの世界に入っていて、俺は、2代目マスターに育成されている所ということか?
『概ね正解です。』
俺、世界管理システムとか、出来ないと思うんだが…。
どうすればいいっていうんだ?
『普通に生きてくだされば大丈夫です。死んだ場合も、データを回収するので、次に活かします。別にあなたが、2代目マスターにならなくても、他にも候補はいますので…。』
俺だけが、特別じゃないのか…。
『ただし、エクストラ難易度は、あなたしか選んでいません。他の方は、運極振りしておりませんので。』
他の候補って言うと、みんな異世界転生者?
『それは、違います。異世界転生者は、あなただけです。そして、さらに言うなら、あなたという存在を潜航させて、マスターは、世界を進みました。つまり、あなたは、ドリルの先っぽの部分ですね。こういうわけで、あなたの存在が、世界に移行されたのは、奇跡的な出来事です。』
ゲームして寝落ちした世界の管理システムが、お前の言うマスターなのか。
そして、たまたま選ばれた俺が、先行したってわけか…。
良くわからんが、わかった。
…それで、俺は、明日のオルトロス激昂種から、自分とパーティの3人を守る方向で、動く。
最悪、妹に頼んで、倒してもらおう。
『妹さんなら、余裕で倒せるでしょうね。なんとか、ここを乗り切って下さい。』




