第51話☆活人剣(リィーンカーネイトソード)
再会した原田や新見とともに傷心を癒すため北海道旅行を満喫したはるな。道中で熊に遭遇したが、魔法が使えるので余裕で対処した模様。(※熊鍋にはしていません)
おはようございます☆
受験番号33番、芹沢はるな☆北海道から来ました☆志望は声優です☆年齢は言いたくありません☆よろしくお願いします☆
何となくオーディション風に言ってみました☆実のところ、はるなの声はとてもアニメっぽいので声優の事務所なら普通に合格するかもしれないんですよね~経歴詐称でクビになる可能性は濃厚だけど☆
さて、バカシジイのクソテレフォン呼び出しに従い、わたしはカッシーや原田達と共に、クソエロバカジジイのいる城の近くにある、長い歴史を持つ国宝級の会議場の中にやってきたのでした☆
「いやー、中の装飾マジすごゴイいねー! 天井に一面に描かれたフラスコ画とか世界遺産の香りするし! ばえる~」
と、入り口で再会した斎藤さんが話しながら通信端末のカメラでパシャパシャ写真を撮りはじめました☆
「ちょっと、ふたばさん! これから大事な会議なのに何やってるんスか!」
「かたいこと言わんといてよキンキン~あーしだってもっと早く合流して北海道旅行したかったしー」
「連絡してくれればよかったのに。今まで何してたんッスか?」
「じーじにユーロクトん中で資料集めやらされてたんよ。バリクソ大変だったし! 」
「それは、大変でしたね」
「そーなんよーきょくちょ! みんながカイドー旅行してるとき、あーしは大図書館にイリビタして本を出したり戻したりしまくってたんだから! めっちゃつまらんし静かだし、あーいうのもう勘弁ってかんじ! 読書とかマジ死ぬっつーの! 久しぶりのシャバの空気うまうまサイコー!」
「ジジイが一番詳しいんだから自分でやれよって感じですね!」
「そーやな、あのめんどくさがりジジに一度ユーロクトの掃除とかさせてみたいなあ!」
「いや、ハラちゃんはデルマ人のこと言えないっしょ! いつも仕事サボり投げザエモンじゃん!」
「せやな」
なお午前10時集合だったけど一時間前に到着しました☆むかしの日本の社会人は時間までには待機しておくのがセオリー(守らないと最悪会社クビとか給料カットになりかねない)だったそうですが、エンターライズのルールも似たような感じです☆今は世界的に大分ユルくなったけど基本遅刻はあきまへんマナー違反です絶対ダメよダメダメ減点対象(*`ω´*)
「はるな!」
右手からハルちゃんパイセン達がやってきました☆さすがはまじめな魔法少女たちですね~私達より先に来てるとか一体何時から待機してたんでしょうか☆
「いきなりいなくなったから心配したじゃない! 今まで何してたのよ? それにそこの子達は誰?」
「ちぃーす! あーしらははるなパイセンのハイコーでーす! よろー!」
「いきなり馴れ馴れしいわね! っていうかハイコー、って後輩ってことよね? そうは見えないんだけど。ちょっと、はるな説明しなさいよ!」
「うい」
わたしは、かくかくしかじかパイセン達に煌魔の器の自己紹介と事情をひととおり説明しました☆ヤバい状況になってるので包み隠さず話したよ☆
「ふーん、あんたとウラノーマは煌魔の器っていう人造人間で、姉妹みたいなものだったんだ。その上、ウラノーマはキュベリオス様と同化してたですって? 驚くって程度のレベルじゃないわね! づりでヤケに強かったわけだわ! あんたもそんなとんでもない事に巻き込まれて、この短期間で随分と大変な思いをしたのね」
「はい」
「そのせいか、何だかひとまわりたくましくなったように見えるわ」
「そういえば、あの時の一件は大丈夫だったんですか? 魔王は倒したけど、イシュカさんといっしょに一回はジジイの命狙うのに加担しちゃってましたからね」
「ああ、それは大丈夫。ローザルフ様は私達のこと許してくれたわ。両親や関係者の嘆願のおかげもあったけど、魔王を討伐に貢献したと言う事で帳消しにしてくださったみたい。魔法少女の任も解かれることもなかったし、反逆を起した分際なのに随分と寛大よね」
「そうだがや。わたしもおとがめなしやったよ」と、側にいるメリオラが言う☆
「よかった、無事だったんですね」
「いや、あの時はバカやらかしてすまんかったな! この通り今は元気リンリンだがや!」
「おー、何や名古屋人みたいなしゃべり方やな」
「ん? 原田さんとか言ったか? そっちも似たようなもんやないの?」
「うん、ウチはバリバリの大阪弁や! まあ、大阪に住んだことはないんやけど」
「なんでやねん! って言うワシも、出身はエンターライズなんやがな」
「ははは! よろしくなエセ愛知県民!」
「こちらこそ! エセ大阪府民!」
何そのニセ県民バトル★
ま、本人たち楽しそうだからまあいいですけど☆
「それにしてもキュベリオス様がそんなことになっていたなんてビックリね~」
「ファリア、あんたも緊張感ないわね」
「うふふ、そうね。今日はあちらこちらからたくさん魔法使いや魔法少女が来るなかなかのきかいだもの。ちょっと楽しみなところもあるのよ」
「ふん、能天気なことー!」そう言って、ぴりんはなぜか腕組みしてむすっとしてます★
「ん? どしたん、機嫌悪そうですけど?」
「あんたにゃ関係ないし!」
「はー、もしかしてボーイフレンドとケンカしたとか?」
「う、うっさいわね! つか、めっちゃ元気じゃん心配して損したわ!」
「おや、これは図星でしたか? お気楽なこって」
「ちゃうわ! 氏ねはるな!」
プリプリ怒り出すぴりんを見て、周りのみんなはやれやれと言う顔やジェスチャーしました。
「はー、こりゃわかりやすいツンデレやな局長」
「なによデカ女! こっち見てニヤニヤ笑うな!」
「にひひ」
「はるなの知り合いだかなんだか知らないけど、態度も身体もデカすぎ! つか、あんためっちゃ食べてるでしょ! ふくらはぎ私の2倍ぐらいプニッてるし!」
「え、マジで? ウチのモデルばりの美脚がぷにぷにしとるやって…………ホンマや!」
ぴりんの堂々(どうどう)たるセクハラ発言を躊躇ないどっかの大御所芸能人のネタでかわす原田☆オブラートのない対話☆
「うっわムカつく! はるなこいつ黙らせなさいよ!」
「いやいや、おまいうですよ。んで、ボーイフレンドと一体何があったんですか?」
「黙れ!」
「何が、あったんですか」
わたしが、ぴりんに問い詰めモードになったところで、向こうから更に近づいてくる者がありました。
「はーっ、会議場内でうるさいわね!」
そうトゲのある言葉を発したのは、去る「魔法少女交翅宴」で私に暴言はいた上、ウラノーマにズタズタに斬り殺されたはずのルーテルと言うくそムカつくイジメっ子魔法少女です★死んでなかったんやな☆そして、その他は……えっ!?
「……ぁ……!」
ハルちゃんパイセンが言葉をつまらせたのも無理はありません。そこにいたのは、包帯で片目を隠した、わたしと魔法少女交翅宴決勝でわたしが戦った、そして負けたイシュカです。この子は、閉会式のとき目の前で、魔王側に付いたウラノーマに殺されたはずですが。
「うそ」
「ハルちゃん」
「イッちゃんなの!? 本当に!?」
「うん、信じられないかもしれないけど」
「ああっ! イッちゃん!!!」
みんなの前で、ガシッとイシュカに抱きつくハルちゃんパイセン☆感動の再会ですごくうれしいのはわかりますがあらあら大胆ですこと☆照れ屋わたしには到底マネできません☆
「本当によかった……ごめんね……ごめん……あの時は」
「何でハルちゃんが謝るのさ」
「でも、どうして? あの時……!? シーザ! あんたも、あの時死んだはずなのに!?」
ハルちゃんが抱きつきながら視線を向けた眼鏡と制服みたいな格好の子シーザさんも、私達と戦って中に寄生していた化け物と一緒にウラやんに刀えおブッ刺されて絶命したはずです★これは一体どう言うことなの?良いことだけどワケわからへん★
「ハルシロフさん、大変なご迷惑と無礼をいたしまことに申し訳ありませんでした! 実は魔物にとりつかれてしまい、完全に身体を乗っ取られてしまったのです」
「そう言われてもすぐに信じられないわよ!」
「ハルちゃん。シーザは本当のことを言ってると思うよ。そうでなければ、ローザルフ様がここに居させる事はありえない」
「相変わらず、イッちゃんはやっぱりお人好しね。ふん、わかったわよ。それで、あんた達の身に何があったのよ?」
私達が喜び戸惑っていると、更に信じられないやつらが近寄って来ました。
「なんじゃ、お前ら随分楽しそうにしとるのお」
「ほっ!?」
岡田、田中、あと河上。全員ウラやんにブッ殺された「天誅組」の奴らです(一人おらんけど)★こいつら魔法少女だらけの中で場違いすぎるワイルドガイな上に殺気みたいな圧があるので、優しそうなまりなちゃん達は明らかにビビってます★
「死んだはずの奴が目の前にいるなんて可笑しいって顔じゃなあ、はるな?」
「当たり前ですよ! あん時、ウラやんに斬られて首が吹き飛んでましたよ?」
「ハハハ、そんなことになっとったか! そりゃさぞかし血の噴水やったろうな!」
「笑い事じゃないですよ! 周りがドン引きしてるじゃないですか!」
「すまんなあ。ともかく、ワシらこうして地獄から舞い戻ったっちゅうわけじゃ。閻魔様もたまげたじゃろうなぁ! そうじゃろ田中ぁ」
「ハハッまったくだぜ! で、はるなよぉ、これからでっけぇ祭りが始まるらしいじゃねぇか? 面白そうだから俺達も混ぜろや!」
「いやぁ、その前になんで生き返ったのか教えてくれます?」
「ああ、それについては姐さんのくちから聞いた方が早ぇだろうな」
「ねえさん?」
「おうよ。噂してたら来たようだぜ」
でかい田中の後ろからコツコツと靴の音がしてまた誰かが近寄ってきます。
あれは、あの大きな帽子、あの美しい春空のような色をした髪、あの包み込むような優しい眼差しをわたしに向ける、あの人は、まさか、いや、あれは、間違いない。
「久しぶりだね、はるちゃん」
その人は、わたしを見て、優しく微笑む。
あ、ああ、ごめんなさい。これは、無理ですわ。
「ママぁ!」
その懐に向け、わたしはダイブして、ガシッと柔らかなおなかに抱きつきました。ああ、せっけんのようないい匂いがしてあったかい。記憶として覚えてはいないけど、とても、とても懐かしくて、だから目からも涙がこぼれてきてしまう。
「さびしかった」
「ここまで、よく頑張りましたね。僕は、ハルちゃんのことを誇りに思います」
ああぁ、抱きしめて頭をなでなでしてくれてる。ああ、世の中にこんな優()やさしい人っていたんですね。カッシーが後ろでワン泣きしてるみたいけどそれにツッコめないくらい、わたしはその温もりに包身を委()ゆだねています。
「もう、大丈夫だよ。これからは僕もはるなの力になるからね」
「ママ」
「ウラちゃんの事も、きっと何とかできます。僕たちを生き返らせてくれたのですから」
「えっ、ウラやんが、ママたちを生き返らせた!?」
「そうです」
ママは、私からそっと離れると、周りのみんなをゆっくり見回します。
「ウラちゃん……ウラノーマは、自らの手で殺した人間を蘇生させる力を持っています。その魔法スキルの名は《活人剣》または《リィーンカーネイト・ソード》」
「はあっ!?」と斎藤が大げさな驚きの声を上げました。
「メナメナさん、それマジで言ってる!? 生き返らせる魔法なんて、マリアージュ様みたいな伝説の魔法使いですら使えないんだよ? ぶっちゃけ誰もできてないっしょ!」
「それが、ウラノーマには出来たのです。あの子は治癒師としては比類なき才能があることは知っていました。それが、キュベリオス様との接触により高められ、このような事ができるようになったのでしょう」
それを聞いて、イシュカが目を大きくしてママに問いかけます☆
「ウラノーマはキュベリオス様と会ったことがあるんですか!?」
「あなた、あの子のお友達?」
「はい、イシュカと申します。ウラノーマとは同じ日本担当の魔法少女として、よく一緒に活動していました」
「ありがとう。あの子もきっと嬉しかったと思います。そうですね、キュベリオス様の事はいきなり説明するのは難しいので後で、会議の時に説明するわね」
「はい、わかりました。まずは、ウラノーマは僕たちを生き返らせた事に話を戻さなくてはいけませんね。それで、いったいどんな方法を使って蘇生と言う魔法使いの究極の効果を成立させたと言うですか?」
「それはですね。まずは皆さん、イデアと言うものをご存知でしょうか?」
えと、何だっけ?
頭良さそうなメガネのシーザさんお願いします|д゜)チラッ
「ええと、地球の故人、トマス・モアが提唱した、物事に真の姿、原型があると言うような概念ですよね」
「そう。そして、エンターライズにおいて、そのイデアが日常的に利用されている」
「えっ?」インテリっぽいけど知らんかったか★
「あなたたちの中には回復魔法を使う人もいるでしょう?」
「はい、でもあれは魔力で肉体を再生させているのでは」
「確かに魔力は使います。ただ、その魔力で実際におこなっていることは、損傷部にイデアをコピーする行為なのです」
「えっ、そんな仕組みなんですか!?」
「イデアと言うのは、生物それぞれに存在するのですが、その形状、構造はその生物本体とほぼ同じなのです。これが常にそれぞれの存在の陰にあり。回復魔法は魔力や属性精霊などの力を用いてこのイデアから損傷箇所の情報を汲み上げ、元の状態に戻すと言う仕組みになっています。パソコンなどのデータが破損した場合にバックアップとして保存したデータをコピーして修復するのに似ているかしらね。この仕組みのことは『イデア・トランス』と呼ばれています」
「そんなの習ったことがないです。初耳です」
「ですよね。エンターライズでは宗教上の理由などから、この事は表沙汰にしないようにしていますから無理もない話です」
ママそれ極秘情報ってやつでは☆多分今は世界滅亡の可能性まである超緊急時だし、煌魔の器がここにいるし、たぶん分かって言ってるんでしょうね☆ママの判断を信じよう☆ミ
「ただ、この方法では人を生き返らせることはできません。なぜだと思いますか、はるちゃん」
一瞬自分が呼ばれたと思いハッとなるハルちゃんパイセン☆ママのスゴくできる人オーラにあてられてちょい平常心を失ったのかな☆あ、それより聞かれたのわたしか☆
「あ、ええぇと」
「ああ、記憶が戻ってないんだったね。それでも答えられなくはないかもしれませんが、答えは、完全に死ぬと魂がその人の体から抜けてしまうるからです。また、心臓などを貫かれたりなどの致命傷を受けたときも、その時同時に魂そのものがダメージを受けて壊れてしまうため『イデア・トランス』ができなくなり、回復魔法が効かなくなってしまうのです。つまり魂は、イデアとその人本体とをつなぐ非常に重要な役割を担っているというわけですね」
「丁寧な説明ありがとうママ。哲学とスピリチュアルなのがごったになってる感じですが、すごい仕組みですね」
「なお、魂にも色々あって、今言ったのは「生魂」と呼ばれます。霊魂も魂とカテゴリされたりしますが、残留思念に近いものなのでちょっと違うんですよね」
「なんか固有名詞多いけど、とても勉強になります。でも、今の話だと、魂が肉体に残れば何とかなるんですか? ウラノーマはそれを利用したの?」
「いいところをつきましたね、はるちゃん」
「えへへ」
「ウラノーマは刀で相手を仕留めた時、魂、生魂のみをその場に滞留させたのでしょう。そこにイデア・トランスを加えて復活させた。ただ、それだとまだ疑問が残ります」
「それは?」
「わたしは、ハイパー・マンになったときにウラノーマに倒されました。イデアは現在の姿のコピー、本体と共に変化します。ただ復活するのなら本来はあの時の、ハイパー・マンの姿のまま復活することになります」
「確かにそうですね」シーザが乗っかる。
「私は死ぬときは魔物に取り憑かれ、体を完全に支配されていました。しかし、今のそれはありません。調べてもらいましたが、魔物は綺麗さっぱり身体の中から消え去っていました。ここまでのお話の内容ですと、本来あるべき姿に戻すというかたちの再生や復活をさせるのは、そのイデアというものを利用しても難しそうですが」
「はい、ですが。ウラノーマはそれを成功させました。それは、なぜだと思いますか?」
「ええと、なにか他の力を使っていそうですが」
「うん、大まかにはそういうことです。これは今までごく一部でささやかれていた仮説だったのですが、今回のことでその存在が現実味を帯びました」
「仮説?」イデアすら知らんのにまだその先があるですね★
「個々のイデアが1つではなく複数の側面を持ち、存在していることです」
「えっ?」イデアがまず初耳なのに、ママが更に難しそうなこと言い出してるよ。やべ、話についていけるかな★★
「わかりやすくいうと、イデアには現在の状態をそのままコピーするものと、過去の特定の状態を保存したものがあるということです。前者を『プログレッシブ・イデア』、後者を『レコード・イデア』と一部では呼んでいます。その存在は、あるとはされていたものの、それを証明する方法は今までありませんでした。仮説の域を出なかったものを今回ウラノーマが実証したと言えます」
「それは、パソコンで例えたらプログレッシブなのはダンプファイルで、レコードのほうは修復ポイントみたいな感じですか?」
「おおよそは、そのような感じです。ただ、修復ポイントと言うものは現在にデータとして存在していますが、『レコード・イデア』は過去にしか存在していない可能性が高いです。それゆえに存在が確認できなかった」
★★何とかしてママの話についていくんだ★★
とにかく、おおよそ、過去の肉体のを現在の魂にコピー……
「ほー、なるほどな。姐さん、ワシらはあのアホんだらに殺されたとき、魂と記憶だけが消えずに残って、そこに何かのきっかけで過去の特定のタイミングで保存された肉体の情報が、残った記憶と魂にコピーされて受肉、その結果こうして復活したっちゅう感じか?」
え、岡田が意外にも話についていけている!?
「言葉選びが上手ですね、岡くん。おおよそそのよう流れでしょう。おそらく、復活のトリガーはウラノーマが握っていて、おそらく、はるちゃんがあの子から逃げたあたりで発動させたと思います。そのため、殺害されたタイミングは違うけれど、復活のタイミングはほぼ同じになっているはずです」
「確かにその話は現実味があります。私達も生き返ったのは揃って5日前のことでした」
「そうなの、イッちゃんとシーザとルーテルも?」
「うん、不思議な話だけど、あのローザルフ様に刃を向けた魔法少女交翅宴のスタジアムに、僕とルーテルは気付いたら立っていたんだ。シーザはレッドファング城の中だったみたい」
「驚きましたよ、いきなり人のいるなかにポッと立たされて、兵士の方々にいきなり拘束されてローザルフ様のところに連行されましたから。まあ、私が魔物により大変な悪さをしていたので当然ではありますが」
「って言うかホントに大丈夫なの? あそこまでのことは全部魔物の仕業なの? まだあんたのこと信用しきれないんだけど」
「すいません、そうですよね、すいません」
ジジイが許したんだから、疑う要素はあんまないかな☆泳がせるムーブって可能性もあるけど、魔王メロ姉はもう倒しちゃったからあんまりメリットは無いと思うし☆
「ワシらも似たような感じじゃったから、死んだ場所に復活する仕組みのようじゃな。まったくあのアホンダラは、回りくどいことしよってからに!」
「岡田くん、ここで話を最初に戻すね」
「なんじゃ、姐さん?」
「ウラちゃんが、そのスキル《活人剣》を使い私たちを生き返らせたのには、おそらく、キュベリオス様の意思は含まれていません。計画に必要なことにはならないし、むしろ不都合になる行為です。ウラちゃんの意思だけでやった可能性が極めて高いのです。と、言うことは、ウラちゃんはキュベリオス様にまだ完全に取り込まれていないことを意味します。あの子の心には、まだ迷いと恐れが残っている。岡くんもわかってると思うけど、とても優しい子ですから」
「ったく、アイツは相変わらず世話のかかるヤツじゃのぉ!」
「岡くんは、よくなつかれていたものね。はるちゃんがお姉さんで岡くんがお兄ちゃんって感じで」
「こんなとこで言わんでください」ママから目をそらし恥ずかしがる岡田☆
「それにしても」わたしはちょっと気になる事が頭浮かんだのでママに聞きます。
「随分ウラやんのことやけに詳しくないですか?」
「それはですね、進化の秘宝によりハイパー・マンになった私は、一時的に感覚が拡大し、人の心を読む力を得ていた。ウラノーマに命を絶たれる刹那の瞬間、特にそれが大幅に増幅し、あの子の、キュベリオス様の内面を知ることが出来たの。短くも長かったその時の記憶を今も引き継がれている」
「そうなんですか! 個人的には最悪だったけど意味はあったってことですね! 怪我の功名みたいな感じですね!」
「さて、この先のお話は会議の中でお話ししましょうか。それではみなさん、また後ほどお会いしましょう」
そう言うと、モデルさん見たいな綺麗な歩き方でママは去っていきました☆その背中からも漂うエリートデキる人感☆
キラキラした気持ちで見送る私のよこでハルちゃんパイセンが感心したかのように、ふーんと声を出しました。
「あれがあんたのお母さんなの? まったく似ないけど?」
「はい!」
「そうなんだ。何か信じられないけど、随分と素敵な人なのね」
あー、やっぱ他でもわかる☆☆オーラ違うもんなー☆☆☆って嬉しく喜ばしく思いながら、大勢の顔見知りの人たちに囲まれて、わたしは会議室に向けて歩き出したのでした☆☆
これは勝つるかもしれない☆☆
わたしの心に希望が生まれてきました☆☆☆
煌魔の器に使われている新撰組などの魂は残留思念のほうです。
魂の残りカスみたいなものですが、人造人間の触媒にはできる模様……生き返らせることはできないけど魂を新たに作ることはできるエンターライズの裏事情。




