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Brave seven 〜導かれる運命〜  作者: Yori Yori
第1章 旅立ち
10/10

平穏な日々

大変お待たせいたしました。

次回はなるべく早く更新出来るよう頑張ります!

それでは今回もお楽しみください。

 


 流星群を見た後、俺とランドさんは家に帰った。

 そして、家に着いてからランドさんからの誘いを受ける事を伝えた。

 ランドさんは「無理して無いか?」とか「他人は怖く無いか?」と心配する始末。

 行商人が他人を怖がるなんて商売に支障をきたすんじゃないかと思いながらも、大丈夫と答えた。


 それからはランドさんに行商人の基本的な金銭の事など、お客さんを相手にする時に気をつけるべき事など、色々な事を教えてもらって1日を終えた。



 翌日、少し違和感を感じて目が覚めた。寝ぼけ眼を擦り窓の外を見るとまだ日は登っていない。

 刻珠(こくじゅ)を見ると少し明るい焦げ茶色を示していた事からあとしばらくすれば日の出の時間という事だろう。

 時間を確認して起きるのには早過ぎるし、眠るにしても目が覚めてしまい寝付くことは難しいと感じた為、俺はこの部屋にある本棚を見た。


 ベッドから出て本棚の前に来る。

 本棚には『世界の薬効植物図鑑』『世界の食材図鑑』『鉱石図鑑大全集』などなど、行商人にとって知っておくと得をする知識が得られる本が並んでいた。

 しかしその中でも異色を放っていたのが『世界創世記』という本だった。

 本棚に並んであったほとんどが、世界と名前が付いており、ランドさんは世界と名前の付いた物を内容も見ずに買ったのだろうかと考えると、少し抜けている人だなと思ったが……


 日の出までに時間があるため、俺はしばらく『世界創世記』を読む事にした。

 この本の内容はソドン村の教会で読み聞かされたので大体は知っている。

 だから、ただ時間を潰す為に読む事にした。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 世界を創造なされたのは、全能神オルバリウス、龍神ゼムリス、魔神ディムドロアの三柱の神達である。

 その神達による三つ巴の戦いがあり、それぞれが力を弱めるにまで至った激戦により、世界は崩壊寸前にあった。

 神達は協力し崩壊を止め、更に世界を創り変えた。


 全能神は残された全ての力を持って、世界に生命と四属性を司る大精霊を生み出した。

 龍神は残された全ての力で一つの種族と太陽を生み出した。

 魔神は残された全ての力で一つの種族と双月を生み出した。

 大地は豊かになり、太陽と双月は昼と夜という秩序をもたらし、四属性は輪廻という秩序をもたらした。

 そして、それぞれ生み出した生命達は文化を作り発展していった。


 時が流れ、世界は繁栄を極めたが、魔神の作り出した種族は姿形が他の種族よりも畏怖される様なものというだけで排斥される様になった。

 魔神はそれを憂い、自ら世界に顕現し他の種族もろとも世界を再び造り替えようとした。

 しかし、後に英雄と呼ばれる7人によって阻止され、魔神は封印され、世界に平和が訪れた。


 以上が世界創世と、七英雄の一部の伝承である。以降、英雄達はそれぞれ、祭り上げられ神格化される事になるが、伝承が語り継がれる中でも明確な英雄の名前は不明である。そのため、古来より語り継がれる英雄は6属性に習って"火の英雄" "水の英雄" "土の英雄" "風の英雄" "陽の英雄" "月の英雄"としているが、最後の1人がどの様に呼称されていたか未だ分からずじまいである。

 しかしこの広い世界には未だ私が知り得ない伝承もあるのだろう。いずれその探求のために旅に出ようと思う。その為にはまず———


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 以降は、筆者の考察などが記されており、俺には理解出来なさそうな内容であったため本を閉じた。

 やはり内容は村の教会で教わった通りだった。若干の違いを感じるのは俺がしっかりと聞いていなかったためだろうか。


 読み終えた後は日も昇りかけというくらいであった。

 そういえばと思い、自分の荷物を探す。

 部屋を探すと、机の上に見覚えのある肩下げ小鞄(ポーチ)とペンダントがあった。誰も国宝級の力が付与されているのに回収されなかったのは幸いだった。大精霊謹製のペンダントに、謎容量の小鞄(ポーチ)、いずれもこの現代において作成する事の出来ない超越技術(オーバーテクノロジー)という奴だ。これらに類する魔道具(マジックアイテム)なんて遺跡から発掘されたもの以外には見ることなど出来はしないし、例え自分が発掘したとしても余程の鑑定眼が無ければ秘めている能力なんて分からず、結局は冒険者ギルドなどきちんとした鑑定士が居る施設に運び込まれて、大方は国宝級とされる物が多いため、一般人には到底お目にかかれる代物では無い。

 ましてや、悲劇の中の唯一の生き残りである俺が所持していた物である。不審に思われない訳が無いし、この2つの道具も調べたのだろう。しかし、そんな物が何故に回収されずにいたのか気になるが、俺は2つの道具については考えることを辞めた。俺の足りない頭で考えても分からないし。


 そんなこんなで時間は過ぎ、ランドさんが部屋の戸を叩く音がする。


「カイン、起きてるか? 朝飯出来たぞ!」


 さぁ、行商人の朝は早い。これからはランドさんから色々教わらないとな。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 数日前。

 ガルデリア王国王宮内の一室である会議室に国の重鎮達は渋い顔で沈黙していた。

 42代目ガルデリア国王、ナディア・フォン・ガルデリアを筆頭に、宰相のライダル・アラストル公爵、国庫の管理者である財務大臣のマルシア・フォークス子爵、国防の要である王国軍総大将デイビッド・フォールゲン公爵 、国内の治安を維持する騎士団、その総長であるリフォリス・マックスウェル公爵、宮廷魔法師団及び宮廷騎士団総長

 タリス・カリエスティ伯爵。

 彼等は一連の騒ぎについて悩んでいた。

 一連の騒ぎとは、ニヶ月前より世界で確認されている現象についてである。

 その現象の被害地域には、一切の生命力反応、精霊反応が皆無であると言う。また、被害地域付近の村等でも、生命の存在が確認出来ないとの事。

 この件について有識者を交えた会議を行うも良い結果は得られず、有効的な対策案を出す事が出来ずにいた。

 しかし、有益な情報もあるのが唯一の救いだろう。

 それは、人為的な物による可能性が高いという事。現地調査によれば魔法を行使した形跡があったという事だが、現在の魔法技術と魔法態系では件(くだん)の現象を起こしうると説明が出来ないのだそうだ。






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