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詩全集4

{{囀り}}

作者: 那須茄子

――…そのはずなのに

胸の奥では

まだ小さく羽ばたく音がしている

閉じたはずの鳥かごの隙間から

こぼれ落ちた光が

足もとを淡く照らしてしまう


忘れようとするたびに

忘れられない形だけが

くっきりと輪郭を持って

私の影に寄り添う

触れられないのに

消えてくれない


もしも

あの人の笑顔が

春の風のように

私の頬をかすめたのなら

きっと私はまた

大人になりきれない子どものままで

立ち止まってしまうだろう


それでも

歩かなければならない道がある

誰にも見えない場所で

静かに芽吹く想いを

抱えたまま

前へ進むしかない


一人を願うことは

逃げることじゃない

守るために選んだ

小さな祈りだ

そう言い聞かせながら

私は今日も

揺れる陽だまりの中で

そっと息を整える


そして

心の奥でまだ鳴り続ける

あの微かな羽音に

耳を澄ませてしまう自分を

少しだけ

許してみようと思った

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