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お嬢様 逃げる4 クロームside

「オーガスタ様。顔が真っ青ですが、大丈夫でしょうか?」

「だ・・・大丈夫だよ。」


本当に大丈夫だろうか・・・。

今日は王妃様主催のお茶会であり、オーガスタ様の婚約者の品定めをする会だ。

王妃様は聡明で人を見る目はすごいのだか、多少強引な所があるので困ったものだ。

今回の事だって、鍛練中にやって来て何かと思えば、オーガスタ様を捕まえ何も説明のないままここまで来てしまった。

俺は、オーガスタ様が連れていかれる時に王妃様を止めようと話をしたのだが王妃様は『では、クロームも一緒に来なさい。』

と言って、俺も一緒に来てしまった。


「クローム、ここはいいから会場にいったらどう?」

「いえ・・・。私はお側にいようかと・・・」

「僕は平気だよ。少し大変だと思うけど、お母様がいるからなんとかなると思うし」

「オーガスタ様・・・。」

「それにクロームこそ、最近無茶な訓練をしているって聞いているよ。少し楽しんできたらどうかな?」


オーガスタ殿下に言われて、俺は会場の端の方でぼんやりと眺めていた。

何度か名前もわからない令嬢達に声をかけられたが、俺は頭の中ではそれどころでもなかった。

早く強くなりたい、そればかり思っている。


(気遣いされたのであろうか・・・。)


オーガスタ様にも耳に入っているだろう。

最近、無茶な訓練をして何度か倒れる俺のことを。

オーガスタ様の臣下として気をつかわれるとは、情けない。

今日は、言う通りにしておこうか・・・。


ガタッーーー


(な・・・なんだ?)


音がした方に行って見ると、デザートが置いてあるテーブルが微かに揺れているのが見えた。


(誰かいるのか?)


もしや、不審者か?と思い、屈んでテーブルクロスを持ち上げようとしたら、クロスが勝手に上がった。

そして、その向こうには不審者ではなく令嬢だった。


「何故、ここに令嬢がいるのですか?」

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