第4話 刻子の考え
飯を食い、風呂に入り、自室のパソコンの前へと座る。
先輩達と繋がった通話アプリも、麻雀のゲームもパソコンに繋げれるので繋いでおいた。
「こんばんは」
「っす」
「昼ぶりやな。で、國子は役覚えたか?」
「ローカル役と役満以外は大体。見ながらにはなりますけど」
そこまで多いわけじゃないし。それ単体で覚えるんじゃなくて、大きな括りで見る⋯⋯例えば、三色同刻を順子にしたら三色同順になるって感じで覚えれば結構簡単だ。
「ほなやろうか」
というわけで始める。
東風戦 1 局 1 巡目
九 ① ⑤ ⑦ 3 5 6 7 9 東 南 西 西 ツモ發
いや、發は要らないな。あっても特に何かできるわけじゃないし。でも、九の方が必要ないな。先に切っておこう。
打九
「本来はよくないんやけど、結構話してもええで。ただ、何待ちか特定するような発言は無しや。それだけは絶対にやっちゃあかん。それ以外は結構甘いルールやな」
刻子さんはそう言いながら、一を捨てる。
「それは重要ですね。北」
天威が今行ったのは、北抜き。俺たちが今している三麻には北に座る人がいない。それゆえに、北抜きってのがあり、ドラをつけることができる。ツモって北抜きした後は、嶺上牌から一つ引き、河に捨てる。まぁ山から持ってきたりするのは自動でしてくれるから関係ないが。
そして、一を捨てる。
一九は捨てるよな。そこまで欲しいモノじゃないし。
東風戦 1 局 2巡目
① ⑤ ⑦ 3 5 6 7 9 東 南 西 西 發 ツモ⑦
これは保持だな。うーん。崩すか。
打西
西を捨てた意味ってのは特にない。まだ試合も始まったばかりだ。そこまで深く考えなくてもいいだろう。
◇◆◇◆
東風戦 1 局 6巡目
⑤ ⑦ ⑦ 1 3 3 5 6 7 9 東 發 白 ツモ發
捨てるなら1か?いや、1 2 3も狙えるよな。残しておくか⋯⋯なら
打白
「ポンや」
捨て②
俺が捨てた白に対し、刻子さんが鳴く。捨てといて正解だったな。保持しといて放銃よりはマシだ。
「立直」
捨て4
まじか⋯⋯天威の現在の捨て牌は、一 1 中 ⑨ 發 4。
安牌は發のみか?さて、どうなるか
東風戦 一局 12巡目
⑦ ⑦ 2 3 3 3 5 6 7 9 東 發 發 ツモ九
よし、まだ安全一
打九
「ロンや。1000」
そこ待ちにする?!
俺は一九はシュンツにしない限り捨てちゃうけどな。役もつけにくいし。その中でも萬子でしょ?役なんてほぼつかないようなもんじゃん。一萬捨ててんだし。俺は使わないけどなぁ
白のみで1000点か。
「で、なんの用?」
すると、突然女性の声が聞こえる。
「おぉ、来たか。島ちゃん」
「え、島津先輩?」
「よろしくね」
「ほなちゃちゃっと終わらせるか」
三麻を高速で終わらし、島津先輩を加えた状態で四麻を始める。
「三麻に慣らして、完全に慣れる前に四麻をする。これがオレの最適解や」
刻子さんがそういう。
なぜなのかと思い、聞いてみると。
「三麻になれると、四麻がダルくなるんや。二〜八も出てくるし、北抜きもできん。何より回りが遅い。役もつけにくいのに回りが遅いとしんどいやろ?そこに加えて三麻のスピード感に慣れたら、しんどさが倍や」
「なら、なぜ三麻をやらしたんですか?」
「それは、三麻のスピード感になれるためや」
それを聞いた瞬間、オレの頭の中ははてなで梅つくされたが、まとめるとこういうことらしい。
麻雀はツモってからなるべく早く切り、聴講しないことが重要らしく、相手のツモ番や配牌直後に狙うものを決めておき、すぐ切れるようにするのだと。そして、三麻は人数が少ないためスピードが四麻より断然早く、少ない時間で考える能力が身につけられる。だから、刻子さん曰く練習にうってつけだそう。
まぁ確かに、その通りだと思う。
四麻は北抜きができない。翻数が稼げないのは結構痛い。それに二〜八が追加されることで、刻子になる可能性が三麻より低い。なんなら対子もそこまで出ない⋯⋯あ、これに関しては俺の運がないだけか。
まぁそれは置いといて。三麻やってての自論なのだが、ホンイツトイトイ+自風or場風or役牌orドラの満貫狙いが結構強い。しかし、四麻じゃホンイツを作るのも難しい。基本的には順子を用いた役⋯⋯平和やら一盃口やら一気通貫やらで稼ぐしかない。
それゆえに三麻に完全に慣れてから四麻に移行は厳しいところがある。なら、三麻で役の作り方と長考をしないように素早く考えるその思考を学び、あとは四麻をするってのが一つの適解なのかもしれない。まぁ、正解がないのが麻雀だ。どのようにするかはその人次第だろう。
まぁこの話は一旦ここで終わりとして、四麻を始めようか。
國子が刻子の九萬上がりで色々言ってるのは混全帯幺や三色同刻ぐらいしか使えるもんがないからですね




