013.おにい、初マグロ、ご馳走様でした
えっちなのはいけないと思います!
サクラや若藻を連れて、亜空間ハウスに移動する。
これも、俺と五十鈴が、サクラと若藻の2人を身内認定したからだ。
「家が綺麗になってるな」
ゴミ屋敷一歩手前の……俺の個人的な判定では重度のゴミ屋敷が、『恥ずかしいー、恥ずかしいー、恥ずかしいー』って床をゴロゴロしても、埃すら付かないほど綺麗になっている。
これじゃ、奴隷を買ってきた意味がない。
まぁ、この状態を、い、いじ、維持、維持、維持、維持、くうぅぅぅぅぅぅ。
出来れば、この状態を維持したくないんだよぉぉぉぉ!
「おにい、家が綺麗になってるんじゃなくて、家が変わってるよ」
うん、分かってるんだよ。
俺だってそれくらいな。
1年間使ってきた家だから、一目見りゃ、変わったことが分かるよ。
でも、現実逃避くらいさせてくれよ。
「これベッドか? おおっ!! たぷんたぷんじゃ。ほんとにたぷんたぷんじゃ。掛け布団は、ふわっふわっじゃ。こんなに大きくて、丸いベッドなんて初めて見たぞ」
直径480cmの大きな丸いウォーターベッドが目測約40畳の部屋に設置してある。
マジでかい。
よく床が抜けないな。
「サクラちゃん、それだけじゃないんだよ。ベッドに横になってみて」
「こうか? おおっ、天井は鏡か。それも継ぎ目がないぞ。こんなに大きな鏡も初めて見たぞ」
「ん」
「ふふふふふふふふ、すぅぅぅぅぅいぃぃぃっちぃぃぃっいぃぃおぉぉぉぉん」
五十鈴さん、普通にスイッチを押してくれよ。
いや、そのスイッチは押すなよ。
「うぉぉ、ベッドが回ったぞ。くるくる回り始めたぞ」
「ん」
「このベッドいいよねー。五十鈴、こういうベッドで寝るの夢だったんだ」
これは女の子が夢見るようなベッドじゃない。
「あれは、お風呂か? こんなに透明で大きなガラス張りとは、金がかかっておるな」
そう、新しい家は、ラブホ仕様の家だった。
正確には違うんだが、どう見てもラブホ仕様だ。
立派なリビングとダイニングキッチンが無ければ、マジでラブホだった。
2LDKから1LDKになったが、寝室は2部屋の面積時の倍以上の広さになっている。
2人から4人になったので、面積割りにすればそんなに変わらない。
部屋数も人数割りにしたときと同じにして欲しかった。
これ、4人で寝ろってことだよな?
でも、大丈夫。
俺には、真っ裸の五十鈴と寝て、手を出さなかった実績がある。
4人で寝ても一緒のはずだ。
俺の理性は、欲望の海に浮かぶ不沈艦に、安全を確信してふんぞり返っているんだ。
タイタニックじゃないんだよ。
不沈艦であって、タイタニックではないんだよ。
簡単に欲望に溺れる理性じゃ…………。
「2人にお風呂の使い方教えるから、おにい一緒にお風呂入って」
理解できない。
五十鈴のセリフが理解できない。
いや、言ってることは、分かるが、理解できないだけだ。
俺の常識では、五十鈴のセリフの文脈が繋がらないんだ。
『2人にお風呂の使い方教えるから』と『おにい一緒にお風呂入って』とがなぜセリフが繋がるんだ?
「ふぇ? なんで?」
頭が回らず間抜けな声が出た。
「なんでもなにも、サクラちゃんに、自らの身体を使って、毎日ヤる気を見せろっていったのおにいじゃん。それって、サクラちゃんが国を取り戻すまで、サクラちゃんにエッチなことをしろって要求でしょ? 五十鈴も手伝うって言ったし、若藻にもヤらせるって言ったのに、おにいは文句を言わなかったから、五十鈴と若藻も一緒にしろことじゃん。違うの? おにいが言ったのウソじゃないよね? サクラちゃんは、一応クライアントだから、ウソを吐いたら信用問題になるって分かってるよね。こんなことで、おにいや五十鈴の夢にケチを付けるの? ねぇ、おにい、一緒にお風呂に入ってくれるんだよね?」
間違ってるのに、間違っていない。
いや、間違っていないのに、間違っている。
五十鈴の表情は真剣だ。
サクラは真っ赤な顔して、俯きながらモジモジして満更じゃない表情をしている。
若藻は、もう真っ裸で尻尾を振っている。
頑張れ、俺の理性。
超頑張れ、俺の理性。
「う、うん」
言えた。
俺えらい。
超頑張った。
ちょっと、詰まりながらも『ううん』と否定的な返事が出来た。
「おにい、ありがとう。サクラちゃん、若藻、おにいをお風呂に連れて行くよ」
「ああ」
「ん」
ウェアラブルディスプレイの操作で真っ裸になった五十鈴に腕を絡まれた。
頭ん中が真っ白になった。
そして、そのまま、お風呂に連れて行かれた。
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えっと、俺の理性はタイタニックに乗ってるって言うとこまで話したっけ?
何回、湯船のお湯を入れ替えたか…………。
換金しなかった昨日の媚薬スライムのドロップ品の媚薬スライムオイル、マジ最凶。
本番は勘弁して貰ったが、お風呂で1Kg以上痩せたぜ。
「昼まで、ちょっと寝るぞ」
さすがに2日連続で一睡もしてねーからマジつれーわー。
冗談抜きで、さすがに眠い。
お風呂でのハードな運動で疲れたしな。
「サクラちゃん、若藻、これからが本番だよ」
「…………うん」
「ん」
だから、そう言う『寝る』じゃないんだってば。
疲れて眠い俺は3人のなすがままにマグロになった。
綺麗に終わった。
でも、もうしばらく続くんですけどね。




