↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それでも戦うヒーローたち 燃え上がる正義の炎編  作者: エイナン
スピンオフ 激戦!不動のトドコオリ
PR
78/78

ついに現れたラスボス トドコオリ!

「これで後はトドコオリだけよ」

霧氷鬼はそう言いスタスタ前へと進んでいく。それについて行くようにモエルたちも前へ、氷の建物の奥へと進んでいく。

そして……


「ここの奥にトドコオリがいる。気をつけて……」

霧氷鬼そう言うと、この氷でできた建物の一番奥の扉の前で止まってそう言った。確かにこの建物は一番大きくていかにもボスが居そうな雰囲気である……さっきの砕氷鬼とかいう奴を倒したのに霧氷鬼はそれをできて当たり前のような感じを出していた。ひょっとしたら冬将軍よりも強い奴が居るのかもしれない……トドコオリどんな奴なんだろう。モエルがそう思っていると霧氷鬼が扉を開け始めた。中からは目に見えるほどの冷気が吹き出してきた。


「これほどの冷気って冬将軍を軽く超えてるんじゃ……」


「モ、モエルちゃん、それ本当?」

モエルの呟いたことにハジケは信じられないといった風に聞いてくる。今まで戦ってきた敵はそこまで強くなかったが一番強い冬将軍と戦ったモエルがそう言うことは冬将軍以上の敵が居るということになる……いや、大丈夫だ。私は成長してるし冬将軍を倒したモエルちゃんもいる。そのモエルちゃんも成長しているし、そしてもともとは敵であるため信用はできないが霧氷鬼という味方もいるのだ。絶対に勝てる……トドコオリという奴に。

ゴゴゴゴ……と扉は完全に開かれた。


「じゃあ行こうか」

それだけ言うとモエルは躊躇なく中に入っていく。その言葉にハジケと霧氷鬼は頷き、中へと入っていった。

これから激戦になることになるとも知らずに……


「進んでいくたびに冷気がさらに強くなっていく。もの凄い量だもん」

モエルは進んでいくたびに体全体に感じる冷気の量に冬将軍以上の力を持った者、が居るということが確信できた。トドコオリ……一体どんな奴なんだろうか。

そう考えながら歩いていると、前方に一人ポツンと立っている氷の化け物がいた。その氷の化け物はモエルたちが近づいていることが分かっていたのかこちらに振り返り、


「霧氷鬼やはり裏切ったか」

と怒りを帯びた声を発してきた。その容姿はまるで龍が人間になったような感じの体をしていた。足の爪と手の爪は尖っており尻尾も生えている。両腕には大きな盾がついている。


「トドコオリ……」

霧氷鬼はそれだけ呟く。見ると怯えているように見えた。それだけ強い相手なのだろう……だけどこっちは三人、相手は一人。こっちの方が圧倒的に有利だ。それに私とハジケちゃんは炎の力を持っているのだ……炎は冬将軍との戦いの中で成長しているのだからさらにこちらが有利だ。

そう思ったモエルはトドコオリに向かって声高らかに叫ぶ。


「お前がトドコオリだなっ、またこの大陸を凍り付けにしようと企んでいるんだろうけどそんなこと私たちがさせないよ!」


「くくくっ、炎の力を持つ者たちか……まだ生き残っていたのか」

そう言い、モエルたちの方を見ながらこちらへと近づいてくる。もう来る!?と思わず身構えるモエルたちだったがトドコオリは攻撃を仕掛けてこない。それどころかモエルとハジケの目の前で立ち止まった。


「炎の力を持つ者=竜人の血を引いているのだなお前たち……何故我が龍が人間になったような体をしているか分かるか? これが本来の姿ではないのだが」


「何っ!?」

敵を目の前にして攻撃もせずただ問いかけてきただけのトドコオリに、そして何故龍のような姿をしているのかと言う問いかけに疑問を抱き、思わず声を出してしまう。


「そんなの知らないよ! 攻撃してこないのならこっちからいくよ」

問いかけを無視してモエルは赤い炎を纏わせた拳で殴りかかる……が瞬時に両腕についている盾で防がれてしまう。驚いたことにこの冷たい感じはどうやら盾も氷でできているらしい……がモエルがさらに驚いたのは小手調べで赤い炎を使って防がれたのは分かるのだがそれでも全力で殴りかかったのだ。

それでも盾には傷一つついておらず、溶けてもいなかった。さらには相手の反応速度……目の前の攻撃に瞬時に反応し両腕についている盾で防いだのだ。トドコオリは身構えても居なかったのにだ。


「ぐうっ……何で」

攻撃を防がれたモエルは距離を取ると悔しそうに自分の拳を見る。


「くくくっ、その程度では我は倒せんぞ。まぁ、問いかけに対して興味を持たなかったか……そうかそうか。ではこれを聞いたら驚くぞ……お前らが生まれた村の竜人の姿だ」


「「えっ!?」」

相手から突然聞かされた衝撃の事実に驚くモエルとハジケ。

目の前に立っている敵、トドコオリの姿が私たちの故郷の村の竜人の姿!? あまりの衝撃に声も出なくなるモエル。


「どうだ? お前たちは自分の親の姿を見たことがないだろう。だから我が見せてやったのだ……優しいだろう?」

ニヤニヤと笑いながらそう言うトドコオリ……に突如爆弾が投げられた。爆弾を作り、それを攻撃として使えるのはここではハジケだけだ。


ドガーーーン!!!

確かに直撃したはずなのだがやはり両腕の盾で防いだらしい。


「貴方は何がしたいの!? 戦うのならそんなことする必要ないじゃない……それも私たちの故郷の、親の竜人の姿になって」

こんなに声を張り上げるハジケちゃんを見たのはさすがのモエルも初めてであるがトドコオリは臆することなく冷たい声で返してくる。


「必要なくはない。戦いにおいて相手の精神をすり減らすことも重要なのだぞ? まぁ、それは後から考えたことだがそんなに気に入らなかったか?」


「そんなの当たり前に決まってる……私たちの親は貴方たちとは違うけど冬将軍という氷の化け物にやられた。そして貴方はその冬将軍と同じく氷でできている。故郷の村を壊した冬将軍。そしてその壊された私たちの故郷の竜人の姿になるなんて……氷で出来た貴方たちは絶対に許せない」

声を震わせながらそう言うハジケちゃん。泣いて声を震わせているのではない、怒りで声が震えているのだ。


「くくくっ、別に許してもらおうなんて思ってない……あぁそうだもう一つ良いことを教えてやろう。冬将軍がお前たちの村を襲ったのは我の指示だ」


「なっ!?」


「そして天下凍一と言う野望は私の野望だ。奴は私の部下でその手伝いをしていただけと言うことだ」

その一言は私たちを絶望させた。何故ならモエルちゃんが必死に戦ってやっと勝てた相手が部下だったなんていう事実を知らされたら誰でもそうなってしまうだろう。


「この姿はどうやら気に入ってもらえなかったらしいな。では我の、いや……妾の本当の姿を見せるとしようか」

そう言うとトドコオリはモエルたちから距離を取ると体を前かがみにし力を溜め始めた。するとトドコオリの背中にヒビが入っていきそこから美しい髪の長い女性が出てきた。髪は雪のように白く氷で出来ているようには見えなかったが体のほうは相変わらず氷で出来ているようだった。

かつての体……竜人の姿をしていた体は只の氷になりガラガラと音を立てながら地面に崩れ落ちる。


「妾はトドコオリ! お前たちでは妾の氷の盾を破ることはできない。さぁどれくらいもつのか楽しみだ」

トドコオリは崩れ落ちたさっきまでの体の氷を宙に浮かび上がらせるとその形を変え、宙に浮かぶ盾を一枚作りあげた。両腕の盾と宙に浮かぶ盾を合わせると3枚……それもモエルの攻撃を受けても傷一つつけられなかったものである。


「あの盾を突破できなきゃトドコオリは倒せない……一斉に攻撃するしかない」

霧氷鬼はそうモエルたちに言うと氷の槍を冷気を集め作り上げ、手にする。

確かに霧氷鬼の言う通りだ。炎を受けても爆発を受けても壊せなかった盾となるとトドコオリを倒す手段は二つ……一つは盾を壊しトドコオリを攻撃する。もう一つは盾を無視して直接攻撃する方法だけどあの両腕についている盾と宙に浮いている盾を引き付けなくてはいけなくなる。トドコオリの気を引き付けることは難しいことだろう……何故なら盾に傷一つつけられなかったのなら直接攻撃してくることは読めているはずだからである。


「でもやるしかない。皆行くよ!」

モエルは赤かった炎を白色に変え両腕に集中させる。


「うん、わかった」

ハジケも橙色の炎を体に纏う。そして手に炎を集め爆弾を作りあげる。


「……」

霧氷鬼はモエルの言葉を聞いていたが反応することなく静かに氷の槍を構えた。


「ふふふ、妾は一歩たりとも動かずともお前たちを殺すことが出来る。二つの意味でな……」

意味ありげな言葉を口にするニヤリと笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。