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『三国志に転生したら死に戻りRPGだった件  〜寿命14年、武将ガチャで天下統一を目指す40代独身営業マン〜』  作者: ライディーンたけ


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第9話 Stage 1:襄陽防衛、作戦会議



────────────────────────

◆ 前回のあらすじ


八日目、武人・文聘ブン・ペイと縁を結んだ主人公・李明。

武具屋での出会いで、信頼度は62まで上昇した。


同じ日、重要な情報が判明する。

黄巾の先遣隊が、新野まで到達。

そして襄陽の官軍が、南陽郡へ出動。

つまり、賊が来ても、官軍の応援は期待できない。


襄陽の防衛は、自分たちだけで、やるしかない。


その夜、徐庶の信頼度が80に到達。

「儂、お主のこともう少し信じてみようと、思う」

Aレア武将が、主人公を「主」として認め始めた。


黄巾の襲撃まで、残り二十二日。

────────────────────────





九日目の朝。


けたたましい、システムの通知音が、頭の中に、鳴り響いた。



────────────────────────

[!]緊急情報


黄巾の本隊が、新野を出発しました。


規模:推定五十〜八十人(李家周辺を襲撃する分隊)

襄陽への到達まで:推定二十日


[警告]

 襄陽の官軍は、南陽郡へ出動済み

 応援は、期待できません

────────────────────────



「……来たか」


俺はベッドから起き上がった。


ついに、黄巾本隊が、動き出した。


一週目では、何の準備もできずに、迎えた、あの日。


でも今度は、違う。


準備の時間は、まだ二十日、ある。


「やってやる」


俺は立ち上がった。




朝食の席。


俺は皆を、集めた。


黄忠、徐庶、石韜。

そして兄の李澄。


「皆さん、聞いてください」


全員が、こちらを、見た。


「黄巾の本隊が、新野を、出発しました。

 襄陽への到達まで、約二十日」


場が、緊張した。


「そして襄陽の官軍は、南陽郡へ、出動済み。

 応援は、期待できません」


「つまり」


徐庶が口を開いた。


「我々だけで、防衛する、ということか」


「はい」


俺は頷いた。


「だから、皆さんの、力を、貸してください」


しばらく沈黙が、続いた。


そして黄忠が口を開いた。


「李明、儂はお主に、雇われた身だ。

 最後まで、戦う」


「黄忠殿……」


徐庶と石韜は顔を見合わせた。


「儂と、石韜はまだお主の正式な配下じゃ、ない」


「……はい」


「だが」


徐庶が続けた。


「お主の覚悟、見届ける、と、言った。

 逃げる気は、ない」


「儂もだ」


石韜が頷いた。


「面白そうな、戦いだしな」


石韜が瓢箪を、軽く振った。



────────────────────────

徐庶 信頼度:80 → 83(+3)

石韜 信頼度:73 → 77(+4)

黄忠 信頼度:77 → 80(+3)


★★★黄忠、信頼度80到達★★★

 黄忠が、完全な配下として、忠誠を誓いました。

────────────────────────



「お……っ」


俺は心の中で息を呑んだ。


黄忠の信頼度、80。

ついに、Sレア武将が、完全な配下に。


「黄忠殿、ありがとうございます」


「うむ。

 儂の弓、お主のために、引こう」




そして作戦会議が、始まった。


居間の机に襄陽周辺の、簡単な地図を、広げた。


「まず、敵の数を、確認しよう」


俺は口を開いた。


「システム……いや、俺の勘によると、李家を襲うのは、約五十人」


「五十人、か」


徐庶が腕を組んだ。


「対して、こちらの戦力は」


「黄忠殿、兄、張小六、店の護衛二人。

 それに、徐庶殿と石韜殿が、加われば、七人」


「七人で、五十人、か」


石韜が苦笑した。


「なかなか、無茶な、戦いだな」


「だから、正面から、戦いません」


俺はきっぱりと、言った。


全員が、こちらを、見た。


「正面から、戦わない、とは?」


徐庶が聞いた。


「賊の目的は、略奪です。

 つまり、金品と、食料。

 命をかけて、戦う気は、ありません」


「ふむ」


「だから、こちらは、賊に『ここは、割に合わない』と、思わせれば、勝ちです」


……これ、営業でいう、相手の損得勘定を動かすやつだ。

二十五年、商談で培った感覚。

まさか、賊相手に使うとは思わなかったが。


徐庶の目がわずかに、光った。


「面白い、考え方だな」


「具体的には、どうする」


石韜が聞いた。


俺は地図を、指差した。


「まず、李家の周りに、罠を、仕掛けます」


「罠?」


「落とし穴、縄、鳴子。

 賊が、近づきにくくする」


これは、現代知識だ。

ゲームで覚えた、防衛戦術。


「次に、家族と、使用人は、避難させます」


「どこに」


「郊外の、知人の家に。

 戦いの間、安全な場所に隠れてもらう」


「うむ」


「そして店には、わざと、少量の食料と、金品を、置いておきます」


徐庶の眉が上がった。


「囮、か」


「はい。

 賊が、それを、奪ったら、満足して、引き上げるかもしれない」


「ふむ……だが、それだけでは、足りん」


徐庶が腕を組んだ。


「賊が欲を出して、もっと奪おうとしたら」


「その時は」


俺は黄忠を、見た。


「黄忠殿の、弓で、賊の頭を狙い撃ちます」


「頭、とは、リーダーか」


「はい。

 賊は、烏合の衆。

 リーダーを、倒せば、統率を、失って、逃げ出します」


黄忠がニヤリと、笑った。


「儂の弓なら、百歩先の的も、外さん」


「頼もしいです」



────────────────────────

黄忠 信頼度:80 → 82(+2)

徐庶 信頼度:83 → 85(+2)

────────────────────────



「李明殿」


徐庶が口を開いた。


「お主の作戦、悪くない。

 だが、儂から、一つ、提案がある」


「お願いします」


「賊の進軍路を、事前に、把握しておきたい。

 石韜の情報網で、賊の動きを、探らせる」


「なるほど」


「そして賊が来る、前日に、確実な情報を、掴む」


「ありがとうございます。

 助かります」


徐庶が頷いた。


「儂の知略、お主のために、使おう」


……お、今、徐庶が「お主のために」と、言った。


これは、信頼が、深まっている、証拠だ。




作戦会議の後。


兄が俺に、近づいてきた。


「明」


「兄さん」


「俺も戦うぞ」


「……」


「黄忠殿に、鍛えてもらった。

 家族を守るために、俺も剣を振る」


兄の目は真剣だった。


一週目の兄は賊に、なすすべもなく、やられた。


でも二週目の兄は違う。


「兄さん、頼む」


「ああ」



────────────────────────

李澄 信頼度:81 → 85(+4)

────────────────────────




その夜。


俺は妹の綾の部屋を、訪れた。


「綾、ちょっといいか」


「兄さま、どうぞ」


綾は本を、読んでいた。


「綾、近いうちに、お前と、母さんと、お春を、しばらく郊外の、知人の家に預ける」


「……賊が来るんですね」


「ああ」


綾はしばらく黙った。


そしてぽつりと。


「兄さま、生きて、ください」


「……」


「私、兄さまが、いなくなるの、嫌です」


「綾」


俺は綾の頭に手を置いた。


「絶対生きる。

 約束する」


「……はい」


綾はこくりと、頷いた。


だが、その目には、不安が、残っていた。


……一週目の俺は綾を守って、死んだ。

だから、綾には、その記憶はないけど、俺には、ある。


今度こそ、生きて、綾を、守る。




自分の部屋に戻った。


そして頭の中でシステムを、開いた。



────────────────────────

【9日目終了:リザルト】


主要な縁・配下の状況:

・黄忠(Sレア):82 ★配下化済み★

・徐庶(Aレア):85(主として認め始め)

・石韜(Aレア):77

・文聘(Bレア):62

・張小六(Dレア):85 ★配下★

・李澄(兄):85


家族:

・李潤(父):82

・李綾(妹):100

・陳氏(母):76


[!]今日の重要進捗

 ・黄巾本隊、新野を出発(到達まで20日)

 ・黄忠、信頼度80到達、完全配下化

 ・襄陽防衛の作戦立案

 ・兄、戦闘参加を決意


[!]作戦概要

 1. 李家周辺に罠を仕掛ける

 2. 家族・使用人を避難させる

 3. 囮の食料・金品を置く

 4. 黄忠の弓で、賊のリーダーを狙撃


[!]黄巾の到達まで:20日


地位ランク:Rank 1(補正×1.3)

────────────────────────



「……」


俺はウィンドウを、見つめた。


作戦は、立った。

黄忠も、完全な配下に、なった。

徐庶も、石韜も、協力してくれる。

兄も戦う、覚悟を、決めた。


一週目とは、まるで、違う。


でも油断は、できない。


相手は五十人の、賊。

こちらは、七人。


数の差は、圧倒的。


「準備を、確実に、進めなきゃ」


俺は呟いた。


「残り、二十日」






次回予告


Stage 1:罠、準備、そして覚悟


十日目。

主人公は、配下たちと共に、本格的な防衛準備を、始める。


罠の設置。

武具の調達。

避難の手配。


そして文聘が再び姿を、現す。


[!]縁の進展

 文聘(Bレア)が、再来訪


「お主の覚悟、見せてもらおう」


[次話に続く]

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