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5月23日
2018/5/23 投稿
「ね、今日は何の日か知っている?」
デートに現れた彼に、私はそう言った。
「世界亀の日だろ? 朝、なんかテレビでやってた」
「亀?」
「亀の保護活動かなんかの記念日なんだろうな」
彼は、得意げだ。
「違うわよ」
私は、辺りを見回す。
誰も周りにいないのを確認して、彼にそっとキスをした。
びっくりした顔の彼を置き去りにして。
「今日は、キスの日よ」
私は笑って、前を歩いていく。
「……ったく」
彼の戸惑った声が嬉しい。
「なあ」
いつの間にか追いついた彼の腕が私の腕を捕まえる。
「俺も思い出したことがあるんだけど」
彼の目がじっとわたしを見つめていて、私は動けなくなった。
「今日は、不眠の日なんだぜ?」
「不眠?」
「今夜は、寝かせないってこと」
彼はそう言って、私の肩を抱いた。
※不眠の日は、睡眠改善のために制定されてます(^^;




