推し活 バーフバリ
「「高天原チャンネル~」」
「さすがにバーフバリは未視聴勢も多かった気がするのよね」
「突然冷静になったフリをするのはやめろなのにゃ」
「どういう意味かしら?」
「バーフバリ語りたくなっただけやろ」
「まぁ8割くらいそんな感じね」
「だと思ったのにゃ」
「というわけでマヒシュマティ王国へ誘いましょう」
「止めても無駄なんやろ......」
「まずバーフバリとは!」
「なんやねんな」
「インド映画よ」
「一番ざっくりとした情報から!?」
「2015年『伝説誕生』 2017年『王の帰還』の二部作となっているわ」
「もう10年も経ってるやないか」
「数多くの大ファンを獲得している最高峰の映画よ」
「非の打ちどころがない100点満点って感じなん?」
「冷静に非の打ちどころを探したら100点満点で60点くらいかしらね」
「最高峰と違うんか!!!」
「情熱的に鑑賞したら100点満点で10万点くらい」
「頭のネジが吹っ飛んでるやん!!!」
「シナリオについては言うことが無いわ」
「感動的で緻密なストーリーなん?」
「よく覚えてないから」
「ふざけるのも大概にしろなのにゃ!!!」
「きっと全てのバーフバリファンが頷いているわよ」
「意味が分からないのにゃ......」
「先に『作りたい映像』があって、とりあえずシナリオで繋げた感じ」
「そこにどんな意味があんねん」
「かっこいい!!」
「他には?」
「かっこいい!!!!!!!!」
「何もないんか!!!」
「あるわよ」
「それを言えや」
「とにかく最高!!!!!」
「何がなんやぁぁ!!!」
「だって、どうせ観なきゃ伝わらないもの」
「推し活として成立するんか、それが」
「映像や音楽や演出の素晴らしさを語るほど野暮なことはないのよね」
「あー......『考えるな、感じろ』ってやつか」
「一つだけ前回のネタに使ったシーンを紹介するわ」
「読み返しても『首だ!のノリで』としか書いてないやん」
ーー
王子バーフバリ(主人公)には愛する奥さんがいました。
あるとき奥さんはバーフバリが不在中に寺院へ向かう女性の列に並びます。
すると列に並んでいる女性の身体を触る、調子に乗った嫌な奴がいました。
次はお前の番だぜ、と奥さんに気味の悪い顔を向ける嫌な奴。
奥さんの番が来たとき、奥さんは嫌な奴の指を斬り落としました。
ーー
「これが前振りのシナリオね」
「苛烈すぎるやろ......」
ーー
裁判が始まりました。指を斬られた嫌な奴は、
バーフバリの王位継承を策略で奪い取った
もっと嫌な奴の手下で、結構えらい地位の人でした。
国の要職に就く者の指を落としたことを責められる奥さん。
そこに現れて話を聞くバーフバリは、こう言いました。
「そなた(奥さん)に罪がある!」
「斬り落とすべきは指ではない!」
「首だ!」
スパーン
ーー
「このシーンがかっこいいの!!!」
「倫理どうなってんねん!!!」
「嫌な奴に人権なんて要らない。それがざまぁ系の真髄よ」
「危険すぎる思想やめろや!」
「最高の爽快感が味わえるのよ」
「......いやちょっと待てや。何があったらこれがアンパンマンから繋がるねん」
「え?まずアンパンマンと言ったら『飢えた人に食事を与えるのは間違いのない正義』よね」
「それが当然の常識とも思えんが......」
「その対立概念に老荘思想の『飢えた人に魚を与えても一食にしかならない、魚の取り方を教えれば生きる糧を与えられる』があるわよね」
「そんなん確実に一般常識とは違うやろ」
「だから『与えるべきは魚ではない、釣り竿だ!』って言うバーフバリが浮かんだの」
「解説を聞いてすら理解を追い付かせたくないんやが......」
「私としては爆笑必至の自信作だったわ」
「どうかしとるんと違うか」
「とにかくバーフバリは観るべきよ。『神話の魅力ってこうだよね』という映画体験が得られるわ」
「最終的に『とにかく観るべき』の力技か」
「それ以上の薦め方がないのよね」
「変な推し活やな」
「というわけで、また気が向いたら遊びましょう」
「「どうも、ありがとうございました~」」




