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シロの初戦

「お待たせ致しました!これより第1試合を行いたいと思います!」



初戦はスケイルスネークとラットファングの試合

どちらかがシロが次に戦う相手。実力だけで考えたらシロの方が圧倒的だろうが、負けたら終わりのトーナメント戦で慢心は命取りになるので油断せずよく観察しておこう



「それでは第1試合……開始!」



開始の合図と同時にラットファングがスケイルスネークに向かっていく

対するスケイルスネークはとぐろを巻いて防御体勢に入った

ラットファングが鋭い牙を使って相手に噛みつく

しかしスケイルスネークの非常に硬い鱗には通らず弾かれてしまう

一度態勢を立て直し、今度は速度と爪を活かして攻撃をしていくが、それでも相手は微動だにせず

やがてラットファングの動きが鈍くなってくると、スケイルスネークが防御から一転攻勢に動き出した

相手を徐々にステージの端に追いやっていき、逃げ場を失わせるとラットのファングの体に絡みついて締め付け始めた

拘束から逃がれるほどの余力を残していなかったラットファングはそのままやられてしまった



「ジャミラちゃんの絞め技によりラッキー君為す術なくダウン!勝者はジャミラちゃんです!」



スケイルスネークが次へと駒を進め、これでシロの次の対戦相手が決まった

けど次の相手よりもまずその前の初戦をしっかり勝たなくてはいけない



「ステージが整いましたら2試合目を始めますので準備をお願いします」


「分かりました。いよいよ出番だよ、頑張ってねシロ!」


「ピーピピィ!」


「バウッ!」



シロの相手であるニール君はキッカーラビットというウサギの魔物

脚が異常に発達していたので恐らく蹴りを主体とした戦い方をしてくるはず

その事はシロに伝えてあるが、実際のところは未知数

試合中に指示を送ることは禁止されているので、そこはシロに任せるしかない



「さぁそれでは続いて第2試合を行いたいと思います!両者ステージへ!」



司会の言葉でシロと対戦相手はステージに立つ

開始地点に立つとシロはそれまで小さくしていた体を本来の姿へと戻した



「な、なんとシロ君!可愛いらしい姿が一変し凛々しい姿になりました!今までの姿は相手を油断させる為の罠だったのか!?」



小さい姿のままでも十分戦えるだろうが、姿を変えている間は若干窮屈なようで戦闘となるとやっぱり本来の姿の方がいいみたいだ



「シロちゃーん!頑張れー!」



観客席の方から聞き覚えのある声が聞こえてくる

会場を見渡すとシャルを発見した。シロの顔が描かれた旗を振って応援してくれていたようだ

シャルの応援でシロのやる気ゲージも上がりいざ試合開始!……かに思われたが、司会の人の声が会場に響き渡る



「あーっと!ニール君!シロ君に敵わないと察したのか降参のポーズです!相手の降参によりシロ君初戦は不戦勝ということになります!」


「えっ?」



本能で勝てないと悟ったのか、初戦は戦わずして勝ってしまった

シロはおあずげをくらってしまった形となり、上がっていたやる気のやり場に困っていた




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