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真夜中の図書館にて

玄関を出ると太陽の日差しがまぶしかった。

思わずルシアンは目をつぶった。

ルシアン

 「今日は暑くなりそうだな。」

ルシアンは空を見上げながら歩きはじめる。


ーー大学 図書館

ルシアンは読書スペースに行くと誰かを探し始める。

ルシアン

 「いた。ライアンは目立つからすぐわかるな。ノエルも一緒だな。」

ルシアンが二人の元へ向かう。

ライアン

 「俺はもうだめだ、溶ける。。。」

ノエル

 「確かに今日は暑いよね。

  でもライアン、君はクロスカントリーの選手じゃないか」

ライアン

 「・・・。うう。

  俺は冬は強いが夏はめっきり弱いんだよ。。。」

ルシアンが二人に声をかける

 「ノエル、ライアン、悪い遅れた。」

ノエル

 「いや。時間ピッタリだよ。

  僕たちは朝から授業があったから早く着いただけだよ」

ルシアンがうなずくとライアンを見て

 「ライアン、溶けてるな。いつもの元気はどうした。」

ライアン

 「ううう。。。」

挿絵(By みてみん)

ルシアン

 「本格的にやばいな・・・」

ノエル

 「はは。じゃあ早速課題について

  手分けして資料を集めようか」

ルシアン

 「ああ。そうだな。

  確か今回の課題は『魔道具の取り扱いに関する法律について』だったよな」

ノエル

 「そうだよ。魔道具は古来から発明がされてきていて

  日常に使う道具から取り扱いに許可が必要なものも多いからね。

  今回僕たちのチームは身近なものに絞って考察することにしたよね」

ライアン

 「身近なものかあ。いろいろあるが

  例えばどんなものを対象にするんだ」

ルシアン

 「アクセサリーや装飾品関連にしたらどうだ。」

ノエル

 「それは面白そうだね。

  アクセサリーや装飾品の場合は魔法石も組み込まれている場合

  が多いからその観点でも魔法石ありなしでどう法律が変わってくるかを

  見たら面白いかもね。」

ライアン

 「まあ。何に使うか分からない魔道具よりは

  身近なアクセサリーの方がわかりやすいな。

  それでいこう!」

ルシアン

 「じゃあ、手分けして作業開始、

  2時間後くらいにここに集合でどうだ?」

ノエル

 「それでいいよ」

ライアン

 「了解!」

3人はそれぞれ資料を探しに散らばる。


ーー2時間後

ノエル

 「どう。二人とも資料集まったかい」

ルシアン

 「ああ。何冊か参考になりそうな本を見つけた

  ライアンはどうだ。」

ライアン

 「俺はあまり参考になりそうな本がなかったが

  珍しい本と司書の人から面白い話を聞いたぞ」

ノエル

 「珍しい本と面白い話?まずは珍しい本から聞こうか」

 

ライアンが本を二人の前に突き出す。

 「いいぞ。ほい。これだよ」

本のタイトル『神獣と魔道具』と書かれている。

ノエル

 「神獣?たしか神獣って昔はいたっていう

  魔法を使える生き物だよね。

  今じゃおとぎ話の中にしか存在しないけどね。」

ライアン

 「へえ。そうなの魔道具関連の書物の中に

  この本あったんだがどうやら神獣は魔道具に宿るらしいぞ」

ノエル

 「そうなんだ。

  何だか素敵だね。ルシアンはどう思う?」

ルシアンは考えているようだった。

ノエル

 「ルシアン?」

ルシアンがはっとして

 「すまない。少し考えごとをしてた。

  たしか神獣の話だったよな。

  俺の故郷でも神獣の話は多く残ってる。

  神獣は人と契約することで本来の力を使えるらしい。」

ライアン

 「そうなのか?俺も神獣に会ってみたいぜ」

ノエル

 「はあ。僕も会っては見たいけどね。

  しかしライアン、その本は興味深いけど

  今回の僕たちの目的は魔道具とそれに関する法律だったこと忘れてないか」

ライアン

 「忘れてないさ。

  神獣が宿るような凄い魔道具も取り扱いはどうなるか

  を知れたら面白いじゃないか!」

ルシアン

 「まあ。面白そうではあるな。

  ライアン、司書から聞いた話の方はどんなだ」

ライアン

 「おお。こっちはもっと面白いぞ。

  何でも光る猫の幽霊が夜な夜な図書館を徘徊するらしい」

ノエル

 「光る猫の幽霊なら僕もさっき学生たちが話してるのを聞いたよ

  何でも夜中になると出るらしいよ」

ルシアン

 「前からある噂なのか?」

ライアン

 「いや、出るようになったのは

  ここ1か月ほど前みたいだ」

ルシアン

 「1か月前からか・・・」

ノエル

 「おや。名探偵気になるのかい」

ルシアン

 「だれが名探偵だ」

ライアン

 「お前、警察と一緒になって事件・事故を解決してるじゃないか」

ルシアン

 「・・・。たまたまだ。」

ノエル

 「でも、大学に出る光る猫の幽霊を捕まえるのは

  真夏にぴったりなイベントじゃないか」

ルシアン

 「ノエル、君は意外にもそういうの大好きだよな・・・」

ライアン

 「いいな。おもしろそうだ。

  早速今夜決行しようぜ」

ルシアン

 「は?何言い出すんだ。

  そもそもどうやって真夜中に図書館に忍び込むんだよ。」

ノエル

 「大丈夫。僕が特別申請を出すよ。

  課題対応の合宿を大学でするので夜間の図書館利用の許可を貰う。」

ルシアン

 「そんなことできるのか?」

ノエル

 「通ると思うよ。研究とかで泊まり込みで作業している人も多いからね

  ただ、図書館の秘蔵区画はダメだろうけどね。

  それじゃあ、早速申請出してくるよ」

ノエルが言った通り申請はあっさり通り

夜11時に図書館前に集合することになった。


ーー大学 図書館前

ルシアンは懐中電灯と念のため魔導書を入れた鞄を持って図書館に向かう。

ルシアン

 「今回は一番のりだな」

しばらくするとノエルとライアンが来た。

ノエルがライアンを見る

 「ライアン、何でそんなに大きなリュックと

  虫取り網を持ってるんだい」

ライアン

 「ん?リュックには寝袋や携帯食が入ってる。」

  網は幽霊を捕まえるためだ

  2人は何でそんなに軽装なんだ?」

ルシアン

 「ライアン、キャンプじゃないんだぞ。」

ノエル

 「虫網で幽霊を捕まえる発想はさすがに僕もなかったかな。

  でもワンチャンあるかもしれないから

  魔法をかけておこうか。」

ノエルが虫取り網に魔法をかける。

ルシアン

 「猫が出る場所はどこらへんなんだ?」

ライアン

 「魔道具関連の書棚付近によくでるらしいぞ」

ノエル

 「じゃあ、そのあたりで張り込みしよう」


ーー 図書館 魔道具書棚付近

ルシアン

 「まさか、ライアンのキャンプ用シートが役に立つとはな」

ノエル

 「図書館の床は固いからねシートが良いクッション代わりに

  なって快適だよ」

ライアン

 「どうだ。役にたっただろう。感謝しろよ」

ルシアン

 「はいはい。ありがとうございます。」

ライアン

 「心がこもってないなあ」

ノエルが何かに気が付く

 「二人とも静かに、何か聞こえる」

ちりん、ちりん。

微かに鈴の音が聞こえる。

ルシアン

 「鈴の音だ。どこからしてる」

ノエル

 「もこうの窓付近からだ。行ってみよう」

ライアン

 「・・・。」

ルシアンとノエルは立ち上がる

ルシアン

 「ライアンどうした?」

ライアン

 「本当に出た・・・」

ノエル

 「ライアン、怖いなら残っていいよ」

ライアンがブンブン横に首を振る。

 「だ、大丈夫だ。俺も行く」

ルシアン達は鈴の音のする方に向かう。

そこには青白く光りながら何かを探っている

黒猫がいた。

一見普通の猫に見えるが尻尾が3本に分かれている。

黒猫は窓に向かって飛び掛かる

その瞬間魔法壁が展開されて黒猫は弾き飛ばされてしまった。

すぐさま黒猫は立ちあがり再度、飛び掛かろうとしている。

ルシアン

 「ライアン、チャンスだ。

  猫はまだ僕たちに気づいてない。

  その網で猫を捕まえるんだ。」

ノエル

 「ルシアンと僕がおとりになるから

  君は後ろから捕まえてくれ」

ライアン

 「わかった。」

前からルシアンとノエル、後ろからライアンが近づく

猫は再び窓に体当たりをしたがまた結界により飛ばされる。

立ちあがったところにルシアン達に気づき一瞬固まる。

ルシアン

 「ライアン、今だ」

ライアンが後ろから素早く近づいて

網で猫を捉えた。

ライアン

 「やった。捕まえたぞ!」

猫がもがいている。

ライアンが近づいて取り押さえようとした時だった

魔法陣が展開されて小さな竜巻が起こる。

ライアンが吹き飛ばされる。

 「うわ。」

ノエル

 「ライアン!」

その隙に猫は網から抜け出すと走り出す。

ノエル

 「ルシアン、ライアンは僕が見るから

  君は猫を追って」

ルシアンはうなずくと猫が走り去った方向に走り出す。

ルシアン

 「たしかこっちの方向に走っていったはず」

ルシアンはあたりを見渡す。

すると視界に青白い光をとらえた。

ルシアン

 「向こう側の書棚だ」

書棚に向かうが猫の姿はない。

ルシアン

 「・・・。見失ったか」

ルシアンは何か痕跡がないか魔導書を開き

追跡魔法を展開した。

金色に光る糸が伸び、ある一冊の本で止まった。

ルシアンは本を取る。タイトルは『行商と魔道具』とある。

ノエルたちがルシアンに追いつく

 「ルシアン。どうだい猫はいたかい」

ルシアン

 「悪い、見失った。

  でもこの本が猫に関係してそうだ。

  痕跡の先にこの本があった。」

ノエル

 「そうかあ。

  こっちも置き土産があるよ。」

ルシアン

 「置き土産?」

ライアン

 「これだ。」

ライアンが手に持っていたブレスレットを差し出す。

ルシアン

 「ライアン、大丈夫か」

ライアン

 「ああ。あのくらい何ともない。

  それよりこのブレスレットだ!」

それは美しい魔法石が埋め込まれたブレスレットだった。

ルシアンは手に取り月明りにかざしてみる。

 「・・・魔道具?」

挿絵(By みてみん)

ノエル

 「たぶんそうだよ。

  網の中に落ちてたんだ」

ルシアン達は本(行商と魔道具)とブレスレットを見る

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