第72話:憎しみを収める者
ジュネッス魔法剣術学園を舞台にした、トムと暴走したハンナによる戦い。
そんな中、ハンナの双子の妹のマイリーがやって来た。
そしてトムを襲い、憎しみに満ちた瞳をしたハンナを、マイリーはいつになく悲しそうに見つめていた。
ハンナ「マイ…リー…?」
ハルカ「あの子は?」
ユリア「ハンナさんの双子の妹さんであるマイリーさんです」
マイリー「やめてください、お姉ちゃん! どうしてトムくんをいじめるんですか…? お姉ちゃんは厳しいけど、そんなひどいことをするようなお姉ちゃんじゃありません…!」
マイリーは怯えながらも、大切なこと姉のハンナを説得しようとしていた。
ハンナはそんなマイリーを悲しそうに見つめこう言った。
ハンナ「やめろ…! 私をそんな目で見ないでくれ! 私はただ…マイリーに笑顔でいてほしいだけなんだ!」
そこへトムもさらに説得を続けた。
トム「これで分かっただろ、君が悪魔族に魂を売ってまで強くならなくても、マイリーは君を見捨てたりしない! 妹として、君のことを想っているじゃないか!」
ハンナ「うわ〜〜〜〜〜!!」
マイリーとトムの説得を聞き、ハンナは戦意を喪失し、涙を流しながら地面へと泣き崩れていった。
ハンナ「私だって気づいていたんだ! こんなことしてもマイリーを笑顔にすることなんてできないと! でもこうするしか方法はなかったんだ…!」
泣き崩れ本音を叫ぶハンナ。
そんな彼女を、トムやマイリーはもちろん、ハルカ達も悲しそうな目で見つめていた。
だが1人だけ、そんなハンナの無様な姿を目撃し、イラだっている存在がいた。
レヴスである。
ハンナの憎しみの力が弱まっていることを知り、失望していたのである。
レヴス「何よこのシラけた展開!? せっかく憎しみを解放したのに台無しじゃん!」
ハンナに失望し、怒り狂うレヴスは、彼女目掛けて手から紫色の電撃光線を発射した。
トム「しまった!」
マイリー「危ない!」
するとそこへ、マイリーがハンナの盾になるかのごとく前に飛び出し、レヴスの電撃を代わりにくらうのであった。
マイリー「きゃあ〜〜〜〜〜!!」
レヴス「ちっ!」
悲鳴を上げ、ダメージを受けたマイリーは倒れてしまった。
悲しみで我を忘れていたハンナも、その悲鳴を聞き我を取り戻し、慌てて倒れたマイリーに寄り添った。
ハンナ「マイリー…!? マイリ〜〜〜〜〜!!」
ハンナの悲痛な叫びが、学園中に響き渡っていった。
そしてさらなる悲しみと絶望が彼女を飲み込むのであった。
少しでも面白いと思ったら、
感想や評価、ブックマークもしてくれると
ありがたいです!




