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終章 いつかの春に、また②
僕は美紀といっしょに高校の入学式へ向かった。朝、美紀の家に行くと、美幸さんが笑顔で出迎えてくれた。
正門をくぐると、亮祐がいた。校舎の前で数人の男子生徒と固まって楽しそうにお喋りをしている。
亮祐は、まだ僕たちのことは知らない。だから、僕は亮祐には声をかけず、すぐそばを通り過ぎる。美紀も、黙って亮祐の顔を見つめるだけだった。
「ちょ、ちょっと。今の子めっちゃ可愛くなかった?」
後ろから亮祐の興奮したような声が聞こえてくる。僕は美紀と顔を見合わせて、おかしそうに笑った。
何だ、亮祐。お前、美紀に一目惚れだったのか。大丈夫、これから、亮祐は僕たちとたくさんいっしょに過ごすことになるんだから。




