㉒ セツ・フィアートは同級生
大浴場と言うだけあって、とても広い。
石の囲いに湯を張り、湯煙が立ち込める。
「ひっっろーい」
「シュカ、落ち着きなさい」
シュカが子どものようにはしゃぐ。
シュナはシュカが自由奔放にあちらこちらに行くのを止める。
3人は湯に浸かり、疲れを癒す。
「ふぅ」
ルナが思いっきり伸びをすると、隣のシュナから視線を感じた。目線は胸元に向いており、自分のを見て、再びルナに目線を向け、恨めしいといった感じに睨む。
「お姉ちゃん」
同じ体型のシュカはシュナが何を思っているのかなんとなく察して、同情した。
そうだよね。ルナの体型は憧れだよね。
そこにいきなり扉が開き、ルナたちよりも大きな人が入ってきた。腹筋も割れており、筋肉もついている。
シュナがますます渋い顔をしたのは言うまでもない。
「先客がいたのか。ん?君達もしかして、新入生か?」
長身の女はルナたちをまじまじと見て聞く。
この0組寮にいるということは、先輩ということだ。
「そうです。私の名前はルナです。こちらはシュカとシュナ。あと1人、ラヴィという子もいるのですが、今は荷解きをしています」
ルナが2人と今いないラヴィの説明をすると、女は「聞いていないのか」と小さく呟いた。
「私はセツ。セツ・フィアートだ。君達より1つ年上だが、留年したため君達と同じ一年生をもう一度することになった。タメでいい」
自己紹介の前にアレクが言っていたもう1人の一年生がすでに寮にいたとは。聞いていた人物像と違ったため、ルナは驚いた。




