あ、僕末っ子で婚約者います
第4巻買ってね(´▽`)
「ちぇっ、一ページもまけてくれませんでした」
おじいちゃん先生との壮絶な交渉は俺の完全敗北という形で終わった。
前世を合わせても年上だと不利な状況での交渉では勝てる気がしない。俺の前世である心の中に住むオッサンもあかんわと手を横に振っている。
俺は愚痴をこぼしながら学舎の廊下を歩いていた。
テレビでヨーロッパ諸国の城を見たことがあるだろうか、芸術の粋を凝らして建物を建て飾っているだろう。
壁には精緻な細工施され柱や天井は高級そうな木材を使用されている。廊下の一定の距離を置いて飾られている花より派手な花瓶や絵、一度も使用されたことの無そうな武具、謎のパイナップルヘッドマッチョ裸体ブロンズ像。像?
「今だに花瓶を置く台座の正式名称がわからずじまいなんですよね。人がいない時に思い出して、侍女長に傍で叱られている時は思いもつかないのは、前世で買い物から帰宅して買う目的の物を思い出したのと同じ現象なのでしょうか?」
思考があっちこっちにふらふらするのは正常な証拠だ。人は追い詰められると一つの事しか思考出来なくなるから、今の俺はストレスフリーの状態ということだ。
今も子供が集まる場所に高級な物を置くなと考えている。
子供の頃にはとにかく騒ぎ暴れて不注意で物を壊すものだ。それに前世の学生時代には教室に入ろうとしてドアの窓にヘッドアタックガッシャーン大流血したクラスメイトは『ドアを開けたのに開かなかった』と名言を残したほど、暴れなくても破壊魔なのが未成年のパッシブスキルなのである。
エルセレウム王立学園は貴族と一部の権力者や金持ちの子供たちが入学できる。しかし、なんちゃって中世の中では圧倒的恵まれた環境で育ったといっても未熟でしかない。現に過去には子息生徒たちが遊びで暴れて貴重な絵画を破損させ家を傾かせたこともあった。
「目の肥やしにするには成人してからで十分だ思うけどな」
若くして理解出来る子供もいるだろう。だがそれは全体から見れば一握り、いやひとつまみぐらいのレアな存在だ。そこから才能を咲かせる奴なんてメジャーリーグに行って二刀流でとんでもない記録を作るぐらいあり得ないことである。
「大体、そんな余裕がこの国にあると勘違いしているのが……」
「セルフィル様」
そして人が憂いているのを声を掛けてくる馬鹿がいた。
俺の進行方向に数人の男子生徒が媚びを滲ませた笑顔で塞ぐように立っている。
「お荷物をお持ちしますよ」
心のオッサンがやれやれとため息を吐いた気がした。
「はぁ、名前も知らない言わない人物に僕の荷物を持ってもらうようなことはしませんよ」
受け入れられるのが当然と思っていたのか、ポカンと口が半開きになる男子生徒たち。
「それに今になって期待してすり寄って来ても僕は何もしませんよ。時勢も読めなかった者を使う気にはなれませんし、公爵である兄に紹介することもありません」
きっぱりと理由を告げると波が引くように去って行く。
「……役に立たない三男だな」
彼らの一人が去り際に小声で余計な一言を言った。
「その役に立たない三男坊に何の策も無く近づいて来たのはどこのどちらさんでしょうかね」
聞こえているとは思わなかったのか、やり返されて驚き全力疾走逃亡。
前世で理不尽パワハラ上司の小言の中から仕事内容を聞き逃さなかったヘルイヤーを舐めるなよ。ちなみに小言はオート小音量で脳内には入ってこない機能付き。長年の積み重ねによってしか習得出来ない奥義である。
ブラック企業と化した王城から出所し学園に通えて数日、腐りかけて美味しくなった肉に群がる小蝿のような連中が発生し近寄ってくるようになった。
先ほどの連中がハイブルク公爵派閥の寄子か、逃げ切る途中の愚王派閥か、その他の派閥かのどの子息でも、趨勢がほぼ決まった状況になってすり寄って来るのに碌な連中はいない。楽して得しようなんてメッである。
「何度もリスポーンするから同じ返答をしていると、微妙に少なくない罪悪感がちょっと芽生えて少々メンタルが下がっている気がたぶんしていると思うんだよね」
つまりめんどいだけである。
でも前世の心のオッサンのように引きずらない。
三歩歩いたところでめんどい事は心のオッサンにぶん投げて、避けられて、草原に開いていた七色の穴に落ちていった。ナイッシュー。
常識と法とブラックに縛られ生活を人質に取られていた前世オッサンとは違うのだよ今世ショタはっ!
なんか気分が良くなったからスキップしながら進んでいく。
十代中頃の同級生が浮かれていたら不審な目で見るだろうが、あいにくと俺は愛でられるのに特化したショタボディ。
目を弧にして微笑ましく見ている女子生徒に、頬を赤らめてハァハァしている男子生徒?
……あとで学園の衛士のオッサンに通報しておこう。
中等部の学舎から出ると、生徒たちが午後の授業の為に昼食を食べに行っていた。予想よりもその人数が少ないと感じるのは、先ほどのゴマすりーズに時間を取られたせいだろう。
その平和な空間の中に血の臭いは漂っていない。
その彼らの間を華麗なるフットワークですり抜けていく。(逃げ足の時以外はバタバタしおられますBY変態(執事))
「おや? あの後ろ姿は」
すでに目的の場所に着いていたと思っていた人が前を歩いていた。
長い美しい銀髪をまとめて背に流し男子制服を着てスラっとした長身の歩く背後はまさにイケメン。
その周りには女子生徒たちが囲で歩いている。
「グリエダさんー!」
俺は声をかけた。
女子に囲まれた存在に声がけなんて男なら恐怖ものだろう。自分たちのハッピータイムを邪魔をされたと明日には女子生徒に触れ回っているだろう。あな恐ろしや。
しかし、俺には彼女たちよりも優先権があるので大丈夫だ
銀糸の髪を波打たせて彼女は振り向く。
見返るその顔は男女共に見蕩れる奇麗だ。美形という言葉は男性だけでなく老若男女問わず美しく整っていると思うのものだと理解させられる。
そんな悠然とした顔が崩れた。
「やあ、私の方が遅れると思ったのだが」
ショタが視界に入った瞬間から、グリエダ=アレスト女辺境伯はまなじりを下げ口角が上がりほころぶ笑顔の乙女になった。
あえて言おう。彼女は俺の婚約者である。
だから嫉妬の視線のレーザービームを放つ女子生徒どもよ。お前らとは違う笑顔を俺には見せてくれるのだよ。
モブとは違うのだよモブとはなっ!
ガン●ム派ショタ「学生なんて坊やだからさ」
D&S「「……ぷふっ!自分の外見!」」
本文で多様にガン●ム語録を使用しておりますが、筆者はロボット大好き全身タイツ土下座マンホールマンです(*´∀`*)ノ
スーパーロボットもMHもGTMも大好き。
シュ●ルターっ!(ノД`)
ロボット好きは置いといて、ハイブルク家三男は小悪魔ショタです4巻が発売されております!(`・ω・´)
捻くれた筆者の捻くれた追加分とあとがきが気になる方はご購入のご検討をばm(_ _)m
発売日に合わせて投稿しようとしていたのですが、学園ラブコメに設定三つの内どれかを組み込もうとしてたら、月日が過ぎ去りました…(´-ω-`)
そして、設定三つは組み込まずに書くことに相成りました\(^o^)/学園ラブコメに相性悪過ぎたよ設定三つ…(・_・;)
まあ、投稿二話目ですがプロローグ中です。生ぬるくお待ちくださいm(_ _)m(あとがきを書く前に土下座マンホールしてきました(実話))











