13話
ちょっといつもよりは長めで真面目です(当社比)。
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アリの巣までやって来た。
あちらがこちらに気づいた様子はない。
さて、どう始めよう。
アリについての情報は、前の世界の知識が当てはまるなら少し分かる。
やつらの構成のほとんどは外に出て餌を探し、運んでくる働きアリ。それ以外の少数が赤ちゃんアリや卵の世話をする、言わば女中アリ。そして各巣に一匹だけいる女王アリだ。
つまり、働きアリさえ潰すことが出来たら、たぶん勝てる。
よし、そう考えるとこそこそせずに正面からいくのがいい気がしてきた。
いくぞ。3…2…1…
0!
ザザーッ ガブッガブッガブッ!
まずは3匹撃破!
始めてアリを食べたけど、やっぱり土より美味しかった。
例えるなら味はそんなに濃い訳ではないけどやめられない止められない、カッパえびせん。パクパク。
おっと、そうこうしている間に巣から働きアリの援軍が来たようだ。
その数魔力感知の範囲から察するに200匹。どうやら巣にいる働きアリの全員が出てきたようだ。
俺が既に食べたアリの数は20匹。その10倍の数だ。
さあ、いよいよバトルだ!
俺がアリを食べる食べる食べる。アリも負けじと俺に群がってくる。
うわっ、近くで見ると気持ち悪!痛っ!噛まれた!痛い痛い!
このやろー。バクッ!
あ、不味い体が持ち上げられてる!?ヤバイヤバイ!
こなくそ!喰らえ土魔法!
ザザザッ ドバー
フフン、この1週間で足元の地形程度は操れるように練習したのさ。
さあ、一旦仕切り直しだ!
激しい戦いは小1時間続いた。
最後に一匹残っていたのは、俺だ。
全ての働きアリを食べきった俺は既に満身創痍で疲れ切っていた。
でも、まだ帰るわけには行かない。
巣にはまだ女中アリと赤ちゃんとアリと卵、そして女王アリが残っている。
巣の中に入るとまるで迷路のようにたくさんの道があった。
しかし、既に魔力感知で中にある魔力を捉えていた俺は迷わず一つの道を選ぶ。
そして、着いた。
そこには多くのまだ生まれたばかりの子や生まれてくる前の卵を大事に抱える女中アリと、俺の前に立ちふさがる女王アリがいた。
女王の目は絶対にここを通さないと語っていた。
俺は…
決して慈悲をかけることなく、彼女を食べた。そしてそこにいた残りのアリと卵も。
ごちそうさまでした。
そこには何も残らなかった。




