高次空間戦闘
「タカオ状況は?」
CICに入室した俺はタカオに報告を求める。
「提督、敵に動きはありません、すでに感知されているはずですので現在地を動かずに迎撃するつもりかと思われます。」
「高次空間はヤツラにとって庭も同然とはいえこれだけの戦力差があれば殲滅は容易だろう。」
「しかし、宙雷戦隊の乗員はほとんどが新兵です。」
「各艦の艦長に任せるしかあるまい、艦隊行動に支障がでないかぎりは。」
全ての艦船の全乗員にまで気を配ることなど不可能だ問題にならない限り各艦長の手腕に期待するしかない。
「後1時間で接敵です、全乗員配置に就きました。」
「よーし、全艦魔砲雷撃戦用意、後陣は全方位に警戒。」
「了解、全艦魔砲雷激戦よーい。」
「後陣各艦は全方位への警戒を厳とせよ。」
「本部戦隊各艦魔砲への魔導回路接続、魔力供給を開始。」
「打撃戦隊各艦魔砲への魔導回路接続、魔力供給を開始。」
「巡航戦隊各艦魔砲への魔導回路接続、魔力供給を開始。」
「宙雷戦隊各艦次元魚雷装填、燃料注入を開始。」
オペレーターから次々と報告が上がり艦隊の戦闘準備が着々と整えられていく、高次空間では通常のエネルギー兵器は効果がない、撃つことはできるが弾道が直進せず高次空間のどこかに吸い寄せられるので大型艦の魔砲か簡易次元跳躍機関を積んだミサイル次元魚雷を使うしかない、ちなみに砲弾を使ってみた国もあるそうだが艦船の次元跳躍機関の効果範囲からでたとたんに高次空間の圧力に耐えられずに圧壊したらしい。
高出力、高威力の魔砲を装備しているのは魔法文明が発達した銀河帝国だけだし、簡易式とはいえ次元跳躍機関は高価なので高次空間戦闘は帝国軍の独壇場となっている、とはいえ銀河系に存在する銀河帝国以外の2カ国は邪神とは戦っていないし帝国から戦争を仕掛けることもないので必要も無かったともいえるが。
「距離20万まもなく最大射程に入ります。」
「10万まで距離を詰めてから攻撃しろ、それ以遠では魔法障壁に阻まれたいした効果はない。」
「距離15万、敵発砲!外れます。」
ビヤーキーがまず命中が期待できないほどの遠方から攻撃を開始してきた。
「距離13万、敵再度発砲!打撃戦隊に近弾!」
「宙雷戦隊総旗艦レーヴェより‘はやく突撃させろ’と言ってきています。」
「まだ待てと伝えろ。」
「距離10万!」
「よし!全艦撃てー!以後戦隊毎に統制射撃!宙雷戦隊突撃を開始せよ!」
「全艦魔砲撃開始うちーかたはじーめ、以後は戦隊毎に統制射撃。」
「宙雷戦隊、突撃を開始せよ!」
敵集団と艦隊主力が魔砲撃撃ちあうなか両翼から宙雷戦隊が雷撃を行うために突撃を開始する。
「本艦魔砲撃敵先頭に直撃、他は外れました。」
「敵発砲!直撃コース!」
タカオに直撃されたようで振動が奔るが魔法障壁に阻まれたいした損害はなかった。
「本部戦隊魔砲撃、直撃!敵3体消滅!」
ここまでくると回避運動は各艦の航宙長の魔砲撃は砲雷長の腕次第、提督ができることなどなにもなくなり、戦況の推移を見守るしかない。
「駆逐艦ローズ、なでしこ、リーフ被弾小破。」
流石に至近距離まで接近し、防御力も低い駆逐艦には損害が出始めたようだ。
「宙雷戦隊、雷激開始、敵右翼が後退を始めました。」
次元魚雷は高価だし連発もできないがその破壊力は大型戦艦の魔砲並だ、雷撃を受け敵の一部が逃走しようとして混乱状態になったようだ。
「全艦突撃!蹂躙せよ!」
戦況を決定的な物にする為の命令を下す、ほどなくして敵集団のほとんどが消滅しこちらの損害は駆逐艦8隻、軽巡洋艦1隻が小破だけであった、しかし3体のビヤーキーが通常空間にジャンプアウトすることで逃走を許してしまった。
「全艦ジャンプアウト、追撃する、本部戦隊航空隊出撃準備。」
ありがとうございました




