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祝福された終焉
...ィア、!
......フィア!
暗闇の中で、誰かが私を呼んでいる。
--誰?
身体が動かない。痛い...。
--どこ?
私の、大切な、大切な......
「リフィア!」
「...アリセル?」
...見えない。何も。
頬に触れる彼の手が、やけに湿っていた。
「...どうして、濡れているの?」
彼女の視界は滲んでいた。
呼吸は浅く、細い。
「リフィア、頼む。しっかりしてくれ!」
彼は震える声で叫び、
血に染まった手で彼女を強く抱き寄せた。
「救ってやれ。」
私の耳にうっすらと、おぞましい声が聞こえた。
頬に生暖かい感触が散り、
抱きしめられていた身体が軽くなった。
暖かい温もりが、消えた。
「あんたは......悪魔よ。」
彼女はかすれた声でつぶやき、
視界の端に揺れる影を見つめる。
「そうか?お前には敵わんぞ。」
影はゆっくりと歩み寄り、
絶命寸前の彼女の耳元で囁く。
「アリセルを殺したのは、お前じゃないか。」
彼女の瞳から、光が完全に消えた。




