悪役志願
「ほー、もう友達ができたんか!」
ヴィオラの声が弾む。
スマホを片手にベットに横たわりながらビールを一杯。
隣ではモロンジュがシッポを振っている。
通話相手はアスハだった。
《それでね、あたしも行くことになっちゃって》
「来ればいいやん。その間、ウチ出かけとるから」
《……ごめんね、ヴィオ姉》
『衝動』を刺激してしまうため、二人が会うことはできない。
「そんなんで謝らんたってええよ。それより、千種は学校で上手くやってるやろか?」
《うん。南雲先輩が気を遣ってくれてるみたいだし、水衛先輩もいるから大丈夫だと思う》
「さよか」
ハルのフォローは期待していたが、それ以外に面倒見の良いクラスメイトがいるようだ。
初日にクラスメイトを自宅に招くなんて思ってもない展開である。
《でもビックリしたよ。千種さんが来るなら教えてくれてもよかったのに》
「すっかり連絡すんの忘れとったわ」
他意はなく、本当に連絡を失念していたヴィオラ。
《どうして急に学校に行かせようなんて思ったの?》
「ん? んー……まあ色々あってな。千種もウチ以外のもんと過ごしたほうがええねん」
《……なにか、あった?》
「そりゃ考えるキッカケはあったわ。でもまあ、以前から薄々感じてはいたんよ。ちょおウチが過保護すぎやったって反省しとるわ」
もっと早く気づいていればと思う反面、今からでも遅くはないだろう。
《間違ったことをやってたわけじゃないんだし、ヴィオ姉が反省することはないと思うけど……あ、それじゃあもうすぐ授業始まるから切るね》
それじゃあと言い残し、通話は切れた。
「おまえのおかげで千種が友達連れてくるで」
小さい頭を撫でてやると、モロンジュはクンクンと嬉しそうに手の匂いを嗅いでくる。
ハルが犬を飼ってたことがあるとは、偶然とはいえ出来た話だ。
さて、千種の方は上手くいっている。
頭を悩ませるのは、クラリスがおかしくなった原因は何なのかということ。
まだ見ぬ能力者のせいか。
それとも、可能性として消しきれないユメリの能力のせいか。
厄介だが前者の方がまだ気が楽だ。
後者だったとしたら、ユメリが何かしら望んでクラリスが狂ったことになってしまう。
愛されて育っている子が、母親を狂わせるようなことを考えるなんて思えない。
ましてやまだ四歳児。
何がキッカケでユメリの能力が動いているかなんて想像ができない。
アスハが来るなら家にはいられない。
ちょうどいいので、何かが潜んでいないか調べてみよう。
残りのビールを一気飲みし、鋭気を養うためヴィオラはベッドで大の字になって寝転んだ。
■ ■ ■ ■ ■
放課後、俺たちは揃って楼園のアパートへ向かっていた。
道中に木々の生えた小さな公園があり、セミの鳴き声がいっそう大きく聞こえる。
南雲と楼園が並んで先頭を歩き、その後ろを俺と敦とアスハが続く。
前の二人は以外にも馬が合うようで、ずっと話している。
出会いが強烈だったせいで、大人しい顔で話している楼園はなんだか変な感じだった。
しばらくして二階建てのアパートに到着。
楼園の部屋は二階のようだ。
「ただいま」
「おじゃましまーす」
「ちわーっす」
「……おじゃまします」
俺たちが玄関に入ると、待ち構えていたように子犬が走ってきた。
ちぎれんばかりに小さな尻尾を振って愛嬌を振りまいている。
「わー、可愛いー!」
「可愛いですねー」
すぐさま女子陣が反応する。
「柴犬にしか見えねーんだけど、マジで雑種なの?」
敦の疑問に首をかしげる楼園。
「さあ? そこんとこどうなの?」
二人の視線が俺に向く。
ツンと立った耳に、黄金色の毛。
一見して柴犬にしか見えない。
「……どうだろうな。見た目は柴犬だけど、捨てられてたなら雑種かもな」
動物に値段を付けるのは好きじゃないが、柴犬を買うなら十万以上すると聞いた事がある。
そういうことを知らない人が捨てたのかもしれないけど、純血の子供を捨てたりするだろか?
実家で飼っていた犬も、柴犬に見間違うほどの雑種だった。
俺はブリーダーじゃない。
犬を飼ってたってだけで、一見して犬種が見分けられるほどの知識もない。
子犬はまるっこい体にフワフワした毛並みでシッポをパタパタ振っている。
まん丸い黒い瞳が俺たちを興味深く見ていて、愛らしさ抜群だ。
そういうものに弱いのか、南雲とアスハはずっと目端が下がりっぱなしである。
「まあ、柴犬でも雑種でもどっちでもいいわ。それより……」
楼園が部屋の中を見回し――
「あいつ、この子置いてどこいった」
ものすごく不機嫌に呟いた。
きっとヴィオラのことを言ってるんだろう。
ヴィオラがいないことは道中でアスハから聞いてるので、聞こえないフリをしておく。
「ねー、楼園さん。この子なんて名前なの?」
「モロンジュ」
南雲の問いに答える楼園。
「……モロンジュ?」
なんだその変な名前は、とは思っても口には出さない。
楼園にとっては愛着のある名前なんだろう。
「可愛い名前ですね、モロンジュ」
アスハはそのネーミングセンスを理解できるようだ。
「適当に座っててよ」
全員の前に麦茶の入ったコップを配る楼園。
なんだろう。
ここは気遣いを感謝するところなんだろうけど、こいつがこういうことをするとらしくないと言うか、不自然極まりないと思っちまうのは、俺の中の楼園のイメージがそういう奴だからなんだろう。
「それで、犬ってどうやって飼うの?」
大雑把な質問が飛んで来た。
「どう飼うって言われてもさ、どこで飼うつもりなんだよ? ウチもこいつと似たようなの飼ってたけど外で飼ってたぜ」
「家の中で飼っちゃいけないわけ?」
「いや、いいとは思うけど、トイレとかのしつけ方は知らないけぞ」
「なによ、しつけ方も知らないでよく犬飼えてたわね」
「……外で飼ってるぶんにはそういう面倒なことはやらなくていいんだよ」
だめだコイツみたいな眼で俺を見るんじゃない。
「なにか他には?」
「基本的なところで玉ねぎを食わせたらだめだな。ヘタしたら死ぬみたいだし」
「んな!?」
楼園の顔色が変わった。
「玉ねぎで死ぬ!? なんで!?」
大人でも知らない人は知らないみたいだし、驚くのもわからないでもない。
「犬が玉ねぎを食うと、確か赤血球が……どうなるんだっけな……? とにかく犬に玉ねぎを食わせたらだめなんだよ」
「それあたしも聞いたことあるよ。楼園さん、部屋で飼うなら一度トリマーさんのところに行って色々訊いてみれば? 洗い方とか、何を食べさせればいいかとか教えてくれると思うよ」
南雲の助言。
「トリマーさん?」
あ、こいつ絶対トリマーって人の名前のことだと思ってる。
「ペットの美容師みたいなものですよ」
アスハの言葉に飼い犬に視線を向ける楼園。
「美容師? 犬ってそんなに髪伸びるの?」
「……」
南雲とアスハは笑顔でスルー。
犬に髪と指す毛があるならどこからどこまでか教えてもらいたい。
「そんな人がいるんだ。どこに行けば会えるの?」
「夢実咲の郊外にトリマーさんのいるペットショップがありますよ」
「へぇ、アスハもペット飼ってるんだ?」
「いえ、姪っ子が動物が好きでよく一緒に遊びに行ってるんです」
なるほど。
ユメリを連れて遊びに行くならそういうところがいいのか。
「え!? アスハちゃんってその歳でおばさんなんだ!」
驚く南雲。
「はい。お姉ちゃんの子で、お姉ちゃんが忙しいときはあたしが面倒をみてるときもあります」
つい最近までの事なんだろうけど、どこか懐かしそうなアスハ。
「なるほど。なら、さっそくそのペットショップに行きたいんだけど、これから案内してもらってもいい?」
「はい。あたしは構いませんよ」
「あたしも行くー」
どうやら女子三人はペットショップに行くようだ。
「ありがとう。それじゃ、水衛はもういいわ。全然役に立たなかったわね」
そりゃもうしわけないことで。
こいつは俺にどこまで期待してたんだよまったく。
いくら南雲が一緒とはいえ、ペットショップまで付き合う気はない。
俺は早々に帰り支度を始めた。
「敦さんはどうします?」
アスハの問いに敦は首を振る。
「やらなきゃならんことがあるし、オレもパスするわ」
きっと作曲作業だろう。
「それじゃ、俺たちはここで解散だな」
言いつつ、楼園に近づき小声で尋ねる。
「ところで、俺の監視はいつまでやるつもりなんだよ?」
「しばらくずっとね」
「今日はもういいのか?」
「いいわ。あんたがすぐに姿をくらまさないってわかったから」
なんだそりゃ?
「あんた、理緒のこと好きでしょ? それに学校の連中とも仲が良い。もし計画的に姿を隠そうとするなら、皆に対するあんたの反応を見ればすぐに分かるわ。だから今のところは、突発的な事がなければあんたは逃げない」
表情を変えずに言う楼園に、すこしゾッとした。
俺の南雲への気持ちに気づかれたとか、そんなことではない。
「なによ?」
「……いや、別に」
南雲たちに声を掛け、俺はすぐに背を向けて楼園の部屋から出た。
楼園にとっては当たり前の事かもしれないが、獲物の様子を見るような感覚に寒気が走った。
犬の話をしている時とまるで変わらない。
アイツは俺たちと住んでいる世界が違う。
忘れていたわけじゃないけど、改めてそう実感したんだ。
クラリスと出会ってから、心休まる時がない。
少し前まで、卒業後の進路について姉ちゃんにうるさく言われて面倒だなんて思ってたけど、今となってはその時に戻りたいとすら考えてしまう。
嫌な感覚を胸に抱え、自分の家へと足を向けた。
■ ■ ■ ■ ■
「……アカンわぁ」
コンクリートで整備された広い歩遊道のある河川敷。
対岸にはオフィスビルや商業施設が見える。
ヴィオラはベンチに腰掛け、缶ビールをグビッと一口。
何者かの気配だけでも探せないものかと動き回ってみたものの、収穫はゼロ。
今回の件で誰も関わっていないとするなら、ユメリの能力がクラリスを狂わせた線が濃くなってしまう。
そんな事は考えたくない気持ちと裏腹に、それしか可能性がないと思い始めてしまっている。
時刻は十八時を過ぎ。
空を仰げば、夕焼けが濃くなってきている。
帰るのか遊びに行くのか、スーツ姿の男女がちらほら。
(ええなーこいつら。やること命令されて動いてるだけで1日が終わるんやろなぁ)
なんて皮肉を考えるのも、これからどう動けばいいのかわからない不安からだった。
あまり考えて行動するのは得意じゃない。
自分はどちらかというと直感で動くほうだ。
あれこれと考えなければならないことが出来たときはクラリスに相談すればいい。
その頼れるクラリスと一緒に悩んでいる場合、さて誰に相談すればいいものか。
もちろん誰もいない。
自分たちには姉妹以外の親族や『能力者』なんて者について相談できる相手はいないのだ。
唯一の理解者としてカノンがいるものの、自分たちが解らない事に彼女がどうこうできるわけがない。
「あー、どないしょー」
足踏み状態に苛立ちさえ覚え始めて声をあげた、まさにその時だった。
(ウチが動き回ることもなかったな)
一息つき、ふと視線を周りに移したときには、すでに世界が変わり始めていた。
周りに人影はなく、全ての雑音も消えている。
オレンジに染まっていた空はのっぺりとした薄紫色に変色し、それに照らされた景色は異様。
明らかに誰かが創った結界。
こんな簡単に捕まるなんて油断していたにも程がある。
が、ある意味待ち望んでもいた。
「こんばんは」
掛けられた声が先で、次いで目の前に少女が現れた。
その姿はユメリそのもの。
見た目も着ている服もまるで同じ。
唯一の違いが金色の瞳。
ヴィオラはその子供がユメリではないとすぐに気づき、その存在がいることに驚きもしなかった。
こんな結界を創れる術者の容姿情報は意味がない。
ヴィオラとて姿を変えることはできる。
だが、誰かに『成る』というのは不可能だ。
その証拠に、ユメリの姿をしていても『衝動』は起こらない。
「誰やおまえ」
明確な敵意を乗せ少女を睨む。
相手が人間なら、気絶させるほどの圧力も同時に送る。
「そんな熱い視線をくれるんじゃないよ。やり返したくなるだろ」
「っっ!!」
強烈な衝撃にヴィオラの体はボールのように軽々と吹っ飛んだ。
座っていたベンチも粉々に砕けている。
「……こんの、クソガキ」
一撃で悟る。
この子供には勝てない。
おそらく自分たちと似たような存在。
だがその実力は桁違いだ。
怪しい人物が出てきてくれたことには感謝するが、この力の差は想定外。
ヴィオラは瞳を血色く変色させて対峙する。
一瞬でも気は抜けない。
「いい子だね。敵わないとわかったら下手に刃向かわない。わかってるじゃないか」
「……何の用や?」
「話を急かすなよ。まずはアタシが何者か尋ねるのがセオリーじゃないの?」
もちろん何者か気にならないわけじゃない。
しかし重要なのはこの人物が何をやろうとしているかだ。
おそらくクラリスの件に関わっているはず。
自分たち以上の能力を持つ者が、一体何を企み現れたのか。
薄い笑みを浮かべる様からは子供の愛らしさは微塵もなく、禍々しい印象しか伝わらない。
「なんかさ、つまんないと思わない?」
「なにがや?」
「クラリスだよ。簡単に方向転換しちゃってさ、どうなってんの?」
「つまりお前がクラリスをおかしくしたっちゅーことやな?」
それが正気に戻って、今度は自分にちょっかいを掛けに来たというところだろうか?
「さてどうだろうね?」
「しらばっくれなくても、こっちはもう感ずいてんで?」
「本当に残念だけどアタシは何もしていない。けど、ヴィオラはアタシの言葉を信じないんだろう?」
当然だ。
こんな得体も知れない奴の言葉に耳を傾けるわけがない。
「ウチらの名前を知っとるっちゅーことは、だいぶ前から近くにいたんやろ。答えろ。なぜこんなことをした?」
「こんなこと? キャハハハハハハハハハ! 都合よく解釈してんじゃねーよ。アタシは何もしてねぇって言ってるだろ……ああ、でもそうだね、アタシが舞台のヒールになってやるのも悪くないね」
癪だが、少女は本当のことを言っているとヴィオラは感じた。
だとしたらクラリスはどうして狂ってしまった?
「じゃあこうしよう」
妙案が閃いたかのように少女が笑う。
「おまえに選択権をやるよ。もう一度クラリスを狂わせるか、アタシのシナリオを進めるか、どっちか選んでいいよ」
「……クラリスを狂わせるやと?」
「そうさ。みんなが良い子の舞台なんてつまらないじゃないか」
「舞台って……おまえが仕組んだことやって認めるんやな?」
そうであってほしい。
「何度も同じことを言わせるな。アタシはたまたま出来上がった舞台を見に来た観客だ。しかしまあ、そんなことはもうどうでもいいよ。アタシのせいにしたけりゃそうすればいい。
問題はこれからどう面白くしていくかだよ。シラけた舞台を盛り上げるにはどうするか? それなりの犠牲を払えば面白くなると思わない?」
「……なにが言いたい?」
「急展開にしようってことさ。さしずめヴィオラが死んじゃうとかね?」
楽しそうに少女の口が歪む。
「だけどそれじゃあヴィオラが可哀そうじゃないか。だから選ばせてやるよ。クラリスを狂わせるか、自分の死を選ぶか、どっちがいいかなんて決まってるよね?」
「笑わせる。急展開言うなら、おまえが出てきた時点でもう成っとるわ」
「それはそっちの視点だろう? アタシはアタシの視点が面白くなればいい」
「そんでわざわざお出ましってわけか?」
「出てくるつもりはなかったんだけどね、せっかくこうして顔を合わせたんだ、仲良くやっていこうじゃないか」
「残念やな。仲良うする気なんてこれっぽっちもないねん。逆にお前の邪魔してやろうってヤル気が燃えてきたわ」
出来る事なら今ここでコイツの息の根を止めておきたい。
自分たちにとって、目の前の存在は非常に危険だ。
「その意気や良し。さすが三姉妹の中で一番好戦的なことはある。だけどどう邪魔してくれるんだろうね? おまえはアタシに勝てない。どうやっても何をしても絶対にアタシに勝てない。アタシは大海原で、ヴィオラはそこで泳ぐ小魚くらいの差はあるよ?」
「ふん。大海原言うんやったら大きな心を持てや」
ニヤニヤ笑う少女にヴィオラはイラつきを隠せなかった。
「で、言いたいことはもう言うたんやろ?」
「ん? ああ、まあそうだね」
「ならとっとと帰れや。知らんガキの相手をする暇はないんや」
本心は逃がしたくない。一秒でも早く仕留めたい。
だが、少女の例えは的を得ていた。
見るからに相手は隙だらけだ。
なのに、相手に通じる攻撃手段が何も思い浮かばない。
小魚がいくらもがこうが、大海原には何の影響も及ぼさない。
ここでの最善は、目の前の少女から無事に逃げる事。
「なんだよつれないね。まだ自己紹介もさせてもらってないよ」
「へぇ、ならどちらさんなんやろな?」
「キャハハハハ! 教えるわけねーだろバーカ!」
そうだろうとは思っていた。
こいつは最初から正体を明かすつもりはない。
「帰れと言うなら帰るよ。けど忘れるな。おまえに選べる道は二つしかない。あんまりもたもたしてるとアタシが決めちゃうからね」
次第に結界が薄れていき、完全に景色が戻った時には少女の姿は消えていた。
今になって全身から汗が噴き出てくる。
「……何者やあいつ」
実力の差は歴然。
こうしてやり過ごせただけでも上出来と思うべきだろう。
すぐに携帯を取り出しクラリスへ繋ぐ。
すると、コール音は鳴るがいくら待ってもつながらない。
「まさか今度はクラリスのところに行ったんちゃうやろな!?」
慌ててカノンの番号に掛けると、すぐにつながった。
《ただいま重役会議中でお電話を受けられません》
とのこと。
しばらく仕事も放りだして身を隠していたのだ、会社の方でも色々問題が起きているのだろう。
《お急ぎのご用でしたらお繋ぎいたしますが?》
どうやら本社ビルにいるらしい。
「おお、急ぎの用や。すぐに繋いでくれ」
《かしこまりました》
ヴィオラの様子から、カノンはすぐに了承してくれた。
三回目のコールでクラリスと繋がり、ヴィオラはたった今起こったことの説明を始める。
少女から攻撃を受けた腹部は、当分痛みが引きそうになかった。




