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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
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3-30 状況整理1

 本拠地に戻り、少し休んだところで紅狐の麻痺も抜けたようだった。立ち上がり体のあちこち動きを確認している。まだ毒は抜けていないようで、体力は減少し続けている。ある程度減ったタイミングでアイテムを使い、適宜回復をしているからこちらは問題ないだろう。


「……さて、狗くん。一回状況整理をしておこう。」

「ああ、この建(・)物(・)の(・)惨(・)状(・)も(・)含(・)め(・)て(・)な(・)。」


 戻ってきて早々、驚きはしなかったが頭を悩ませる問題。この風通しの良すぎる本拠地のことだ。全員が全員、仲間を守るためにやったとはいえ……これは流石に酷すぎる。

 屋上で雷をぶっ放したウーのおかげで電気系統は全滅、壁と柱はあーちゃんが穴を開けて、床は天輪が綺麗にくり抜いて、終いに紅狐の炎による壁の素敵な黒焦げアートときたもんだ。いつ倒壊してもおかしくないし、そもそも本拠地として機能していない。


「え、えっと……。狗さんごめんなさい……。」


 待ってくれあーちゃん、頼むから泣きそうな顔をしないでくれ。俺の正面の天輪(へんたい)の顔が般若とか阿修羅の類いの顔になってるから。


「狗くんーー。」

「ま、まあ本拠地についてはみんなが頑張って全員を守ろうとした結果であってーー。」

「こっちを見るんだ、狗くん。」

「……はい。」


 ここで数分間、天輪によるお説教をかまされた。しかも一回戦、ハゲ河童の時のお説教付きだ。

 そんなことをしているうちに、しれっとウーが復活してきた。死亡してから30分経ったらしい。


「ウー、おかえり。よく戦ったな。」

「ウー、君の自分を捨ててまで幼女を守る姿勢、尊敬に値するよ。」

「ウーさぁん! おかえりなさぁい!」

「ウー、おかえり。よしよし。」


 4者4様の労いをし、ウーはどこか居心地が悪いような、少し小恥ずかしそうに頬を掻いている。特に紅狐に撫でられた時は、真っ赤になってて面白かったな。


「狗ぅ……。貴様、今またよからぬ事を考えておったな……!」


 なんで俺に対してだけやたら反応良いんだよ、面白い通り越してやっぱりこえぇよ。


「……ふん。まあ良い。取り敢えず、オレが居ない間のことは全(・)て(・)知(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)。」

「知っている?」

「ああ。神の計らいだろう。見てもいないはずの『記憶』……いや、『記録』といった方が正しいか。何にしても貴様らに起きたことは全て頭に入ってきてる。忌々しいがな。」


 苦虫を噛み潰したように渋い顔をするウー。きっと『狸』にトドメを刺されたことが尾を引いてるのだろう。二人撃破しただけでもすごいと思うけどな。

いつもお読みいただきありがとうございます。

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