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S 初めての学校 4

ふああああ。

よく寝たあー。

あれ?ここどこ?


「せんせー?イーグせんせー?」


「おっ、起きたか。丁度、午後の授業が終わる所だ。」


カラーンカラーン


「今日は初日で疲れただろう。この手紙を親御さんに渡してくれ。」


「はあい。イーグ先生。」

お手紙を受け取った。


「じゃあ、帰りに必ず、魔道具屋に寄って直してもらううんだぞー。」


「はい!今日はありがとうございました。」

お辞儀をして、教務員室を出る。


さあ、ジャック待ってるかなー。

トコトコと門へ向かって歩き出す。


他の生徒たちも門に向かって歩くので

沢山の人が同じ方向へ向かう。


「うわあー。すごいなーこんなに学校に来てる子がいるんだー。

昼間のお兄ちゃん達もいるのかなー。

この学校でどれだけの人とお友達になれるんだろうー。」


「あ!ジャックだ!おおーいジャックーー!!」

片手は眼鏡を押さえて、もう一方の手を大きく振った。


ジャックも気付いて、手を振り返してくれる。

ちょっと駆け足で門にいるジャックのところまで走った。


「ジャック!待った?」


「いいえ、サムイ様。私も今きた所ですよ。では帰りましょうか。」


「あーーそれなんだけど、眼鏡壊れちゃってー」


「え!もう壊れてしまったんですか?今日、何か問題でも起こりましたか?」


「あーううん?何もなかったよ。けど、ちょっと失敗して眼鏡を落として踏んじゃったんだ。」

ここでお兄ちゃんたちの事を言うとお兄ちゃん達も怒られるかもしれないから、言えないよー。

ごめんね。ジャック。


「そうでしたか。では帰りに魔道具屋に寄りましょうね。」

「うん!」


ジャックが手を繋いで歩き出す。


「ねえ、ジャック。僕のスキルについてだけど、聞いてもいい?」


「はい。何でしょう?」


「僕のスキルって、人の感情を昂らせるものっぽいけど、

お父さんや、お母さん、それにジャックは何ともないでしょ?

何で人によって違うのかなーって。」


「・・・・・」


「ジャック?」


「あ、いえ、いいえ、何でもないです。

えーとですね。まず、両親への影響ですが、

恐らく親としての愛情が、サムイ様のスキルの上位互換なんでしょう。

スキルは上位のものが上書きされるのが通説です。」


「じゃあ、ジャックはー?親でもないでしょ?」


「はい。私はサムイ様の親ではありませんので、それには該当しません。

んん。実は、全くサムイ様のスキルが私に効いていない訳ではないのです。

効いてはいますが、人より若干かかりずらいと言いますか。

私は護衛を生業にしております。

生きるための職業ですので、護衛対象者のスキルに易々とかかってしまっては生活に支障が出ます。

ですので、そういった職業のものは大抵、対抗出来るような魔道具を肌身離さず付けております。」


「ええー!そうだったの?知らなかったよー。」


「護衛する人にそのような事をわざわざ伝えません。気を使わせてしまいますしね。」


「ジャックって凄い護衛だったんだね!」


「凄いと言われるようなものではないのですが・・・、まあ、ありがとうございます。」


「ねえ、ジャックの魔道具ってどんなの?見たい!」


「クスクス、仕方ありませんねえ。でも、サムイ様。実はいつもご覧になっておいでですよ?」


「え?そうなの?ええーどこどこ?」

ジャックの周りをグルグル回って探す。


「服にそれっぽいのは付いてなさそうだしー

指輪もしてないし、腕輪もない。

んーネックレスでもないしー、あ!耳に付けてる飾り?」


「クスクス、はい。ご明察です。これは耳に穴を開けて付けています。」


「えー痛そうー!大丈夫なの?」


「はい。大丈夫ですよ。外れてはいけませんからね。外れないようにしてあります。」


「そうなんだーだからジャックは僕のスキルにかからないんだね。良かったー」


ええ、サムイ様。かからないハズなんですよ。普通は。

サムイ様のスキルはかなり強力のようで。

この魔道具が効かないときがしばしばあります。

サムイ様には言えないですねえ。


「あ、ここ魔道具屋だ。」


「はい、入りましょうか。」


キー


「こんにちはー、おばあさーん居ますかー?」


「誰がばあさんだい!わたしゃ坊主のばあさんなんかじゃないよ!」


「ごめんなさい!」


「あー、まあいいよ。で、何の用だい?」


「えっと、眼鏡を壊してしまってー」


「ああ?まだ1ヶ月も経ってないだろう?もう壊したのかい。」


「ごめんなさい!色々あってー」


「まあ、お前さんのようなスキル持ちじゃな、無理もないか。これじゃあ、予備が必要かね。」


「!そうなんです。今日、学校の先生に予備を持って来なさいって言われて。

お父さんにお手紙も書いてもらいました。」


「ああ、そうだろうよ。予備を作ってやるから、ダンには出来たら金持って取りに来いと言っといてくれ。」


「あ、あのーそのーその事なんですけど。」


「なんだい。」


「そのお金、少し安くしてもらってもいいでしょうか?お願いします!」


「ぶわっはっは!なんだい、こんな小さい坊主が金の心配かい?ぐわっはっは!

久し振りに笑わかせてもらったよ。わかったよ。少し値引きしてやるよ。ダンにはそう言っときな。」


「ありがとうございます!!」


「はー、こんな小さのにねー。よくできた子だよ。

ほら、眼鏡の修理にきたんだろ?それ貸しな!」


「はい!よろしくお願いします!」


「直るまで、その辺で待っときな。」


「はい!」


ジャックと2人で置いてある魔道具を見て回る。


「この辺の魔道具って生活に使えそうだけど、値段が高いんでしょ?買えないよね。」


「ここは少し行ったところに貴族街がありますので、買うのは貴族ですね。

貴族が普通に使えるものも、平民には手が届きません。」


「ふうーん、格差社会って奴だ」


「サムイ様、どこでそのような言葉を覚えてくるのですか?」


「あ!また。勝手に言葉が出てくるんだよ。僕もわかんないんだ。」


「そうですか。それも何かのスキルですかね。サムイ様はいくつもスキルを持っているのかもしれませんね。」


「坊主ー!出来たよ。ほれ、持って帰りな。」


「はい!おばあさん、あっごめんなさい!」


「あーもういいよ、ばあさんで。気を付けて帰りなー。まあ護衛がいるから心配ないがね。

あーいや、それも心配のうちか。」


「??よくわかんないけど、おばあさん、ありがとう!!」


「あーはいはい」


キーバタン


「すぐ直して貰って良かったー。予備も安くしてもらえるみたいだし。今日はいい日だー!」


「ククク。そうですね。良かったです。それでは帰りましょうか。」


「うん!」


また手を繋いで家まで帰る。


今日は色んな事があったなあー

明日も楽しい事があるといいなあー

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