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S 子供時代 4

サムイ そろそろ学校へ通うか?

平民が通う学校があるんだ。

学校の中は比較的安全だからジャックには送り迎えしてもらおう。

同じ年頃の友達も欲しいだろうし、どうだ?


サムイ 7歳

父親から学校へ行かないかと促される。


ジャックがいるからお友達は別に欲しいとは思わないけど

家庭教師を頼むと沢山お金が必要になるだろうし、

勉強とかはした方が良いに決まってる。

色々と知りたい事もあるし。


「父さん、僕学校行くよ!」


「そうか!わかった。手続きしておくよ。来月から通おうな。」


「うん!」


母親と学校へ通う為に必要なものを買い出しに行く事になった。

もちろんジャックも一緒だ。


動きやすい服、靴、鞄に帽子、お弁当箱と水筒

これがいい、あれがいいと商店街で買い物だ。

行く先々で店の人や買い物客から声がかかる。


「あら!可愛い子ねーお姉さん何か奢っちゃおうかしら」

「坊ちゃん、これはどうだい?安くしとくよー何なら無料でもいいよー」

「まあああ、坊や、うちにお茶しにこない?」


もう慣れっこにはなってきたけど

大袈裟な程、僕の好感度が高い。


ちょっと前に父さんから僕のスキルの事を聞いた。

詳しくは分からないけど、そのスキルのせいでみんなから好かれるらしい。

相手に及ぼす影響が大きい場合もあって、かかりすぎると無意識に僕を心酔するらしい。

悪いスキルでは無いけど、人に寄ってはずっと傍に置きたくなるので誘拐されるかもしれない。

だから今までずっとジャックが守ってくれてた。


話を聞いて、思い当たる事が沢山あったから、そうだったんだーって納得しちゃった。

でもそんな僕が、学校行っていいのかなあ。

お友達になってくれるのが、スキルのせいだったらなんかちょっと嫌かも。

でも学校行ってみたいしなあ。


「サムイ、今から魔道具屋さんへ行くわよー」


「母さん?ま?魔道具屋って言った?」


「ええ、そうよ。お父さんが前から頼んであった魔道具を取りに行くのよ」


「僕、初めて魔道具ってのがあるって知ったよ?」


「そりゃそうよー普段そんな高価な物を平民が買うわけないじゃない。

今日取りに行くのは、サムイが学校へ行く為に頼んだ物でそれが出来たから学校へ行けるようになったのよ。

お母さんだってサムイを独り占めしたいけど、サムイの事を心から愛しているから

サムイの為に学校へ通うのを了承したのよ。

さ、取りに行きましょうか」


お父さん、お母さん、僕のために!


「お母さん、ありがとう!!」


「いいのよ。お父さんもお母さんもサムイを愛してるの。それだけ分かってくれてたらいいのよ。」


「うん、うん、僕も父さん、母さんのこと愛してるよ!」


「うふふ。その言葉を聞けただけでもう満足よ。お父さんにも言ってあげてね。」


「うん!」


3人で魔道具屋へ向かった。

魔道具屋があるのは貴族街の近くで、だいぶ歩いた。

その間、僕の顔を見た通りの人達が、様々な声を上げていた。

ほんとに僕何のスキル持ちなんだろう・・・


魔道具屋に着いた。

「サムイ、場所を覚えておきなさい。分からなければジャックに何度でも聞いて1人でも来れるようにするのよ。

もし、魔道具が壊れて困ったらここへ直しにこれるようにね。」

と言いながら中に入った。


珍しい物ばかり天井、壁、棚に沢山物が置いてある。

奥に人影が見える。

「客か?冷やかしはごめんだよ!」

と冷たい声をかけられた。


「ダンが頼んだ魔道具を取りにきました。」


「ん?ああ、ダンの女房かい。まあ面倒なものを作らされたよ。

ま、仕事なんでね。金さえ貰えりゃ作るけどさ。

ほれ、これさ。」


眼鏡だ。掛けるとピッタリ耳に乗っかった。


「魔道具だからね。どんな頭のサイズでもピッタリさ。

だが、魔道具だからって壊れないって事はない。

石をぶつけりゃ壊れるよ。普通にね。

壊れない方がおかしいだろ?

壊れたら元に戻してやるからいつでもおいで。

戻すのはサービスさ。

この眼鏡の効能は、スキルの遮断さね。」


「!! ありがとうございます!」


「まあ、お前さんのスキルはかなり特殊なようだからね。

ダンから聞いた話で作ったんで、それ以上の特殊なスキルがあると遮断出来ないかもしれないよ。

そんときはまた相談しにおいで。金はダンに貰うからね。シシシ。」


「わかりました!何かあったら相談しに来ますね!」


「ああ、そうしておくれ。さあ帰った、帰った。」


眼鏡をかけたまま外に出た。

景色は色も形も遜色なく見える。


前を通りかかった女性がサムイの顔を見た。


会釈された。


おおーーすごい!会釈だけで声をかけられない!

魔道具ってほんとすごーい!


「良かったわね。これで何も心配なく学校へ行けるわね。」


「はい!嬉しいです!ありがとう、お母さん!」

思わず抱きついてお礼を言った。

頭をヨシヨシされた。

ちょっと恥ずかしいけど、嬉しさが上回る。


学校が楽しみだー!!


<ジャック視点>

とうとうサムイ様が学校へ行く。

前からダン様と話し合って、行った方がいいと結論を出したが寂しいものは寂しい。

魔道具もかなり前から頼んでいたが、なかなか出来て来なくて

もう無理なんじゃと諦めかけていた所だった。

複雑ではあるけど、サムイ様の為なら何でもすると決めている。

スキルのせいもあるのだろうが、4年も一緒にいれば家族同然だ。

サムイ様が学校へ行っている間は、自身の強さをもっと上げるために鍛錬に励むつもりだ。

どんなことがあっても守り抜く。それは変わらない。

サムイ様、愛しています。

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