一章5 不安だらけのスタート
「どうなってんのコレ…」なんでテレビで俺の戦いが報道されてんの?確か俺はスーパーヒーローの存在を知っていたから無理矢理スーパーヒーローにされたんだよな…じゃあなんであの戦いが報道されてんの?
『ただいまー!』
俺が慌てていると、ことの発端であるバトが帰ってきた。
「おいバト!どういう事だよコレ!話が違うだろ!」
『落ち着いて落ち着いて!これには深い訳が!』
「落ち着いてられるか!俺の顔まで映ってんじゃん!てか俺がスーパーヒーローの存在を知っていたから無理矢理スーパーヒーローにされたのにこんなんじゃ俺がスーパーヒーローになった意味ないだろ!」
『分かった分かった!ちゃんと説明するから強く握らないで中身出るぅぅぅぅッ!!!!!』
俺はバトを解放する。するとバトは苦しそうに説明を始める。
『実は君が戦ってる途中、会長から通告がきたんだ』
「誰だよその会長って人?」
『協会のトップだよ。てか会長で察して』
「で?その会長とこの事に何の関係が?」
『その会長から、ここ最近のウツロの大量発生の所為でスーパーヒーローの存在を隠すのにボロが出てきたから、目撃者の記憶を消すなと言われたんだ』
『まぁ政府の一部の人間はスーパーヒーローの存在を知っていたけどね。あとこれからスーパーヒーローは積極的に売り出していくから、報道陣の質問に答えるのは勿論、ファンサービスも積極的にやれって全スーパーヒーローに通達してるよ』
「で?俺の顔が映ってた件は?」
『問題ない。顔は出してても誰も君とは気付かないよう意識阻害電波がスーツから出てる。君の顔はバッチリみんなに見えるけど、君を知っている人が見ても似ているとも言わないよ』
「ああ…面倒になった…」
『まあまあ、スーパーヒーローには給料も出るよ?まぁ一生スーパーヒーローとして働かなきゃいけないけど…』
「 何気にお前今ヤバい事言わなかった?まぁ就職決まったんだからイイけど」
『満足してくれたんならよかったよ。よし!じゃあ明日から仲間探しだ!』
「何だよソレ?」
『一緒にスーパーヒーローチームを組む2人の仲間を探すんだよ。3人チームじゃなきゃ倒せないウツロもいるからね』
3人チームか…面白そうだ…だけど俺の様な陰キャラが仲間なんて作れるのか?
なんだかんだでスタートしてしまった俺のスーパーヒーローライフ、こんな不安だらけのスタートで大丈夫か?
次回、平凡男子高校生のSUPER HERO LIFEは!
仲間探しを始めたものの他のスーパーヒーローにすら会えない。
やっちゃえば楽って聞いてたのに!?
やっと見つけた仲間候補はヘンテコばっかり!?
どうすんだよコレ!
次回、第2章 仲間探しは楽じゃない!?
お楽しみに!