Case.10 時間を返して!
えーと、確かここがSNSで話題のイケメン兄弟が経営する喫茶店‘お命頂戴致します。’よね?なんで物騒なネーミングなんだろう?私の依頼には丁度いいかなぁ?
「「いらっしゃいませー」」
さっすが、SNSで噂になるくらいだもんね。イケメン度がすごい。二人して後光さしてる?
「ご注文はお決まりですか?」
「あ、カフェラテを一つ。ラテアートはドロップをお願いします」
「では、しばらくおまちください」
うーん眼福ー。と他のお客様も思ってるんだろうなぁ。めったにいないレベルのイケメンよねぇ。隠れた名店みたいな喫茶店に隠れた超イケメン!いい感じのシチュエーションだわー。
弟さんがラテアートとかを色々やるみたいね。小器用だわ。
お兄さんは接客担当かな?
などと分析していると、2時間がたった。
尊・「遅くなりまして。ご用件は?」
「この男を不幸にしてください。手段は問いません」
私は男の写真を見せて、写真のこの男に時間を割かれたという事実を告げた。
「一応この男と籍を入れていました。しかしながら、この男には婚姻の意味がわかっていたのでしょうか?生活を続けなければいけないという事を理解していたのでしょうか?私ならATMの手数料も嫌だから休日は現金引き出しをしません」
聡尊悟・「「「わかるー」」」
悟・「休日の手数料って地味に嫌だよねー」
イケメン増えたけど?とにかく!続けよう!
「しかしながらこの男は給料日の翌日が休日であろうとも全額引き出しているんです。全額ですよ?貯蓄は?と疑いますよね?」
聡尊悟・「「「わかるー」」」
「そして、生活費について言及すると、「好きでやってるんでしょ?」と宣う。つまり、家には一銭も入れていないのです。「俺の金を何で使うの?」らしいです」
聡尊悟・「「「まじで?」」」
「そんなこんなで離婚ですよ、私も無駄な時間と金を使いました。よって、この男を不幸にしてほしいのです。私が失ったものは時間とお金です。慰謝料も払わないんですよ?」
聡尊悟・「「「まじで?」」」
尊・「では、また1週間後にここで」
尊・「キャサリン、どう思う?」
キ・「そんな人間いるのねー。親は何考えてるんかしら?」
尊・「そんなだけど、調査頼むわ」
キ・「任せてちょうだい!」
―――1週間後
尊・「調査をしました。男はのうのうと独身を満喫していました。男を不幸にする方法ですが、社会的に抹殺しますか?」
「それでお願いします」
尊・「瀬蓮ー、頼むね」
瀬・「お任せください、尊様」
瀬蓮が現れた。
尊・「で、対価ですが。貴女の体をちょっと変えます。具体的には、性転換です」
「え…?」
悟・「性転換!」
聡・「私が執刀医です。全身麻酔でミスはしないですよ」
尊・「兄は優秀ですし、術後の就職先も斡旋します。安心してください」
「「「では、“お命頂戴致します”」」」
尊・「兄貴の執刀なら大丈夫でしょ」
キ・「聡クンなら心配ないワ。彼女か彼になるのよね。執事バーを斡旋すればいいかな?彼女なら元がちょっと童顔気味だからお姉様受けがよさそうね。すぐに慣れそう」
女性の体……。なんか緊張するなぁ。
悟・「あはは、聡兄緊張してるの?」
聡・「女性を扱うのは緊張する」
悟・「前に女性の顔を形成手術したじゃん」
聡・「まぁ、そうだな。それじゃ、やるか」
聡は依頼人の下腹部からその下まで手をかざした。手術はそれで終了。
聡・「瀬蓮悪いが、彼女の女性たる証の処分を頼む」
瀬・「お任せください」
生ゴミに捨てるわけにいかないもんな。
~その後の依頼人
キ・「思った通りに執事バーでお姉様方にモテモテ。本人も満更じゃない感じ。女心がわかるからか、受けがいいワ」
悟・「“お命頂戴致します” は罰みたいな面があったんだけど、彼女には褒美みたいだね」
キ・「なんと!ジョナサンにもヨー」
尊・「性転換同士で気が合うのか?」
聡・「俺にはなんとも言えないな……」




