ガチムチ❤️うらしまたろう
三話目は浦島太郎です。
常に「筋肉はいいぞ」しか書いてない気がします。
どうぞお楽しみください。
昔々あるところに、浦島太郎という漁師がいました。
ある日海辺を歩いていると、子ども達が何かを取り囲んで叩いたり蹴ったりしていました。
「これこれ、何をしている。生き物をいじめては……」
浦島太郎が声をかけると、子ども達は口を尖らせて反論します。
「違うよ! この亀がやってくれって言うからやってんだよ!」
「いじめとかじゃねーよ! なー!」
「なー!」
「少年達の言う通りだ。私は自らの筋肉の力試しに、子ども達に打擲するよう頼んだのだ」
「は?」
言葉と共に立ち上がった、甲羅を背負ったムキムキのおっさ……、亀はニカッと笑いました。
「しかしその優しさ、気に入った! 我が竜宮ジムで鍛えてあげよう!」
「け、結構です!」
「遠慮などするな! 筋肉の扉は全てに平等に開かれている! はっはっは!」
「違、ちょ、助けてー!」
こうして浦島太郎はジムで徹底的に鍛え上げられ、素晴らしい身体に成長しました。
数日で数十年鍛えたかのようなその姿に、「まるで筋肉の逆玉手箱やー!」と話題になり、竜宮ジムは大人気となり、浦島太郎も一躍時の人となりましたとさ。
がちむちがちむち。
読了ありがとうございます。
次は人魚姫で書きたいと思います。
よろしくお願いいたします。