リメイク第二章 全ては平和の為に
なんてこった・・・これは必然なんだろうか?三上が用意してた彼らへの対抗手段、それは人魚たちだ。
「まさかこんな形で再会するなんて思わなかったですよー!」
「俺もッスよ。てか、シレンは彼らの事とか知ってたんスか?」
「そうですねぇ、確か一年前程でしたでしょうか。ここにある人が来てこの世界の真実を教えてくれたのですよ。彼らと呼ばれる存在と、長年私たち人魚の障害となってたクラーケンについても教えてくれたのですよ。クラーケンはあなた方で言うところのバケモノってやつらしくてですね。それも彼らが操ってるらしいのですよ。
それで私たちは、その人と同盟を結んだのですよ。お陰で地上の技術をこっちに取り入れることが出来て大助かりなのですよー。で、今日はその同盟の調印式があるのですよ。その大使があなた方と言う事だったのですねぇ」
シレンの話で大方予想はついた。
「シレン、その人物ってまさか、三上って奴じゃないよな?」
「へ?そうなのですよ?」
やっぱりか・・・確か人魚はこの世界の人たちにも存在が知られてない。彼らには確かに有効な手段だな・・・にしてもあの野郎、たった一年で同盟結ぶってどう言う手腕だよ。
「姉さん、桜蘭。話してるとこ悪いが、周り見てみろ」
俺とシレンは普通に会話してたが、周りはそうもいかなかった。
「に、ににに人魚でございまするか?モノホン!?」
麗沢はまだ現実に戻ってない。
「はぁぁ・・・幼い頃読んだ絵本と同じです・・・綺麗ですねぇ・・・」
零羅は初めての人魚にうっとりしてる。まともなのはグレイシアさんだけか?
「はへぇ〜・・・」
あ、エルメスもダメだ、心ここにあらずだ。
「あっ!!申し訳ない!!自己紹介してなかったのですよ!!私はシレンでこの生意気なおかっぱ・・・じゃない、この方は私の妹でこの国の姫、ワダツミなのです。みんなよろしくなのですよー」
「今おかっぱって言った・・・?まぁいいか、私がこの国の姫ワダツミだ。お前たちに聞く、この先の闘いに正義は無い。それでもお前たちは闘うか?」
相変わらず回りくどい言い方だな・・・
「俺は闘うッスよ、多分かなりしんどいだろうけど、三上の奴が繋いだこの一手を、俺は手放したりしない」
「私は、絶対に彼らを倒すから・・・」
みんなの意志は一つだ、だからここまで来たんだ。みんな覚悟を持ってる。グレイシアも、そしてエルメスも・・・ん?あれ?エルメス?
「はぇぇぇ・・・ぁぁぁ・・・」
な、なんだこれ?エルメスがなんか、酔っ払いみたいにフラフラと千鳥足になってる。頭に花が咲いたみたいな変な笑顔だ。
「あ、」
グレイシアが口に手を当ててしまった!みたいな顔になった。
「耳栓・・・渡し忘れた・・・」
グレイシアは耳栓を一つ取り出した。
「ひゃぁっ!?」
シレンが驚きのあまり天井付近まで飛んでった。
「あーあ、やっちまった」
「ど、どう言う事でござる?」
「あ、そう言えばシレンとか人魚の声って・・・」
俺は前に2人と出会った時の会話を思い出した。人魚の声を聞いたら、頭狂って海に落ちて死ぬ・・・
「そう、エルメスなんとかしないと死ぬな」
「特に私の声は特別なのですよぉ!!ひえぇっ!!このままじゃ骨抜きになって一命取り留めても後遺症が残っちゃうのですよぉ!!!」
シレンって、やっぱり結構ヤバい子なのねっ!!なら、早くなんとかしないと!!
「お前の出番だな桜蘭、とりあえず殺す気でやってみろ」
ワダツミが俺がやろうとしてる事を分かってたかのように呟いた。
「ふらぁ・・・」
そろ〜っと近づいてからの・・・
「当て身じゃっ!!!ふんっ!!」
ごっす!!
「ふぁぁっ!?」
エルメスは情けない声を出して気を失った。
「うん、ナイスだ桜蘭。僅かに電撃を加えたのも良かったな、お陰で後遺症は起こさずに済みそうだ」
ふぅ、何とかなった・・・俺はエルメスに耳栓を突っ込んだ。
「これでよし・・・」
「もぉー、グレイシアさん、忘れないでくださいよぉ〜。みんな付けてると思ってたものですから・・・」
「ごめん、色々考えてて、そこまで重要だとは思わなかったから・・・」
「まぁ、何とかなったので良いのですよぉ・・・ま、そろそろ時間ですし、行きましょうか」
シレンは俺たちにウィンクした。
「行く?何処に?」
「私たちの国なのですよ?」
「お?ここからどうやって行くのでござる?まさか、この岩がばーっと開く的な感じではござらぬよな?」
「わぁっ!!麗沢さん正解なのですよっ!!ここは私達の国の入り口で合言葉を言うとこの岩が開く仕組みになってるのですよー!!それでは!おほん!おーぷんせさみー♪」
麗沢の予測が的中した。シレンの合言葉の直後、目の前あった岩がゴゴゴゴと音を立てて開いていった。にしても、合言葉がオープンセサミって、安直過ぎるだろ。
岩が完全に降りて、その先に下へ続く階段が現れた。
「よーこそ!我が王国!!アトランティスへっ!!」
階段を降りるとこれはガラスのトンネル?ガラスで出来た海底トンネルがあった。そして周りには珊瑚や貝等を使った建築物が建ち並んでる。
「このトンネルは三上さんの提案で、この先人間との交流もあるかもしれないとの事で作ってみたのですよ」
シレンがガラスの外側からやって来た。
「桜蘭、この先に進むと私の城・・・いや、父の城がある、そこに向かえ」
「了解ッス」
真っ直ぐ先にはこれ見よがしに海底の中に城がある。このトンネルも向こうまで繋がってるらしいな。
トンネルを歩くと物珍しそうにここに住んでるであろう他の人魚たちが出て来た。
「見て見て!!人間だよっ!?」
「ほうほう、あれが足という奴なのか・・・変わった形じゃや」
「なぁ、人魚って人型の『魚』だろ?人間は人型の何なんだ?『間』ってどゆこと?」
重い思いに喋ってる。確かに人間って、何で人間って言うんだ?
にしても、凄い景色だなぁ・・・珊瑚と貝の組み合わせ方が様々で、一件一件見てて飽きないな。
そして、歩いて行くとこれまた珊瑚と貝で縁取られた巨大な扉が現れた。その扉をシレンが反対側から開けた。
「お連れしたのですよ陛下!!この人たちが私たちの同盟の使い、異世界の勇者様なのですよ!」
扉の奥にはドーム状の空間が広がっていて、そこの中心に長い髭をたくわえた、ガタイのいい貫禄のある老人が座ってた。
「ど、ども・・・」
シレンが大々的に俺たちを持ち上げて紹介してくれたから、小っ恥ずかしい。
「そして、このひげもじゃ・・・じゃなくて!!こちらが我らがアトランティス王国国王!!トリトンなのですよー!!」
「なぁ、今儂の事ひげもじゃと・・・」
「何の事なのですよ〜!?」
ひげもじゃ・・・確かにその通りだけど、その姿に相応しい名前が聞こえた。トリトン・・・って、確か。
「と、トリトンでござるかっ!?ギリシャ神話のっ!?」
こー言う話は麗沢が一番か・・・
「あれ?トリトンをご存知なのですか?麗沢さん?」
「もちのろん!!お、お初にお目にかかるでござる!!拙者、麗沢の弾と申すものでございまして!!」
「そう固くならずとも良い、君たちの事は三上君から聞いておる。遠路はるばる大変じゃったな、しばしの間になるであろうがゆっくりと休むが良い、我が王国は其方らを歓迎する」
トリトンは俺の想像してたより、だいぶ物腰の柔らかいおじいちゃんみたいな人だった。
「して、その三上君はどうしたのかな?」
なるほど・・・そう言う事か、どうりでシレンもワダツミも三上に対して警戒心が無い訳だ。三上の野郎ここでもニードトゥノウをやってた訳ね。真実をもたらす代わりにって事か。
「三上は・・・」
俺はこれまで起きた出来事を全てトリトンに話した。奴の圧政や、ゲームについても、全て話した。
「そ、そんな事になってたなんて・・・姫は知ってたの?」
「おおよそはだけだ」
「そうと知ってれば何かお手伝いしたかったのですよぉ・・・三上さん、とても良い人でしたから、残念です」
シレンは三上の死を聞いて涙を流してくれた。この涙、どうやって水中で流れてるんだろ、俺はそっちが気になった。
「そうか、彼らしい事ではあるな。決して本心を語りたがらない性格の少年だった。だが、あの彼の笑顔にはとても強い意志があった。いつか、手向けの花でも持っていこうかの」
トリトンも手を合わせて合掌した。
「トリトンさん、結局三上が用意した彼らへの対抗手段ってなんなんスか?」
「うむ、その事じゃな。確かに今我々の国も彼らへと対抗手段となり得る兵器やら兵士は育ててはいる。しかし、あくまでも我々は海の生き物、地上で共に戦うにはまだ準備不足なのじゃ。
ここでしばらく身を隠す事は出来るであろうが、今、直接彼らへ対抗するとなるとのぉ・・・」
「いや、十分ッスよ。とりあえず彼らの監視網は完全に抜ける事は出来たんだ。それに、出来る事ならこの地上で起きてる問題は地上に住む俺たちが何とかしなきゃ」
出来る事ならこっちにも大勢の犠牲を出す真似なんかしたく無い。それに、この平和な街に争いを持ち込むのは、なんか気が引ける・・・
「お主は優しい男じゃな、じゃがこの問題は我々の世界の問題でもある。ここの世界に住む者として、協力は惜しまぬ」
俺とトリトンは互いに歩み寄り、ガラス越しに握手した。
「いつかしっかりと握手を交わしたいのぉ。三上君も、ガラスのトンネルではなく直接そちら側へ行き来出来るシールドなるものを開発してしようとしていたのぉ」
最早それはオーバーテクノロジーだろ、SFの世界じゃん。
「道はここより分かれ、勇者たちはそれぞれの道を行く・・・」
突然ワダツミが声色を変えて変なことを言い出した。
「む?また見えたのか?」
トリトンが少し心配そうにワダツミに語りかけた。
「またとは、どう言うことなのでしょうか?」
零羅が率直に聞いた、その質問にシレンが答える。
「姫は少しなのですけど、未来予知が出来るのですよ。まぁ、いつも訳の分からないメチャクチャな感じな事を言うんですけど、今のはみなさんこれから分かれて行動する事になる。そう言う意味だと思いますね」
成る程、そうやって考えれば良いのか。前に言ってた壱になると苦悩の連続の意味も、ようやく分かった気がする。
「うむ、となると拙者たちのすべき事は・・・」
「ジョシュさんを見つける・・・に、なりますよね?」
「でござるな、拙者たちの今ある情報は彼くらいでござるからな」
麗沢と零羅は真っ先に行くべき場所を思いついたらしい。
「けど、俺も麗沢も今は武器がない。まずは武器の調達からッスね、これ直せるのは多分ジュニアくらいだ」
「それも良いが、それだけでもダメだ桜蘭」
ワダツミが横槍を入れた。
「何がッスか?」
「さっき言った事だ、君らはここで別れる。一つは彼らを探し、彼らを追う道を行く、そしてもう一つは彼らに対抗出来る仲間を探す道だ。そしてその務めは桜蘭、お前にしか出来ない事」
俺にしか出来ない?動物の会話能力でか?
「んんっ・・・」
その時だった、エルメスが目を覚ました。
「あれ?私何してたっけ?って!!わーっ!!人魚っ!?」
あ、記憶がここから止まってる。
「元気で何よりだなエルメス」
とりあえず俺はエルメスに説明した。
「・・・もう何やっても納得するしか無いから、納得するわ・・・」
エルメスは話しを止めまいと、自分を押し殺した。
「で、何の話だっけ・・・あ、俺にしか出来ないって何なんスか?」
「うむ、エルメスにも少し関係があるから聞いておけ。桜蘭の能力の真価は動物たちの支配だ。お前が更に力を上げればこの世界全ての動物を自在に操れる。分かりやすく言えばチートとかいうやつだ。この能力は彼らの中でも強力な力だ。だが、それでも彼らの方が上手だ。
だからお前は探さなくてはならない。奴らは待っている、この世界を導く真の王を、奴らはこの世界の力そのもの。自然を司る四精霊だ、炎のサラマンダー、水のウンディーネ、土のノーム、風のシルフ。そいつからがこの世界の何処かで眠ってる。目覚めさせられるのはお前だけだ、そして、お前だけにしか奴らを味方に出来ない」
聞いた事ある、四精霊ってそれこそ神話とかの存在だ。
「四精霊っ!?あれって、確か大昔に滅んだとかじゃないの!?」
「エルメス、お前しっかりアダムスの歴史書読んでないだろ?歴史書には大空と大海の支配者により姿を消したと書いてあった筈。滅んだなんて書いてない・・・」
「むっ・・・そう言えばそんな感じだっけ・・・昔すぎて忘れた」
何で人魚の方がアダムスの歴史に詳しいんだよ。
「けど、桜蘭ならそいつを呼び起こせるの?」
「そう、四精霊は今眠ってる。それを呼び覚ませるなら桜蘭、お前だけだ」
四精霊か・・・どんな姿なんだろ。サラマンダーはよく聞くし、何となくドラゴンのイメージだ。それに乗ってワッサーっ!!て出来たらかっこいいなぁ・・・
「サクラあんた、今馬鹿な想像したろ?」
・・・エルメスに心読まれた。
「まぁ、それよりもッス。俺がその四精霊を探すなら後は彼らを追う感じになるんスかね?ジョシュ追う奴と、四精霊追う奴、その二手ッスね」
「・・・・・いや、サクラ。三手に分かれるのはどうだ?国民はまだこの真実を知らない。国民達はそれを知る義務がある筈だ。私は中央に行こうと思う、そして真実を国民達に打ち明ける、この問題はアダムス全ての問題でもあるからな。
それに、今この国は国王不在で、しかも情報が遮断されてる。早急に対策がいるだろ?」
あそっか、今この世界を統治してた三上がいない。国王制のこの国で統治者なしは不味いよな。
「エルメスの判断は合ってるかは分からないが、お前が正しいと思うならそれに従え。自分を信じる事は大切だ」
ワダツミ、なんか俺よりアドバイスがまともじゃないか?
俺たちは、三手に分かれる。後は・・・
「後は、誰が何処に向かうかじゃな」
トリトンが俺の気持ちを代弁した。
俺は四精霊探しに向かう、エルメスは中央へ・・・後のみんなはどうするんだろ。
「私はジョシュを追うから・・・絶対に捕まえて見せる」
グレイシアからは凄い覇気を感じる。止めても無駄だろうな。
「なら拙者は・・・むっ?どないしよ?」
一方で麗沢はどうするか決めかねていた。グレイシアは強いけど、エルメスはグレイシア程の実力は無い。なら、エルメスと麗沢が一緒に行くべきか?あ、そうだ!!
「麗沢、あんたはエルメスと一緒に行って欲しいッス」
「お?」
「いくら今は武器無しとは言え、お前の武器のフライパンならとりあえずあちこちで手に入るだろ?後、エルメス1人は流石に危険すぎる。お前だって覚醒者ならエルメスの護衛くらい出来るだろ?」
「お、そうでござるな」
「んでさ、麗沢。中央には三上の剣、流血光刃がある。あれはめちゃくちゃ強いからさ」
「おぉ、なるほど三上殿の武器でござるか!!それは良い手でござるな!ではエルメス殿!!共に行こうぞ!!」
「おうっ!!必ず中央に行って彼らをギャフンと言わせるわっ!!」
麗沢とエルメスが肩を組んだ、意外と仲良いなあんたら。
「で・・・零羅さ、あの・・・俺の護衛お願いしても良いッスか?」
俺は情けない顔で零羅に頭を下げた。今この現状で一番弱いのは俺だ。武器無しの俺じゃエルメスにも及ばないだろう。本当ならグレイシアと零羅を一緒に行かせるのがベストなんだろうけど・・・
「あの、わたくしでよろしいのですか?」
「うん、レイラが相応しいから・・・今のサクラは能力はあってもそんなに強くない、レイラの助けがいる。私は一人でジョシュを探す。安心して、無鉄砲な事はするつもりないから」
グレイシアが直球に答えた。
「そうですか。なら、一緒に頑張りましょう桜蘭さん!!」
零羅はふんっと力を入れた。
「どうやら次なる旅路が決まったようじゃな。しかし今日は疲れたであろう、今はゆっくり休み、疲れを取って歩き出せば良い。そしてまた疲れたらここに来ると良い。それが我々人魚に今できる事じゃ。いつか共に戦う時が来るその時に向けて、其方らにこの言葉を送ろう『全ては平和の為に』」
俺たちは、シレンに人間用の客室へと案内された。シャワールームやら、ベットとかもしっかり完備してる小洒落た部屋だ。窓の外は人魚や熱帯魚が泳いでる。リゾートホテルみたいだな。
とりあえず寝よ、もうクタクタだ。三上倒してから意識飛ばしてたりはしたけど、ずっと神経尖らせっぱなしだ。意識が消えるのは一瞬だった。
そして、俺は目を覚ました。さて、行くとするか・・・
俺は身支度を整えて外へ向かう通路へ出た。かなり早く起きたつもりだったけど、グレイシアが先にこの先の広場に立っていた。
「もう行くんスか?グレイシアさん?」
「うん、いても立ってもいられないから。後サクラ、呼び捨てやめたの?私は構わないから」
「気分次第ッスよ、何となくさん付けが今はしっくり来たんス」
そんな他愛の無い会話をしていたら他のみんなも早起きだ。体力回復したら居ても立ってもいられないんだろうな。
「みんな早いッスね」
「当たり前よ!レイサワは寝ぼけてたから無理矢理起こしたわっ!!」
「エルメス殿が拙者の耳引っ張りすぎて、エルフになってしまうでござるよー」
麗沢は寝ぼけ眼だ。そんな後ろからトコトコと零羅もやってくる。
「あら?ごきげんよう、皆さんお揃いですね」
「なんだかんだみんな揃ったッスね。けど、ここからみんな分かれるんスよね」
「うむ、そうでござるな・・・おっ!!ならばここは一つ!円陣でも組むでござるか!!」
麗沢が意外と良い提案をした。
「いいわねそれっ!!よしサクラ!!あんたが中心の掛け声出せ!!」
「俺っ!?」
エルメスが俺に無茶振りしてきた。
「うむ!先輩が最適でござるな!!キリッ!!」
「そうですね!!桜蘭さんが一番です!!」
「君がレイを倒したから、君しか相応しい人はいない」
みんなして俺を持ち上げる・・・悪い気はしないけどさぁ。
「分かったッスよ、みんな手を出してくれ!!」
俺の差し出した手にみんな手を重ねた。5人分の手・・・に加えて2人の女の子のてが増えた。
「ん?」
横にいつの間にかシレンとワダツミが、足のヒレを地面に立たせて俺の横にいた。あぁ、近くに水中に繋がる穴が空いてるのか。にしても、そんな風に立てるんだな。
「私もやるのですよ!!」
「私もこれから闘う者の一人だ」
まぁ、人魚のみんなも彼らと戦ってくれるんだもんな。
みんな手を重ねる。何を言うべきかな・・・あ、そうだ、アレで行こう、
「俺たちはこれから新たな闘いに身を投じる!!敵は強大!生半可な覚悟じゃやられるッス!!みんな、生きてまた全員で会おうよ!!そしてみんなで心の底から笑いあおう!!!」
『全ては平和の為に!!!!』
俺たちは手を上に掲げてそれぞれの新たな闘いに向けて走り出した。
平和を願いし者たちの闘いが、今幕を開ける。
第3章へ続く
THE END OF THE ANOTHER WORLD 完




