表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/40

アジト襲撃2

 アジト付近へと到着したイーリスは周囲一体の索敵を開始する。


「ふむ…見晴らしのいい岩の上に狩人アーチャーらしき弓を持った盗賊が2人…更に入り口にも戦士ウォリアーらしき装備をした盗賊が2人か…入り口に4人とは随分と厳重だな。麻痺矢まで持ってるんだから確かにこりゃ規模が中々大きそうな盗賊団だな。」


 ノワールでは羽ばたく音で見つかるだろうと予測し一度スキルを解除してから自身の翼で羽ばたいてから着地する。


「最初はノワールで潰せばいいとは思ったがこりゃ中に捕まってる人とか間違いなく居るだろうな…索敵スキルで探れないかな?」


 さっそく索敵スキルを発動させるが、入り口付近とそこに立つ4人の盗賊達しか感知ができない。どうやら地面深くまでは索敵スキルは対応していないようだ。


「うーん…レーダー波的な物を飛ばしてみたいに探ってるっぽいな。あの時盗賊達が感知できなかったのは岩陰に阻まれて感知できなかったんだな、索敵スキルのレベルも低いからしゃーないか。暗殺者アサシンがそもそも索敵はそこまで得意ではないジョブだしな、洞窟内に入れば近くの部屋の中を探るくらいはできるだろ。」


 次にどうにかして侵入する方法を考える


「とりあえずあの4人を気絶させた後は隠密スキルを発動させながら行けばいけるかな。ゲーム時代はヘイトを下げたり接敵直前に使用する事でファーストアタックダメージを上げたりできたが…こちらではあの店主には俺は気が付かなかった所を見ると、存在感を消すスキルみたいなもんだろ。…よし、行くぞ!」


 さっそく暗殺者アサシン時代に使ってたスキルウィンドウを思い浮かべるとやはりウィンドウが脳内で浮かび上がるので、隠密スキルを使用し近付いていくと、次第に喋り声が聞こえてくる。どうやら談笑しているようだ。見張りとして機能しているのか疑問に思いながらなんとなく聞き耳を立ててみる


「…でよ!…な…だぜ?まったく羨ましいもんだぜ。」

「全くだ。俺らにいつも回されるのは完全にぶっ壊れてたりする事がほとんどだからな…」

「ただするだけならいいんだけどな。ゆるっゆるなんだよなぁ…そういえば今日はDランク冒険者が6人も入ってくるみたいだぜ?」

「本当か?Dランクが6人とは頼もしいが、なんでまた?6人も居れば盗賊に入るまでもなくそこそこ稼げると思うんだが…」

「大方壁にぶつかってイライラしてた所を頭に誘われてついてきたんだろうな。確かに頼りにはなるんだろうが、俺らの分け前がまた減っちまう事を考えると素直に喜べないぜ」

「それは言えるな…」

「朗報だ。その6人はもうすでに捕まったからその心配はないぜ。ただ、あんたらも同じ目に遭うけどな。」

「なっ!?だ、誰…カッ…」


 突如後ろから聞こえた澄んだ女性の声の割に男らしい口調に驚いて振り向こうとした瞬間、意識を暗転させる。


(ふぅ、4人ともかなり近くに居ても気が付く様子は全くないなんて流石は暗殺者アサシンだ。もう少し奥に入って誰か居たら助け出してそれからノワールに潰させるとしよう。)


 奥へと入ったすぐそこの部屋では何人か談笑している。その内容のほとんどが聞くに堪えない下品な話題ばかりだったのですぐさま全員無力化する。


(ったくゲス野郎どもが…強姦は絶対に許されねえ行為だぞ…どうやら女性以外にも捕まってる人がいっぱい居るみたいだし急がねえとな)


 次々に部屋へと入り込み、全員がイーリスに気が付く事もなく意識を暗転させていく。


「やっぱ多いなぁ。バラけているから各個撃破できてるけど、全体で50人前後か?30人この場に居ないから80人規模っていうと確かにでかい盗賊団だな。さて、次は…」


 索敵スキルで内部を探る、すると2つだけの反応が出るが、なんだか様子がおかしい。聞き耳を立てると奥から絹を裂くような女性の叫び声と野太い声が聴こえてくる。どうやらお楽しみをしようとしているらしく慌てて部屋の内部へと侵入。すると嗅ぐに耐えない妙な臭いが充満し、思わず顔を顰めるが警戒心など皆無のズル向けた汚いケツとぶら下がった棒に向かって思いっきり蹴りを放つ。


「グアッ!!!………ヒッ、ヘヒッ…!!」

「きゃああッ!!!」


 突然目の前の男が苦悶の表情で声にならない声を上げたと思いきや白目を向いて倒れたので目の前の女性も同様に驚いて声をあげてしまう。


「(うっわーやっといてなんだけど痛そう…同じ元男だからあの痛みはよくわかるぜ…内臓を潰されるようなもんだからな…うん…この靴は後で交換しとこ)ふぅ、大丈夫ですか?」

「だ、誰!?」

「すいません。この格好じゃ怪しいですね、大丈夫ですよ。貴方達を助けに来ました」

「あ…ほ、本当ですか!助かりました…もう…ダメかと…」


 しかしその格好は上半身の布は切り裂かれ胸部が露出しているので目のやり場に困った彼は安心させるためにもフードを取ってから軽くその女性に抱きつく。


「遅れてごめんなさい。怖かったよね…もう安心していいですよ」

「(あ…凄いきれいな人…それに、なんだか落ち着くいい匂い…)あ、う、うぅ…ぐすっ…」


 緊張の糸が解けたのだろう。途端にその女性は泣き出してしまい、強くこちらに抱きついてくる。しばらくその状態で居ると次第に落ち着いたのか顔を赤くさせてゆっくりと離れる


「す、すいません。見苦しいところを…」

「いえ、平気ですよ。落ち着きましたか?」

「は、はい」

「良かったです。それじゃあ私はこのアジトを制圧しないといけないのでもう行きますね。一人は怖いでしょうし、他の捕まっているであろう人と合流しましょう。」

「え?ほ、他の方は?」

「私一人だけです。もう一人居るんですが事情があって来れないので私一人で制圧しています。でも腕に自信があるから心配はいりませんよ」

「は、はい…わかりました」

「その格好じゃ寒いでしょう?これを着てください。…それじゃ行きますよ」


 カモフラージュのかばんから取り出す振りをしながらインベントリから適当な服を取り出し着せた後、次の部屋へと向かい、内部へと侵入し素早く数人の男達を無力化すると、そこは牢屋となっており、何人もの女性や男性が捕まっているので次々に剣でその錠前を破壊していく。


「この洞窟で捕まっている人たちはこれで全部ですか?」

「あ、あぁ。その通りだ…は、早くここから脱出しようぜ!」


 少しひょろっとした男性が応える。恐らくキャラバンを襲われた際に捕まったのだろう。


「嘘言わないで!まだ他にも何人か連れてかれた女性がこの先にも居るわ!その人たちも助けてあげて!ここに居る人たちはまだ何もされていないから大丈夫よ。」

「わかりました。…そこの貴方、嘘はよくないですよ。早くこの場を離れたいからって嘘はいけません。次、言ったら置いて行きますよ。」

「うっ…わ、わかったからそれだけは…」

「それじゃあ皆さんはここで待っていてください。すぐに片付けてきます。

「も、もしかして貴女一人なんですか?」

「えぇ、でも私一人でも制圧できるので安心して待っていてください。」

「待ってくれ!俺も一緒に戦うぞ!」

「俺もだ!あいつらに仕返ししてやりたい!それについさっき一人仲間が連れて行かれちまった!」


 と、先ほどとはまた違ったがっしりした2人の男が応える。装備は外されているが、体格はがっしりとしていて筋肉も付いているのを見る限り恐らく冒険者だろう。


「…冒険者ですか?ランクは?」

「Dランクだ!こいつも同じパーティー仲間だから戦力にはなるはずだ!」

「最初にアニー…仲間を人質に取られちまって…どうすることもできなかったんだ…!クレイ帝国からアグニス王国に拠点を移そうとしたらまさかこんなことになるなんて…」

「わかりました。それじゃあ付いてきてください」

「助かる!」


 転がっている盗賊から武器を奪い2人の男達と共に部屋を制圧していく。その素早い動き、目の前にいるのに時たま居なくなったと錯覚するほどの隠密スキルの高さ、そしてその美貌に目を奪われてしまう。


「すげぇ…俺達居なくてよかったんじゃ…あ、あんた名前は…?」

「イーリスです。」

「知らない名前だな…。」

「アグニス王国の冒険者か?アグニス王国の冒険者ってのはこんなに強い冒険者もいるんだな…」

「でもこのことは内緒でお願いしますね?」

「どうし「どうしても、ですよ。いいですね?」

「お、おう、わかった。約束は絶対守るから安心してくれ。」

「俺もだ」

「ふふ、よろしくお願いします」


 その後も音を立てずに進むがすでにお楽しみ中の部屋も多く、何人かは手遅れ状態であった。

 男性をなるべく目に入らせないようにした方がいいだろうと考え、牢にいた男性達には下がってもらい、女性同士で慰め者になっていた彼女達を介抱していく。


こうして保護しながら進んでいくと、ついに最後の部屋にたどり着く。恐らく中にいるのは頭目であるダーフィルだろう。

索敵スキルを使用して内部を探るが何故か反応がないので、すぐさま内部へと突入する。


「いったいどこに…!」

「ちょっと待ってください…そこです!そこが抜け道になってます!」


 辺りをよく見ると、つい先ほど動かした痕跡のある岩を見つけるのでさっそくそれを動かしてみると、そこから人が一人通れるくらいの道が現れる。


「この先か!待ってろ!」

「私が先行します。行きますよ!」


 抜け道を走り抜けると地上に出たのでさっそく索敵スキルを発動させる。すると、まだ遠くにいってなかったのか、すぐそこに2人の反応が現れる。


「居ました!こっちです!」


 そちらへと走っていくと、大柄な男に引き摺られるように連れていかれている女性が見える。間違いなく二人の仲間だろう。


「クソッ!もう追いついてきやがった!おい、止まれ!止まらないとこの女を殺すぞ!」

「うっ…!」

「アニーを離せ!」

「大人しくしなさい!もう終わりですよ!」

「雑魚はひっこんでろ!おいそこの女!お前に言ってるんだ!お前何者なんだ!なんで…たった一人にここまで!クソ…!」

「貴方が知る理由はありません。…大人しく投降する気はありませんか?」

「冗談じゃねえ!せっかくここまで規模を大きくしたってのに…妙に静かな上に嫌な予感がしたから逃げてきたがまさかもう追いつかれるなんて…」

「いいからその女性を離しなさい。」

「黙れ!いいから離れろ!」

「(完全に俺をビビってるな。恐らくあの女性は俺を抑えるために殺すことはしないだろう…よし!)わかりました…」

「よし、いいぞ。そのまま後ろに…うおおっ!?」

「きゃあっ!?」


 突如ダーフィルの足場が崩れ、踏ん張ろうとするが足が何故か出ない。そのまま剣を取り落としてバランスを崩してしまう。捕まっていた女性も別の方向に倒れこみ、射線が空いたその瞬間を狙って【ホーリーアロウ】を唱え、男の両腕を貫く。


「今だ!はぁっ!」

「ぐあああああッ!!」


 抵抗らしき抵抗もできぬまま両腕をやられたはダーフィルはその後、下半身が【スワンプフィーバー】によって完全に埋まってるので逃げ出すことも叶わずついに観念するのだった

2/2追記


またもやリアルが忙しくなってきたので2日更新がまた難しくなりそうです。

なるべく日にちの間隔が空かないうちに投稿するよう頑張ります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ