18 心
最終話です。
ピチャン・・・・・・。
レーヌは牢屋の中で目を覚ました。
「あ、私、攫われたんだった」
「目覚めましたか?」
牢屋の外から声をかけてきた。
レーヌはその姿を見て凍り付いた。
「久しぶりだね、レーヌ」
暗闇で青白く目が光っている。
「あ・・・・・・」
声も出ない。
「なんだい、久しぶりの再会だというのに・・・・・・娘よ」
「知らない、知らない知らない知らない!!」
空間にレーヌの声が響きわたる。
パラパラ・・・・・・。
衝撃により牢屋の天井から欠片が落ちてきた。
「落ち着きなさい、不幸を呼ぶ娘よ。魔族の女王たるに相応しい」
「いや・・・・・・」
レーヌの目から希望の光は消えていた。
「もうじき時間だ、また来るよ」
そう言って去っていった。
そのころ、スグル達は。
敵に見つかっていた。
「こいつらあのギルドの奴らだ!」
「あの天界の種族の集まりだというやつか!」
「殺せえええ!!」
敵が一斉に襲い掛かる。
時は30分前に遡る。
「ねえ、誰もいないっぽくない?」
エレナはそう言って着陸した建物の屋根から飛び降りた。
「馬鹿!あの馬鹿!」
バンがそう言って後に続いた。
そして、今に至る。
「エレナ後で覚えとけよ!」
スグルが怒鳴る。
「ホントごめんなさい・・・・・・」
「その後でがあればいいけどな!」
バンが皮肉たっぷりに叫ぶ。
「きっと大丈夫よ!」
アンはいつも優しい。
という会話をしながら4人はガルガンディアの周りを逃げ回っていた。
「もう敵には絶対情報いってるよな、俺たちがいるっていう」
スグルが息切れ気味に聞く。
「そうだな、エレナもう全員こっち向かわせていいんじゃねーか?」
「そうね、そうしましょう!決着つけるわよ」
バンはリングで通信を始めた。
「皆聞こえるか、争いに終止符を打とう。全員ガルガンディアに向かってくれ!」
「「「了解!!」」」
そして、通信を切った。
「そんじゃ行きますか」
「そだな」
スグルとバンは考えていることが同じだった。
「ちょ・・・・・・」
アンが止めようとしたが遅かった。
バコーーーーン!!
ガルガンディアに穴をあけた。
「あ、こんなとこに入り口が!」
「よし!行こう!」
「あら、ほんと!スグル流石だわ!」
アンはこの3人を見てこんな状況なのになぜだか笑みがこぼれていた。
そのころ、レーヌはどこかに連れていかれようとしていた。
「いや、どこへ連れて行くつもりなの!?」
掴まれた手首をどうにかしようと必死に抵抗していた。
「心配しなくてもいいよ、彼らのところだ」
「え?」
一瞬喜びの表情に変わる、がホントに一瞬だった。
「彼らの死を直接見せないとね」
絶望の表情に変わる。
「知ってるだろ、お前がホントの魔界の女王になるのにかけているもの・・・・・・それは大切な者の死だ」
レーヌは泣きながら抵抗する。
タッタッタッ。
その時、レーヌに希望を与える声が響き渡る。
ガシャン!!
「レーヌ!助けに来たぞ!」
「ダメ・・・・・・来ちゃダメ!!」
「もう、遅いよ」
レーヌを掴む力が強くなった。
スグル達のほうにいきなり現れた杖を向ける。
「消失」
スグル達の周りの大気が爆発し始めた。
「ぐあああああああああ!!」
エレナとアンはもう倒れたままだ。
「くそ・・・・・・が」
バンは片腕がもう使い物にならない状態、スグルも左足をやられていた。
「もういいから!帰ってよ!」
レーヌは泣きながら叫ぶ。
「そんなわけにはいかねーよ、なあスグル」
「はあ、はあ、はあ・・・・・・ああ、俺らは友達とか知り合いとかそんな曖昧な関係じゃねえ」
スグルは左足をかばいながら立ち上がる。
「ギルドもそんな簡単な関係じゃねえ、レーヌ俺らは、俺達は家族だろ」
スグルの身体が光り出した。
やがて、おさまる。
「あれあれ、何も姿が変わってませんね」
「そんなことないわ」
レーヌが掴まれていた手を振りほどきスグル達の方に行く。
「アン、エレナ大丈夫!!」
「レーヌ・・・無事でよかった・・・」
アンの最初の言葉がこれでレーヌはまた泣きそうになる。
「スグル、よくやった、それが力をコントロールしている姿だ」
スグルの姿は見た目が全然変わっていない。
しかし、内側に力が湧き出ている感覚があった。
「おのれ、レーヌを渡せ!」
黒い巨体が迫ってくる。
スグルは冷静にそれに手をかざした。
「な・・・」
黒い巨体は壁を突き破るほどの勢いで吹き飛ばされた。
ズドーン!!
「お前は俺の大切な人たちを傷つけた」
「この・・・」
「天空剣」
空高くから剣が落ちてきて黒い巨体を貫いた。
「もう争いは終わりだ、さよなら・・・・・・お父さん」
スグルは最後にそう呟いた。
黒い巨体が消え、魔界の者が煙のように消えた。
おそらく、召喚されていたのだ。
「ありがとう」
ぼそっ。
「なんか言ったか?」
スグルはにやにやしながら聞き返す。
「調子に乗るな」
そう言いながらスグルのお尻を蹴飛ばした。
ガルガンディアから出たところでギルドのみんなが待っていた。
「おかえり」
「ただいま」
やっぱ家族だ、そうスグルは思った。
「さって!新しいギルド地どこにすっかなー」
バンが言う。
「いいのがあるじゃん」
スグルはにやりとしながら後ろのガルガンディアを指さす。
「「「おおお!!!」」」
それから・・・・・・。
この異世界は天空の光 (フィルマメントオール)と名付けた。
そう、俺たちのギルド名だ。
レーヌがこの世界のみんなが家族のようにあってほしいと提案してくれた。
俺達がこの世界を良くしていくと決めた。
誰かに任せちゃダメだ、自分から始めないと。
読んでくださった方ありがとうございます。
話がめちゃくちゃで申し訳ないです。
次回作は設定などしっかり考えてから書き始めたいです。
この作品を書いたことで少しは経験を得られたと思います。
「異世界計画」これにて完結!!




