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早田音さよの超絶物語  作者: 中二病少女
第三章 私達の魔法
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休日1

 俺は朝ゆっくりと目を覚ました。やっと土曜日だ。思わず二度寝したくなってくる。

 二度寝したいと思いつつも、俺は体を伸ばす。昨日あれだけ魔法の練習をしたんだ。当然まだ疲れが残っている。スポーツとかをやって、疲れが次の日まで残るなんてことって嘘だと思ってた。

 魔法ってこんなに大変なんだな。杖とかがあれば簡単にできるものだと思い込んでいた。現実と想像ってこんなにも差があるもんなんだな。まあ、魔法が現実って言うと違う気がするけど。

 そんなことを思っていると違和感に気が付く。あれ?どうしたんだ?いつもと何違う気がする――明らかに何かが違う。まだ起きて少しぼーっとしているから?少し前まで別の世界にいたんだし仕方ないか。

 体を起こし、布団を退かす。そして俺と隣ですやすやと可愛い寝息をしながら寝ている銀髪の少女が視界に入ってくる。こいつの寝顔って初めて見たな。今まで自分の部屋で寝てたし当たり前か。つい雛井の寝顔に見入ってしまう。気持ち良さそうに寝てるな。こいつの魔法は凄いって言ってたし、疲れが溜まってるだろう。

 俺は雛井を起こさないようにゆっくりと…………。

「――――――は!?」

 俺は一瞬にしてベットから飛び降りベットと反対側の壁まで移動してする。待て待て待て!!一体何が起こったんだ??一瞬にして眠気が覚める。冷静になれ俺。どうしたこうなった?昨日はいつも通り寝たはずだ。俺は悪くない、はずだ……。

 俺のベットにいまだに気持ち良さそうに寝ている銀髪少女。何を言われようと俺は悪くないぞ。そうだ。悪いことなんて一切ない。そう思うから悪いように感じるんだ。

 見なかったことにしよう……。起きて何か言われたら答えればいいし、聞かれなかったらそれでいいか。

 俺は布団を雛井が見えなくなるように被せる。よし、これで現実逃避完了だ。もう忘れよう。こっちに来てから初めての休みだってのに朝から散々な目にあった。

「はあ~」

 俺は朝から大きなため息をつきながら一階へと足を運んだ。

 一階へ向かう途中、雛井の部屋の前で雛井が寝る時にいつもつけているナイトキャップを発見する。がそれも見て見ぬふりをする。あいつマジでどうしたんだよ。もしかして雛井って寝相が悪かったりしてな……それはないか。俺が来てからそんなこと全くなかったし……やっぱり俺の隣で寝ていた理由が気になる。考えても仕方ないか。俺は少し肩を落としながらリビングに向かった。

 そろそろ見慣れ始めてきた何も置いていないようなリビング。まあ、別に何も置いてなくてもそんなに困らない。テレビ等も最初はないとまずいんじゃないか?と思っていた時があったがなくなってみても然程生活に支障は出なかった。

「はぁ~」

 朝から二度目のため息。そして俺はいつものようにキッチンに向かった。

 そろそろコンビニで買った材料も尽きてきたし、また買い出しに行きたい。あのコンビニでもいいがそれ以外の店も行ってみたい。こっちに来てから二回ほどあのスーパーのような品揃えのコンビニに行ったが、いつも雛井の知り合いの店員に色々と聞かれてめんどくさい。今日は雛井と一緒に出掛けるか。これってデートになったりするのか?そんなわけないか。いつもしてることだしな。

 他の連中はどんな感じで休みを過ごしてるのか。そもそも雛井が普段どんな過ごし方をしてるのかが一番気になる。あいつのことだから魔法の練習でもしてるのか?最初にあった時も変な森で練習してたし、ありそうだな。俺も魔法は使いたいと思うけど、休みを潰してまで使えるようになりたいかって言われるとな……。まあその辺は後で雛井に直接聞いてみるか。



 朝飯を作り終え雛井が来るのを待つこと十五分は経っただろうか。おっせーなあいつ。最近雛井と一緒に食べていることが多かったせいか一人で食べるのってなんか嫌だな……。今何時なんだろ?

 マジックフォンを確認する――十一時!?もうそんな時間なのか!気が付かなかった。そういや起きてから今初めて時間を確認したな。てっきりいつも通り起きたんだとばかり思い込んでいた。こんなに寝過ごしてたのか。あいつ遅すぎだろ。休みだからって寝すぎだ。

「ったく……」

 仕方ない、起こしに行くしかないか。あんまりこいうったことは嫌なんだけどな……。前に一回だけ雛井を起こしに行ったけど、あの時はかなり緊張してたからな。いや、でも……まあ変なことしに行くわけじゃないしいいか。

 俺は自分にそう言い聞かせ雛井の寝ている自分の部屋に向かう。

 自分の部屋に戻る途中に雛井の部屋の前でナイトキャップを拾う。さっきはめんどくさくなって現実逃避したけど、雛井のやつ一体どうしたんだろう?

「雛井起きてるか?入るぞ?」

 自分の部屋に向かって確認する。が、しばらく経っても雛井からの返事は来なかった。

「ほんとに入るぞ?」

 自分の部屋を開けるのにこんなに緊張するなんて……。ドアを少し開け中を覗く。雛井には俺が今朝被せた布団を今だに被っていた。こいつあれから起きてないのか?もしかして体調でも悪いのか?はぁ~仕方ない。部屋に入るか。女の子が寝ている部屋なんてほんとに入りたくない。あああ!!でも入らないと。俺は勇気を振り絞って自分の部屋に足を踏み入れた。

「おい、雛井。いつまで寝てるんだよ」

 そう言いながら俺は雛井を布団の上から軽く揺すった。

 やはり反応がない。休みになると起きるのが遅くなったりするやつっているよな。雛井はきっとそういうやつだったり……ってそんなわけないか。普段はどんくさそうにしているが、生活習慣はしっかりしてるやつだしな。

「いい加減起きろって」

 俺は申し訳ないと思いつつもさっき雛井に被せた布団を勢いよくめくる。

「な……」

 そこには――いつも整っている髪が雑に乱れており、全身汗だくの雛井の姿があった。

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