元義弟は転生仲間を頼りにする
仔猫とふれあうイベントも、好感度の件も協力者が必要そうだと感じたラルクは同じ転生仲間のテレスを頼ることにした。
「猫耳リザちゃんがみたい」
「いきなりなにいってんの?」はぁ?と訝しげな表情でテレスはラルクを振り返った。
生徒会室、まだ他のメンバーは来ていない。二人だけの室内で書類を書棚にしまっていたテレスの耳に、ため息混じりにアンニュイなラルクがこぼしたひと言は衝撃的だった。
元は男性だったとしても、今は女性のテレスに向かってまず配慮のない発言だった。
「恥をしのんで、協力を頼みたいんだ!!」
ラルクは前世元男性で、同じリザちゃん推しのテレスなら分かるだろうとばかりに近づいた。もう少しでふれあうほどの距離まで詰めより、
「猫耳リザちゃんが忘れられないんだ。猫耳イベントを再現する協力をしてほしいんだ!」
と真剣な眼差しでテレスを見つめた。
呆れたようにはぁっと息を吐いて、
「…で、なに…協力って、二人で猫探ししてリザちゃんに嫉妬でもしてもらいたい訳?」と少し睨み付けるように問い返した。
「手伝ってもいいけどさ、私は猫耳見られないわけだしメリットないよね?大好きなリザちゃんに嫉妬されて、なんか損しかないよね?」と、正論であった。
「でも、猫耳が…イベントを…」ラルクの頭のなかはリザちゃんのスチルでいっぱいになっていた。
「あのさ、イベントなんて起こさなくても、いくらでもこれつけてって渡せばリザちゃんは着てくれるんじゃない?」
はぁっとため息混じりに言われると確かにその通りかもしれないと思う。
「でもなんか違う…そういうんじゃ無いんだよ!!
しかも最近お義父さんの目が厳しくて、添い寝もなくなっちゃったしなぁ…」
「えっ!何!その添い寝って!!」ラルクの襟を掴みつつさらに顔が近づいた、その時…
「ラルクいる?」リザちゃんが生徒会室に入ってきた。




