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第17話 ウチの発情期SIDEタマ

更新しました~!!

宜しくお願い致します~!!

 

 タマ・シャトルモンは獣人族である。


 ウチは今、ご主人様(杏輔様)のお屋敷でお世話になっている。


 出会いは本当に偶然だった。


 ウチと妹のユイナが村の飢饉ききんを抑えるために生贄いけにえにされそうになったから村から逃げたのがきっかけ。


 両親が死んでから地獄だった。


 たまたま逃げ込んだ山の中、


 ただ遠くへ……生きるために、ただ遠くへ。


 妹の手を引いて、行けるところまで歩き続けた。


 足を止めることはできなかった。


 もしも村の人達に捕まったら殺されてしまうから。


 だけど妹のユイナは倒れてしまった。


 元々身体の弱い子だった。


 それなのに、食べるものはないから体力が落ちていた。


 だからウチは妹のユイナをおぶって、歩き続けた。


 本音をいえば、すごく休みたかった。


 今すぐにでも横になって、なにもかも忘れてしまえるくらい眠りにつきたかった。


 起きたら全部夢で……幸せな日々がそこにあって……。


 でも、分かっている。


 それがただの願望だってことくらい。


 だから、ウチは妹と幸せに暮らすために歩き続けた。


(もう……そろそろ限界にゃ……)


 そう思った先に、突然立派な屋敷が見えた。


 そこには二人の男女の《《人間》》がいる。


 ウチは最後の力を振り絞った。


「――あ、あの! 妹を……妹を助けてほしいにゃ!」


 両親が死んでからろくでもない人生だと思っていたけれど、神様が与えてくれたチャンスだと感じたから。


 だけど女の人間は、


「杏輔様。お下がりくださいまし」


 男の人間を庇うように前に出て、全身から殺意と緊張感を漂わせる。


「答えなさい。この領域は絶対不可侵。何人たりとも入れぬよう結界を張っております。事と次第によっては……我が主に仇名す者だと判断致しますわ」


 そう言って、火と水の魔法陣を展開させる。


 一歩間違えれば殺される。


「今、ここを出て行き、何も見なかったとするならば不問と致しましょう」


「う、ううっ……」


 妹が助かるなら、私はなんだってする。どんなことだって受け入れる。


 そう思っていたのに、


 ウチの全身は嫌になるくらいこわばっていた。


『ちょ、ちょっと待ってください。見るからに病人じゃないですか。俺はほっとけないですよ』


 だけど男の人間はウチを見捨てなかった。


「関係ありません。子供だろうがなんだろうが杏輔様に害を為す可能性がある以上、私は看過できませぬ。ご理解を」


 お付きの人の考え方が正しい。


 だけど、ウチは引き返したくなかった。


 ユイナ()の命が懸っているから。


『この状況で放っておいたら、間違いなくこの子達は危険ですって。それにそんなことしたらじいちゃんだって怒ると思います。だから今は……この子達を助けましょうよ』


 それでもこの人はウチ達を助けようとしてくれた。


「どうか……! どうかお願いにゃ! 妹が助かるなら、ウチはなんだってするにゃ! だからどうか……! どうか……!」


 ウチは力を振り絞って地面に額を地面に擦りつけた。


 結果として、ウチとユイナを受け入れてくれた。


 ウチは男の人間……杏輔様の優しさに救われた。


 曰く、杏輔様《ご主人》も両親を亡くしていたらしい。


 ウチとユイナを助けてくれたのは、一時の同情なのかもしれない。


 でもウチにとっては少しだけ運命を感じた。


「とはいえ、ここの温泉は本当に不思議にゃ」


 あれだけ衰弱していたユイナが温泉に入ったら、翌日には体調が良くなったのだ。


 奇跡以外に言いようがない。


 ひょっとしたら、ご主人こそが神様なのかもしれない。


「でもこの疼きは温泉でも治らないのにゃ……」


 そんなご主人杏輔様と一緒にお風呂に入った時、


 たまたまとはいえ抱きしめられた時、全身に電流が走った。


(これ……発情期にゃ♡)


 すぐに分かった。


 昔は軽くではあるが発情期は来ていた。


 でも最近はユイナと逃げるのに必死で、そんなものは忘れていた。


 思い出したからこそ分かる。


 今回の発情期は確実に《《重たい》》。


 でも考えてみたら発情期がくるのは、当たり前なのかもしれない。


 獣人族は本能として強い《《オス》》と会うと発情期が来やすい。


 それは肉体的な強さだけではなく、精神的な強さや経済的な強さも含まれている。


 だからウチとユイナを安全な場所に置いてくれる杏輔様といることで発情期は遅かれ早かれ来ていたのだろう。


 でも、今は妹の前でみっともないところを見せたくなかった。


 杏輔様《ご主人》を置いて温泉を出て、


 与えられた部屋に一人戻って、ベッドの中で一人慰める。


 せっかく用意してくれた食事にも手を付けず、


 哀れにも綺麗な布団を用意してしまったのに、愚かにも汚してしまった。


 それでも収まらない気配がまったくない。


「ご主人に責任を取ってもらうしかないにゃ♡」


 これでもウチは獣人族。


 音を出さないで歩くのは得意。


 階段を登り、ご主人の部屋の扉に辿り着く。


「え……!? タマさん……!? 大丈夫なんですか?」


 ご主人を見た瞬間、頬が熱くなってお腹の奥がきゅんきゅんとした。


 嫌でもウチがメスであると自覚する。


 ウチはゆっくりと主人に近づいて、


「ご主人……許してほしいにゃ……♡」


 杏輔様《ご主人》を抱きしめる。


「タマさん……!?」


 ご主人はウチの行動にかなり驚いたご様子。


 でもウチは先程の温泉で甘えた仕草よりも、明らかに媚びたやり方で頬擦りをする。


 自分の匂いを染みつけるように……。


 ご主人はウチのものだと主張するように。


「ご主人……頭……撫でてほしいにゃ……♡」


「こ、こうか?」


 ご主人はウチの頭を撫でる。


 すごく心地良い。


 ただでさえ発情期の熱に明かされていた気分がさらにポワポワと宙に浮く。


「ご主人も撫でてあげるにゃ」


 そう言って、ウチはご主人の身体を撫でる。


「〜〜っ!」


 ご主人から甘い吐息が漏れる。


 きっとご主人も喜んでくれているよだろう。


 喜んでくれたなら、ウチも嬉しい。


 でも、そろそろ我慢も限界。


 だからウチは本能に従う事にした。


「ご主人……ごめんにゃ……」


 ウチは本能のままご主人に腰にまたがる。


「〜〜にゃ!」


 瞬間、痛みが走った。


 内臓が裂かれたような感覚。


 でもそれもすぐに快楽に変わる。


「これ……♡ やばいにゃ……♡」


 全身に電流が流れ続ける。


 明らかに、全身が満たされていく感覚がする。


 何か身体の奥から漲るような、そんな感覚。


「ご主人……痛くないかにゃ?♡」


「俺は大丈夫だけど……タマさんは……?」


 ご主人はウチを優先して気遣ってくれる。


 その事実だけで、心満たされる。


 今まで家族以外には虐げられていたから、想像以上に癖になりそうだったけどーー


「――ずいぶんと楽しそうですわね」


 声をかけられて、背中がぞわっとする。


 シルフィ様が微笑を浮かべて立っていた。


「ごめんなさいにゃ……ごめんなさいにゃ……」


 悪いことをしている自覚があったから、ウチには謝ることしかできない。


 でも腰は止まらない。


 自分では止まることができない。


 しかし、シルフィ様はそんな私を気にすることはなかった。


「タマさん。私のことはお気になさらずとも大丈夫ですわ。私もその目的で来たのですもの」


 シルフィさんのお尻の辺りから悪魔のような黒い尻尾がニョロニョロと動いている。


「サキュバス……?」


 曰く、主人に尽くす者。


 その対価として魔力を頂くため、本能で男性の扱い方を理解するという。


 でも今はシルフィ様が人間ではなかったとか、そんなことはどうでもいい。


「メイドとしてご奉仕されるのであれば、先達としてご主人様の悦ばせ方はお教えするのが筋でございますから。それに――」


 シルフィさんは女神のような笑みを浮かべて言う。


「――妹のユイナさんには聞こえないように魔法をかけておきました。ここでの出来事は物音一つ盛れることはありません。安心して奉仕して下さいまし」


「感謝するにゃ……♡」


 だとしたら、今ウチが抑えているものを全部解放しても何もお咎めはない。


 シルフィがいうにはこれはご奉仕。


 ウチがただ発情している訳ではない。


「もちろん私も手伝わせて頂きますわ」


 そうしてシルフィ様はメイド服を脱ぎ始める。


 シルフィ様の身体は同性のウチでも見惚れるほどだった。


「それでは失礼致します」


 そう言って、シルフィさんはご主人の顔を太ももで抑えて、


「ネネ様。我らが杏輔様は《《ここ》》が大変にお気に入りでございます。ぜひ覚えて下さいまし」


 シルフィさんはご主人の胸元の辺りを弄ると、


 ご主人の腰が勢い良く浮いた。


「にゃ!」


 不意に突かれたから、予想もしなかった位置に快楽が巡る。


(そ、そこはまずいにゃ……♡)


 でも一度覚えてしまった快楽の味は忘れられない。


 その味が枯れない内に、ウチは貪るように腰を打ち付ける。


 あと一回だけ……あともう一回だね……そう思っても、


 思考はループするだけ。


「ふふっ……ネネさんもご主人も……とても気持ち良さそうですわ。見ている私の方も達してしまいそうです」


 シルフィさんの言葉にふと冷静になって考えがよぎる。


 でも魔法はかかってなくて、ウチの声は漏れているんじゃないだろうか?


 きっと今、ウチはとってもみっもない顔をしているはずだ。


 そう考えたら、


「〜〜にゃ!」


 急にいけないことをしているように思えた。


 ユイナを部屋に置いて、こっそりと主人の部屋に行ったのだから。


「〜〜〜〜〜〜っ!」


 一際大きい快楽が全身を襲った。


 白い稲妻が『バチっバチっ』と脳を焼く。


 きっとこれはウチに残された最後の自我もなくなった。


 そこからはウチはただの獣に成り下がる。


 その先は記憶はなくて、次に自我と意識を取り戻した時には朝を迎えていたのだった。

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