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第15話 はじめての魔法

更新しました~!!

宜しくお願い致します~!!

「まずは水魔法から練習していきましょう」


 今は魔法の練習のためにみんなで外に出る。太陽は俺の真上。


 お昼ごはんを食べて、やる気は十分。


「先生! なんで水魔法にゃんでしょうか!?」


 タマさんが手を挙げてシルフィさんが質問する。


「そうですね……杏輔様には復習も兼ねますが……魔法とはこの世界で理でございます。正しく原理を理解すれば火もおこせますし、あらゆる想像も具現化できます」


 たしか魔法と科学は似ているって話だったっけ。


「言い換えるならば、魔法を使うのに一番必要なのは想像力なのでございます」


「想像力……」


「はい。想像がより具体的であればあるほど、魔法は成功します。そのための魔力がこの世界に満ち溢れています。水のから空気中まで。つまり魔法を学ぶには想像を学ぶ必要があり、その基礎として《《水》》が分かりやすいからであります」


「水か……たしかに水は生きるために必須だから、一番身体に触れますもんね」


「杏輔様の仰る通りでございます」


 むしろ全身の70パーセントは水。


 そういう意味では初歩的なものかもしれない。


 聞いている限りではあるけれど……色々と応用が効きそうな感じ。


 頑張って練習するか……。


「それでは、僭越ながら私が手本をお見せいたしますわ。それでは皆さん手のひらをお出し下さいまし」


 俺とタマさんとユイナちゃんは手を出す。


 その後、シルフィさんは右手から青の魔法陣を展開する。


「『ホーリーウォーター』」


 青の魔法陣から水が出る。


 シルフィさんが出した癒しの水は一切の外れなく、俺達3人の手のひらに注がれる。


「うわっ……すごく気持ちいいです」


「これがマナを含んだ魔法の水です。まずは水の理解度を高めていきましょうか」


「や、やってみるにゃ!」


 そう言ってタマさんは青い魔法陣を展開させる。魔法陣を展開させるのは簡単なのだろうか?


「ん〜! 上手く行かないにゃ〜」


 しかし魔法陣はすぐに消えてしまった。


「タマは一度、水というものを理解するところから始めてみましょうか」


 シルフィさんはタマさんに優しい笑みを浮かべる。


 意外と難しいのかもしれない。


「俺もやってみるか」


 俺は右手を掲げて願う。


 水の魔法を使いたい、と。


 すると右手から魔法陣が展開された。


 なるほど。


 魔法を使うためのトリガーは《《願うこと》》なのか。


 身体の70パーセントは水分。


 その水分は俺の肉体を循環する。


 それならその水分から湧き出すように。


 手の平の皮膚から集めて固めるように。


「いや、違うな」


 水は気体、液体、個体に別れる。


 身体から蒸発するのは気体だ。


 その気体の水分を空気とマナで冷ます。


 冷やせば凝固する。それを鋭く、突き刺すように。


「『《《ウォーター》》ランス』」


 青い魔法陣から巨大な《《氷》》の槍が出る。


 巨大な《《氷》》の槍は勢いよく、飛んで行く。


「なるほどな……想像がより具体的にしなきゃいけないってのはこういうことなのか」


 想定以上に冷やしすぎた。


 その点の調整が難しいかもしれない。


 いや、そこは練習だ。


 やればやるだけ、上手くなるはずだ。


 この感覚……久しぶりだ。すごく楽しい。


「杏輔様……一体なにをされたんですか?」


 シルフィさんは目を見開いて驚いた表情をして俺を見ている。


「え? シルフィさんに言われた通りにしてみたんですが……何か間違ってましたでしょうか?」


「いえ……何も。ふふっ……さすがは権三郎様の血縁というべきですわね」


 シルフィさんは事あるごとにじいちゃんってどれくらいすごかったんだ??


 正直、じいちゃんに関しては謎が多すぎる。


 この異世界で何を成して、この別荘を得たのか。生活の基盤に余裕が出てきたら色々と調べてみるか。


「すごいにゃ! 杏輔様!! かっこいい魔法にゃ!」


 タマさんは俺をキラキラとした目で褒める。


 そんな真っ直ぐした目で見られたら照れる。


 思えば、そんなストレートに『すごい!』って褒められたことは無かったかもしれない。


 褒められるって気恥ずかしいな。


「わ、わたしも出ました〜!」


 その声を見ると、ユイナちゃんも青の魔法陣からちろちろ……と魔法の液体が出る。


「すごいな……しっかり液体だ」


 ただ若干水温が高いみたいだ。若干ではあるが熱を帯びている。


 そこはイメージの差なのだろう。


「ユイナちゃんはどんなイメージで魔法を使ったんだ?」


 俺が興味本位でユイナちゃんに尋ねると、ユイナちゃんは頬を赤らめて恥ずかしそうなら答える……。


「え、えっと……おしっこをする……感じで出しました……」


「え? お、おしっこ……?」


 流石にその発想はなかった。


 たしかに、出すという意味では理解はできる。


 あぁ〜、だから水温が高いのか〜。


「まぁ……ユイナさんは杏輔様ほどではありませんが魔法の適正があるみたいですわ」


 ユイナさんの回答をシルフィさんは満足そうな笑顔で答える。


 おそらく、シルフィさんが想定してる最適解。


 いやいや……え? もしかして、シルフィさんも同じイメージじゃないよね……? ホーリーウォーターって……まさか違うよね……??


「うわ〜!! ユイナに先越されたにゃ〜!!」


 妹のユイナちゃんに先を越されたタマさんは嘆く。


 でもそれ以上の感情はないようだった。


「え? そのこと気になるのって、俺だけ……?」


 俺はそんなことを思う。


 ま、まぁ? あくまでイメージだよな? そういうことだよな?


 俺は自分の中で無理やり納得させる。


 シルフィさんが明言した訳じゃないから。


 俺は悶々としながら魔法の練習を再開するのだった。


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