表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/263

File84 惑星キストリーデへの貨物輸送③ 正体がわかる都市伝説もある

お待たせいたしました


今回は、発見されるまでのアンドロイド側の視点です

視点変換 ◇HMSー28K"カミリア"◇


私は狭いカプセルの中で目を覚ましました。

到着したのかな?

そう思い、私は身体を起こしました。

私はカミリア。全身機械体のアンドロイドです。

惑星ミンツトレニスから惑星キストリーデへ輸送されています。

「あれ?なにここ?」

ところが、カプセルを出た私の目の前に広がったのは、コンテナが並んだ、さらに大きなコンテナの中のようなところでした。

ちなみにコンテナの中のようなところは真っ暗ですが、私の目には暗視機能があるので良く見えます。

これはもしかして、輸送中に起動してしまったのでしょうか?

たしかカプセルに入る前に、到着を確認してから、()()()()が遠隔で起動する手はずになっていたはずです。

なのにどうして私は起動しているんでしょう?

とりあえず私は、コンテナの中を探ってみることにしました。

近くには、私と同じようにカプセルにはいったアンドロイド達が、静かに起動の合図が来るのを待っていました。

その光景は、まるで棺桶のようで、ちょっとだけ気味が悪いです。

そしてそれから少し離れたところには、また別のコンテナがありました。

私は気になって、そのコンテナを開けてみました。

するとそこには、アンドロイドの頭・胴体・手足がバラバラの状態で納めてありました。

「ひっ…」

思わず大きな悲鳴が上がりそうになりましたが、なんとか我慢できました。

このままカプセルに入って待機電源(スリープ)モードになっても良いのですが、なんだか勿体無いような気がしてきました。

どうせなら船の人に頼んで、操縦室とか客室にいさせてもらえないか頼んでみましょう。

そう思って、エアロックらしい扉に近づいた瞬間、

「動くな!」

ドアが開き、男の人が私に銃を向けて来ました。

「うわあっ!」

私は思わず悲鳴をあげ、転んで尻もちをついてしまいました。

男の人は、それでも私に銃を向けたまま、私に質問をしてきました。

「お前。間違いなく積み荷のアンドロイドだな。なぜ起動している?」

その表情は、()()()()が私をみるときのように、恐い表情をしていました。

「あっあのっ!どうやら起動タイマーのスイッチが入っていたらしくて…。それで起きちゃったんですけど、誰も居ないし、コンテナには首や腕がバラバラに入ってて恐くて…」

だから私は、正直に起こったことを話しました。

「タイマー?てことは、依頼者が意図的に仕組んだってことだな?」

男の人は銃を向けたままで、さらに厳しい顔をしました。

「どういうつもりかしらんが、この事はきっちり報告させてもらう。罰則(ペナルティ)は覚悟して貰うぞ」

「ちっ違いますっ!わざとタイマーにしたりしていません!」

私は必死に訴えます。

お兄さんが罰を受けるなんて絶対にだめです。

「まあ、事故にせよ、過失にせよ、故意にせよ、連絡はさせてもらう。ついてこい」

そういうと、男の人は私に銃を向けたまま扉からでていきます。

扉をでると、そこは更衣室のようなところで、右端にハシゴがありました。

男の人はするすると登っていくと、

「上がってこい」

と、声をかけてきました。

上がった先は、ソファーセットと螺旋階段のあるラウンジでした。

すると、男の人は右手にある扉を開けました。

「入れ。機器には触るなよ」

そこは船の操縦室でした。

初めてみるその光景に、私はちょっとわくわくしていました。

「えーと依頼書は…あった」

そういって男の人、多分船長さん。は、お兄さんの会社に連絡をし(電話をかけ)ました。

『はい。ジュゼール・レプリカント社・開発研究室です』

「開発研究員をしているオービル・スジン氏はいらっしゃいますか?」

『スジンは僕ですが…なにかごようで?』

画面には、いつもの白衣に疲れた顔をしたお兄さんが表れました。

「私は銀河貨物輸送業者組合(ギャラクシートランスポーターギルド)のショウン・ライアットと申します。実は、輸送中のアンドロイドが勝手に起動しました。本人は故意や殺害目的はないといっていますが、そちらがどういう意図で、輸送中のアンドロイドを起動するように仕組んだのか教えていただきたいのですがね?」

『え?そんなまさか!』

お兄さんが驚いていたけれど、信じないかもと思ったので、私も姿を表すことにしました。

「実際に私が起きてます!タイマーがセットされてましたよ?!」

『え?カミリア!なんで起きてるの?!』

私の姿をみて、お兄さんはようやく事態を把握しました。

『本当に申し訳ありませんでした!輸送用のカプセルのセットや、部品パーツの積み込みを徹夜開けのぼーっとした状態でしていたので、タイマーが入っていたとは思わなくて…』

画面モニターの向こうでお兄さんは船長さんに平謝りしています。

「そちらで新しく開発した虐殺アンドロイドでも寄越してきたのかと、思いましたよ」

船長さんはかなり怒っているようでしたが、

「私はそんなことはしませんよ!」

私はしっかりと抗議をしておきます。

『昔そういう事件があったんだよ』

お兄さんは申し訳なさそうな表情で、船長さんが怒っている理由を、文書通信(メール)で送ってきました。

なるほど、そんなことがあったなら納得です。

「ともかく、この子は停止状態にさせてもらっていいかな?」

船長さんが正しい要求を突きつけます。

アンドロイドの私は、再び待機状態になり、積荷として運んで貰うのが正しいのです。

仕方ないと思っていたところに、

『すみません。実はその…彼女をそのまま起動状態にしておいてもらえませんか?目的地に着くまでは船の掃除や身の回りの世話なんかをさせてかまいません!実働のデータが取りたいんです!お願いします!代金は倍額をお支払いしますから!』

お兄さんが船長さんにそんなお願いをしていました。

そのお兄さんの無理めな御願いに、

「はあ…そのかわり、アンドロイド(こいつ)がなにかしでかした場合は、全額弁償してもらいますからね」

船長さんは渋々ながらも、私が起動することを許可してくれました。

『わかりました!ありがとうございます!』

「ありがとうございます!」

私とお兄さんは、そろって船長さんに頭を下げてお礼を言いました。

そして私に向かって頭を下げてきました。

『ごめんねカミリア。僕のミスでとんでもないことになっちゃって』

お兄さんは一応反省しているようですが、一言言っておかないといけません。

「だから徹夜はほどほどにって、口を酸っぱくして言ってたのに!」

今回のことは、お兄さんが徹夜を何日もした後に、準備をしたのが原因です。

もっとしっかりと反省してほしいところです。

『本当にごめん!でもこれで、宇宙旅行の雰囲気が少しは楽しめるんじゃないかな?』

「そうですね。家事はしないといけませんけど」

船長さんが、渋々ながらも起動していることを許可してくれたのは、本当に嬉しかった。

『じゃあね。しっかりやるんだよ』

「はい。頑張ります!」

お兄さんとの通信が終わると、船長さんが話しかけてきました。

「さて、さっさと寝るか。君、えーとカミリアだっけ?君も休んでくれ。もう歩き回らないでくれよ」

「はい。すみませんでした」

船長さんはそういって操縦室(コクピット)から出ると、私を手招きし、

「ここをつかってくれ。カプセルの方がいいなら貨物室に降りてもいいからな」

「はい。ありがとうございます!」

お客さんに使うであろう客室(キャビン)に案内してくれました。

客室(キャビン)はベッドとテーブルと椅子がおいてあり、小さな設置型テレビがあるだけのシンプルなものでしたが、短いあいだでも、私の部屋だと思うと、ちょっと嬉しくなりました。


それからの船の中の生活は、本当に楽しいものになりました。

船長さんは、私が1つ用事をこなす度にきちんとお礼をいってくれたり、アンドロイドの私の頭を撫でてくれたりと、()()()()()()()()()()()()()()()だった。

これからはこんな生活が送れるのだと思うと、嬉しくてたまりません。


視点終了

主人公の出番が少ない話です


ご意見・ご感想・誤字報告よろしくお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なにこの「暗い闇を抱え込んでますこのアンドロイド」的な引き|ω・`))))ブルブル
[良い点] お兄ちゃんなんだw それでいいのか?w [気になる点] ほんとにアンドロイド?w 助手になりそうだなw [一言] この子はかなり賢いみたいですね ほんとに助手になればよくね?w
[気になる点] まさか、今までは寝たきりだったとか言いませんよね……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ