椿と奏2
私は奏さんの家には戻れずに気付けば春人の家に来ていた。
インターホンを鳴らすが誰も出てこない。そうだよね、いないんだし。
しばらく春人の家の玄関で座り込んで考える。
優さんの家から飛び出してきたけど私奏さんの家にスマホも財布も置いてきた。着の身着のままで出てきたんだった…
春人に連絡も取れないしどこにも行く事が出来ない。
私はよく知らない街をトボトボと彷徨いだした。どれくらい歩いたろう?ぐるぐると回っていただけだからそんな離れたところには来てないけど…
公園があったのでそこのベンチで休む事にした。
奏さん相当怒ってたな、叩かれるとこだったし…優さんにしがみついたのも誤解されちゃったみたいだし…
でも…でも……
酷い、酷いよ!わざとじゃないんだ、なのに話もろくに聞いてくれようとしないで…
家族になれた、こんなにいい人たちのところに引き取られて幸せだった。そう思ってたのに…
でも結局は私が自分でそれを壊したんだ。そうなる運命なんだ……
幸せだったところから不幸のどん底に突き落とされた、夢だったんだ今までのは。
静かな場所で暗くなってきた公園で1人考えてると涙が止まらなくなってきた。
「っうう…グスン」
どれくらい泣いただろう。もう真っ暗になっていた。
そして急に恐怖感に襲われた…怖い、怖いよ。
ここに居たくない!
私はまた当てもなく歩きだした。
暗い道の中、歩きながら途中ですれ違う人たちにビクビクしながら彷徨う。
コンビニを見つけたのでその灯りに引き寄せられるように中に入った。
明るい…でもここにはずっと居られないよね……
雑誌を手に取って読んでみる。全然頭に入らない。雑誌を戻しウロウロする。
するとコンビニにお客さんが入ってきた。
「あれー?椿ちゃんじゃん!どうしたの?1人?」
岬さんだった。
私は知っている人を見つけ安心して岬さんに飛び付いた。
「岬さんッ!」
「わわっ、椿ちゃんなに!?とりあえず外出よう?」
そして岬さんに今までの事を話した。
「あちゃー、やっちゃったねぇ。優先輩の事となると奏先輩頭真っ白になるからねぇ。椿ちゃん。だったらあたしの家行く?」
「え?」
「それに椿ちゃんみたいな美少女夜中に1人きりでいたら襲われちゃうよ?」
行く当てのない私はその言葉に従うしかなかった。
ちょくちょく出ている優、奏、岬の詳細は「人見知りの俺と積極的な彼女と‥」でお目汚しください。いつも読んでいただきありがとうございます。




