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朝、親戚の家で目が覚めた。


部屋を見渡す。親戚だというだけで知らない部屋で私はため息を漏らす。


「はぁ、どうなるんだろう‥‥」

実の家でも気を遣ってさらに右も左もわからない他人のような家でも気を遣うのか‥まぁそこは当然か。


なんだかどこも息苦しい。

何故か歓迎してくれてるけど嫌われたらここでの居場所も失う。




少し前のこと‥‥


知人の子を預かって欲しい。

白石さんのところへ行きなさい。


私はお母さんと仲が良くなかった。

お母さんはお父さんと仲が良かっただけだ。浮気性のお父さんのせいだ。

お父さんが浮気して愛人の人と生まれたのが私だ。


今までお父さんが私を産んだお母さんに養育費やら何やら払っていたのだが浮気がバレて

それどころじゃなくなったらしい。


もうどうにもらならなくなったお母さんから捨てられ、浮気がバレたお父さんもにっちもさっちも行かなくなりお父さんの親戚の白石さんの家に厄介になることになった。


ちょうど高校受験少し前の事だ。

だったら白石さんの娘さんと同じ高校に行けば色々都合がいいという事で葵高校を受験した。




姫野ひめの 椿つばきです」


「ええ?椿ちゃん1人なの?」


白石さんのお母さんが驚いたように言う。


「まったくあいつは本当にしょうがないな」


白石さんのお父さんも呆れている。

私のお父さんはそんな人だ。

すると白石さんの娘さんがひょっこりとお父さんの横から出た。


わぁ、なんて可愛い人なんだろう‥‥

私も可愛い可愛いと中学では持て囃されていたけどこの人もとっても可愛い。


「私は白石しらいし かなでだよ!これからよろしくね、椿ちゃん」


「よ、よろしくお願いします」


「椿ちゃん凄く可愛い!」


「え?えぇ!?」


奏さんがぎゅーっと私の手を握る。

可愛いというのは言われ慣れてる。お父さんお母さんはイケメン美人で運良く私もその血を引いたようだ。でもお母さんからは嫌われていてこういう歓迎は慣れていない。


「あれ?ごめんね、嫌だったかな?私嬉しくなっちゃって」


「いえ、なんだかびっくりして。私家では嫌われてたから‥‥」


「じゃあ私の事はお姉ちゃんだと思って!私のパパとママも私に妹が出来たみたいって喜んでるから!ね?パパ、ママ!」


「ああ、何も遠慮する事ないんだよ?」


「うちに来たからには椿ちゃんも家族として迎えるから大歓迎よ」


「は、はい‥‥」


そして今に至る。

少し肌寒い3月中旬のことだった。









優と奏も巻き込み新たな主人公椿と春人との新章スタートです。

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