特別おまけ
2025年11月
「──だから、クリスマス・パーティーよ! クリスマスパーティー!」
都内の高級マンションの自室で大道水樹は、スマートフォンに向かって嬉しそうに声を上げた。
「お母さんがN県のペンションに友達を招いていいって。自分は忙しいから、今年はそこでみんなで楽しみなさいって。
お母さんの知人の息子達もそこに来るみたいだけど、まあ、いても構わないわよね?
今度は浅倉もいけるだろうし────そう、うん。ミステリー同好会のみんなで泊まれたら良いかと思って」
そこで水樹は息を吸ってから、想いを込めて告げた。
「秀一ともクリスマス・イヴ……一緒に過ごしたいし」
見えない通話の相手はしどろもどろになったり、咳き込んだりしているようだ。
水樹はニンマリした。────やがて相手は別の話題にしようとしたのか、彼女に質問した。
「桜田と聖?──勿論! 声かけたわ。桜田は引っ越し直後で忙しいみたいで……聖はああだから、まだ正式な答えはもらってないけど。でも2人共行きたいって言ってる」
そこで水樹は堪えきれないような笑みを浮かべた。
「兄さんには2人のこと秘密にしようと思うの! ──ね? 秀一もお願いね。AOでもうT大は受かったし。兄さんには、あの2人をクリスマスプレゼントに出来ればいいなと私は思っているのよ!!」
スマートフォンを通じて2人は楽しげに笑い合った。
N県の白銀の高級洋館ペンション──
大道真夜呼からの招待
聖夜に そこに何が待ち受けるのか
今はまだ誰も 知るよしもなかった────




